
パリが東京23区なら、イル・ド・フランスは首都圏、関東近郊といった感じ。
少し離れるだけで自然いっぱい、のんびりしたフランスの田舎が楽しめるのでパリからの日帰りにもおすすめです。
最も有名なヴェルサイユ宮殿、子連れやディズニーファンにおすすめのディズニーランドリゾートパリをはじめ、世界遺産のフォンテーヌブロー、プロヴァンなど素晴らしい観光スポットが盛りだくさん。
コローやミレーの愛したバルビゾンや、ゴッホ終焉の地オヴェール・シュル・オワーズなど好きな画家をテーマにフランスを歩いてみるのも楽しいですよ!
ベストシーズンは春から秋にかけて。ミュージアムパスが使える施設もたくさんあります♡
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パリ近郊(イル・ド・フランス)地域の人気観光都市
ヴェルサイユ Versailles

パリから日帰りで訪れることのできる世界遺産の代表格がヴェルサイユ宮殿。
17世紀後半、太陽王ルイ14世によって築かれた豪華絢爛な宮殿で、ありとあらゆる装飾を施し、贅の限りを尽くしたフランス宮廷文化の黄金期の象徴ともいえる城です。
建築家にル・ヴォー、室内装飾家にル・ブラン、造園家にル・ノートルと当時の超一流技師たちを集め、半世紀近くの月日をかけて完成させました。

「鏡の回廊」は、ヴェルサイユ宮殿の中で最もきらびやかな空間で、1919年に「ヴェルサイユ条約」の調印が行われた場所としても有名です。
宮殿には広大で美しいフランス式庭園もあり、ここで毎年期間限定の光と水のスペクタクル「大噴水際祭」が開催されています。

時間に余裕のある方は、2つの離宮「グラン・トリアノン」と「プチ・トリアノン」にもぜひ足を運んでください!

宮殿から離宮への移動は、プチ・トランがおすすめです。
ルイ14世が愛人マントノン夫人と過ごすために建てたグラン・トリアノン、そしてマリー・アントワネットが愛したプチ・トリアノンと王妃の村里と呼ばれる「ル・アモー」などヴェルサイユ宮殿とはまた違った趣がありますよ。

ヴェルサイユ宮殿への行き方やおすすめ現地ツアーの内容は「ヴェルサイユ宮殿の行き方・おすすめツアー徹底ガイド」で詳しく解説しています。
フォンテーヌブロー Fontainebleau
パリの南東に位置するフォンテーヌブロー。かつて王族の狩猟の森であった広大なフォンテーヌブロー森に、カペー王朝からナポレオン3世までのフランス歴代王が過ごしたフォンテーヌブロー宮殿があります。

もともと王のための狩猟館として使われていたこの建物は、フランソワ1世によって招かれたイタリアの芸術家たちによって華麗な宮殿に生まれ変わりました。
その後、何度も増改築が繰り返されたため、中世から18世紀末までの建築様式を見ることのできる宮殿です。

フォンテーヌブロー宮殿とともにユネスコの世界遺産に登録されている美しい庭園も見逃せません!

フランス式とイギリス式の2つの庭園は、のちにヴェルサイユの庭園を手がけた造園家ル・ノートルが総監督をつとめています。

バルビゾン Barbizon

フォンテーヌブローから少し足を伸ばすと、ミレーやルソーなど「バルビゾン派」の画家たちが住んだ村「バルビゾン」があります。
村のメインストリートには、バルビゾン美術館やミレーのアトリエがあり、画家たちの当時の暮しぶりを偲ぶことができます。
ヴォ・ル・ヴィコント Vaux-le-Vicomte

パリの東南に位置するヴォ・ル・ヴィコントは、田園の広がるのどかな街。美しい並木道の続くその先には、壮麗なヴォ・ル・ヴィコント城があります。
ルイ14世の財務長官であったニコラ・フーケによって建てられた贅を尽くした城で、のちに太陽王ルイ14世の嫉妬を招き、フーケは国家財産横領の罪で牢獄されてしまいます。
このヴォ・ル・ヴィコント城をきっかけにルイ14世は、歴史上で最も大きく、豪華絢爛な城を作るよう命じました。それがヴェルサイユ宮殿です。
ヴォ・ル・ヴィコント城の見どころは、なんといっても城館と庭園。

建築家ルイ・ル・ヴォー、室内装飾家シャルル・ル・ブラン、造園家のアンドレ・ル・ノートルの3人の芸術家を結集して完成させた「17世紀建造物の最高傑作」といわれています。

サン・ドニ Saint-Denis

サン・ドニは、パリ北部に隣接する街。フランス歴代の国王と王妃が眠る墓所として有名なサン・ドニ・バジリカ大聖堂があります。
街の名前は、フランスの守護聖人サン・ドニ(聖デニス)に由来します。

3世紀半ば、パリで最初の司教であったサン・ドニは、モンマルトルで殉教し、自分の切り落とされた首を持って倒れた場所に礼拝堂が建てられました。
サン・ドニ・バジリカ大聖堂の1番の見どころは、地下のクリプト。
ルイ16世とマリー・アントワネットをはじめ、7世紀から18世紀までの歴代フランス王と王妃の遺骸が埋葬されています。

プロヴァン Provins

パリの南東約90㎞に位置する中世市場都市プロヴァン。ユネスコの世界遺産に登録されたフランスの歴史的観光名所のひとつです。
中世時代、フランス第3の都市であったプロヴァンは、「シャンパーニュの大市」が定期的に開かれたフランス有数の商業都市でした。
国の指定する歴史的建造物が58ヶ所あり、中世市場都市の姿が保存された貴重な街です。
所々に残る城壁と美しい中世の街並は、まるで中世時代にタイムスリップしたかのような気分にさせられます。
毎年6月には、「シャンパーニュ大市」を再現した中世祭が行われます。
また野外劇場で行われるスペクタクルも充実しており、鷹や鷲が観客の頭上を飛び交う「城壁の鷹」をはじめ、馬上試合、攻城戦など迫力満点のショーが楽しめます!

シャンティイ Chantilly

パリの北方に位置する競馬の街として有名な「シャンティイ」はクレーム・シャンティ(シャンティー・クリーム)の発祥の地としても知られています。
広大なシャンティイ森には、壮麗なルネッサンス様式のシャンティイ城が佇みます。
シャンティイ城は、川の水をひいて造られた人工池の上に浮かぶ美しい2つの城館「グラン・シャトー」と「プチ・シャトー」からなります。
1番の見どころは、シャンティイ城の最後の城主であったアンリ・ドルレアン(オーマル公爵)の膨大な数の絵画コレクション。

現在は、コンデ美術館として一般公開され、ラファエロの傑作「三美神」や「オルレアン家の聖母」、ボッティチェッリの「酔い」など貴重な美術品が揃います。
ヴェルサイユ宮殿の庭園を手がけた造園家ル・ノートルによるフランス式庭園、その北東部には、のちにマリー・アントワネットがヴェルサイユに造らせた村里のモデルとなった農村の疑似集落「ル・アモー」もあります。
シャンティイ城の隣には18世紀に建てられた大厩舎があり、馬術ショーや調教デモンストレーションを見ることができます。
150年以上の歴史をもつ大賞レース「ディアヌ・エルメス杯」は、大厩舎の隣りにあるシャンティイ競馬場で開催されています!

シャルトル Chartres

パリの南西に位置するシャルトル。この小さな街を世界的に有名にしたのが、シャルトルのノートルダム大聖堂。
「シャルトル・ブルー」と呼ばれる美しいステンドグラスがはめ込まれたノートルダム大聖堂は、ユネスコの世界遺産に登録されています。

大聖堂の前に立ってまず気づくのは、左右非対称の2本の塔。
正面向かって左側の塔はゴシック様式の新鐘楼、右側の塔はロマネスク様式の旧鐘楼です。
大聖堂西側ファサードにある「王の扉」は、1194年の火災を逃れた貴重な部分で、扉に施された彫刻は、12世紀ロマネスク芸術の傑作といわれています。

また地下聖堂入り口手前にある「美しき絵ガラス聖母」は、「ステンドグラスの至宝」と称される1180年に作られたフランス最古のステンドグラスです。

コンピエーニュ Compiègne

パリの北東に位置するコンピエーニュは、シャンティイからオワーズ川を北上した広大な森が広がる街。
歴史の重みを感じさせる街で、歴代のフランス王がこのコンピエーニュの森で狩猟を楽しみました。
またフランス王太子ルイ・オーギュスト(のちのルイ16世)とマリー・アントワネットの初めての対面の場となったのもコンピエーニュ。
コンピエーニュに魅せられたルイ15世は、夏の居城としてコンピエーニュ城の建設を命じます。
フランス君主制が生んだ最後の宮殿でしたが、主を迎える前にフランス革命が勃発し、城にあった調度品はすべて競売にかけられてしまいました。
一時は荒れ果てた城でありながらも、ナポレオン1世よって修築され、ナポレオン3世の時代になると、コンピエーニュ城の黄金期を迎えます。
現在、城内の一部が自動車博物館になっており、17世紀の馬車をはじめ、初期の自動車など乗り物を集めたコレクションが展示されています。

ピエールフォン Pierrefonds

コンピエーニュの森の南東に歴史的建造物に指定されているピエールフォン城。
小高い丘の上に佇み、中世の城を思わせる美しい外観は、誰もが見とれてしまうはず。
もともとこの城塞は、14世紀末にフランス王シャルル6世の弟ルイ・ドルレアンによって建てられました。
時代とともに廃墟と化してしまいましたが、ナポレオン1世が買い取り、それを受け継いだナポレオン3世の命により、パリのノートルダム大聖堂などを修復したことでもしられる建築家ヴィオレ・ル・デュックによって修築されました。

オヴェール・シュル・オワーズ Auvers-sur-Oise

パリの北西に位置する小さな田舎街のオヴェール・シュル・オワーズは、印象派の画家ヴァン・ゴッホの終焉の地です。

晩年の傑作《オーヴェルの教会》をはじめ、《オーヴェルの村役場》、《カラスのいる麦畑》など、死の直前まで描かれた作品が残されています。

作品のモチーフとなった風景は、今も変わらず広がっています。

ゴッホが描いたノートルダム教会の小高い丘の上には、ゴッホと兄を追うように死んでいった弟のテオの墓があります。

ディズニーランド・パリ

パリ東部のマルヌ・ラ・ヴァレにあるディズニーランド・パリは、ヨーロッパ唯一のディズニーランド!
ディズニーランド・パークとウォルト・ディズニー・スタジオ・パークの2つのパークからなり、日本でもお馴染みの人気アトラクションはもちろん、パリならではのアトラクションも楽しめますよ!
2つのパークは隣接しているので、1日に両方のパークを楽しむことができます。また東京ディズニーランドに比べて待ち時間が短いのも魅力です。
子供から大人まで楽しめる夢の国。ディズニーランド・パリの公式アプリを上手に活用して思う存分楽しんでくださいね!

パリ近郊(イル・ド・フランス)の治安
パリの郊外、イルドフランスは場所によっては大変治安が悪くなっています。
例えばディズニーランド付近の電車、ヴェルサイユ、アウトレットはスリが多いことで有名。
サン・ドニ周辺も非常に治安の悪い地域と言われています。
フォンテーヌブローなどのように、高級住宅街でそれほど心配しなくてよい場所もあるので、どこに行くかで対策に強弱をつけることをおすすめします。
特にスマートフォンは狙われやすく、マップなどを見て気を取られている隙にスリに遭遇します。
突然近寄ってきてスマホをひったくられるケースもありますので十分に注意しましょう。
ハイブランドを購入した後はメトロは使わずタクシーでホテルに戻るか、ショッピングバッグに入れ替えて移動することを強くおすすすめします!!
被害に遭ってしまうと精神的にもせっかくの旅行が台無しになってしまうので、旅行を楽しむために防犯対策はしっかりと行いましょう。
スリ対策の基本
フランス旅行ではスリとの遭遇が日常茶飯事です。
万が一に備えて準備しておきましょう。
たとえば
- 海外旅行保険付帯のクレカを使う
- 現金は100ユーロ以下で基本クレカ払い
- 高くても治安重視でホテルをとる
などは必須レベルでおすすめしたいです。
特にホテルの立地は身の安全を確保する意味で超重要。
わたしたちがパリで宿泊におすすめしている地域は下記の3つ。
もし金銭的に余裕があるのであれば、シャンゼリゼ通りやヴァンドーム広場あたりのホテルがおすすめです。

また、空港からホテルまでの移動はバスや電車が手軽ですが、最近はスリも増えています。せっかくの旅行が台無しにならないよう、タクシーや送迎を使うという手もあります。
特にハイブランドで買い物をした場合はケチらず安心を買いましょう。
海外旅行保険に入る
ことフランスに関しては、海外旅行保険は絶対に必要です。
毎月海外旅行へ行き、パリへ何度も渡航しているわたしですら、何度もスリに狙われました。未だに盗られていなのは運が良かっただけだと思っています。
ですので、どこの会社のどんなプランでも構いませんので、出国前にあらかじめ携行品保証が入っている保険に入っておきましょう。
わたしは、毎回入るのが手間なのと結構お金がかかってしまうという理由から、海外旅行保険が付帯しているクレジットカードを複数枚持って備えています。
海外旅行保険付きのクレジットカードを持っていない方は、ぜひこの機会に1枚作成されることを強くおすすめします。
特に、年会費無料で海外旅行保険自動付帯のエポスカードは作らない理由がありません。
(エポスカードというと一般的には“マルイのカード”というイメージが強いですが、実は年会費無料で海外旅行保険が自動付帯なのは他の無料カードにはない隠れた魅力。未所持の方は迷わず作って損はないですし、年会費のかかるカードに苦手意識がある方の選択肢はエポスカード一択です。)


パリの街をもっと楽しむ

パリは東京の山手線と同じくらいの広さ。
メトロやバスを使えば1日でかなりの場所をまわれますし、徒歩で散策できるスポットも沢山あります。

パリでお気に入りの過ごし方は美術館をはしごしながら、素敵なカフェで休憩をとったりスーパーでお土産を物色すること♡
このブログでは、パリで絶対行くべき人気観光スポットやフランス旅行の人気定番お土産などパリをもっと楽しむためのコツが書かれた記事を沢山紹介しています。
ぜひこの記事を参考に旅行の計画を立て楽しんでくださいね!
ガイドブック
ガイドブックはスマホやタブレットで読める電子書籍でも問題ありませんが、現地では情報の探しやすさ重視で、紙のガイドブックを1冊持っておくことをおすすめします。
フランス関連の書籍を20冊以上読んで厳選した中で、わたしたちがおすすめするガイドブックは地球の歩き方。
ツアーガイドや旅慣れた人が購入するのはやはり地球の歩き方。
全579ページはもはやガイドブックというより教科書レベル。
内容もかなり充実しており、その国の文化、歴史、生活習慣なども理解できるため、旅の満足度が格段にあがります。
20年旅を続けて痛感していますが、まったく知識がない場所だと人はなかなか感動できないものです。背景を知って初めて心に響いたという経験が何度もあります。
地球の歩き方が苦手な人におすすめしたいのは、写真が多めで読みやすい雑誌タイプのガイドブック。(るるぶやトリコガイドなど)
30日間無料で体験できるKindleUnlimitedで読めるものも多いので、サラッと立ち読みして好みのガイドブックを見つけるのも◎

またアートや文学好きの人のために「ガイドブック以外のフランス旅行をさらに楽しむためのおすすめ書籍」も作成しました。ぜひご覧ください!
シティパスを活用する
わたしは美術館好きなので、ヨーロッパのある程度の都市に行くと必ずシティパスがないか確認します。
限られた日数でパリを効率的に楽しむなら、「Paris Museum Pass」がとっても便利!
毎回チケットを買って旅行を楽しんでいます。
ルーブル美術館やヴェルサイユ宮殿をはじめとした、パリの主要な美術館や歴史的建造物など50ヶ所以上の施設に入場できる共通パスポート。日本で事前に購入も可能。
購入方法や使い方について詳しく解説した「パリミュージアムパスは買うべきか?料金・購入方法・入場可能場所について」は大変人気の記事です。

フランスの偉人・芸術家ゆかりの地をめぐる
自分がフランスに行くとき、こんな記事があったらいいな…を形にしました。
大好きなゴッホ、ルノアール、モネを出発点に、パリを中心としたゆかりの地スポットをまとめています。

現地ツアーに参加する
パリは治安面に不安はあるものの、個人旅行で問題なく観光できます。
わたしも大抵の場合は個人で滞在しますが、ガイド付きで周った時の経験は忘れられません。
自分では知らなかった観光スポットや豆知識など楽しいお話がたくさん聞けて、より有意義な時間を過ごすことができました。
思い出を写真に残せるフォトツアーも大変おすすめです。

パリのおすすめツアーやチケットサイトをまとめた「パリ旅行で事前に予約すべきおすすめチケット現地ツアー」もお見逃しなく!