フランス象徴主義を代表する画家ギュスターヴ・モロー。
聖書や神話に題材をとった幻想的な作風で知られ、写実主義や印象主義が流行していた時代に想像と幻想の世界を描くことを奨励していました。
そしてのちの象徴主義や耽美主義、世紀末芸術の画家や文学者たちに多大な影響を与えた人物です。
当ブログ「フランスボックス」では、独創的な世紀末芸術をを作り上げた画家ギュスターヴ・モローの個人美術館「国立ギュスターヴ・モロー美術館」についてご紹介していきます。
日本人が見落としがちな観光の注意点・周辺の治安についても詳しく記載しています。ぜひ最後までご覧ください!
- ギュスターヴ・モローゆかりの地に興味あり
- ミュージアムパスを持っている
- 周辺の治安が気になる
パリ観光におすすめ!!
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この記事で紹介している施設はミュージアムパス対象スポットなので、パスの利用を検討してみる価値は十分アリ◎
このページの目次
ギュスターヴ・モロー美術館観光情報
ギュスターヴ・モロー美術館(Musée national Gustave-Moreau)は、モローが1852年から1898年に亡くなるまでを過ごした館です。
裕福な家庭環境にあったため、自身の作品を売ることはほとんどなく、一般の人たちがモローの作品を目にする機会はほとんどありませんでした。
けれども死後に自身の作品が散逸することを恐れたモローは、1895年に私邸を美術館へと改築し、モローの死後、建物と14,000点以上にも及ぶ膨大なコレクションは国に寄贈されました。
1903年に世界初の個人美術館として国立ギュスターヴ・モロー美術館が開館。
モローの愛弟子であったジョルジュ・ルオーが初代館長を務めました。
ギュスターヴ・モロー美術館はパリミュージアムパス対象スポット
あらかじめパスを持っていれば混雑しているチケット売り場に並ぶ必要がありません。
さらに、期間中にパス対象スポットを複数周れるなら入場料金が割安に!
2日券を購入した場合
4〜5ヶ所程度周ればお得!
パス対象の観光スポットには美術館を中心に、宮殿や教会も多数含まれているので、観光スポットをたくさん周りたい方にぴったりです。
ただし、短期間で複数の観光スポットを周るスケジュールでない場合は、チケットのみを事前購入するのがおすすめです。
現地でチケット列に並ぶ時間は本当にもったいないので、ぜひ事前購入を検討してみてくださいね。
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※2025年7月1日まで / 割引上限1,000円
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※出発前に郵送で欲しい場合は、ミュージアムパス日本代理店サイトの利用がおすすめ
※春から夏にかけてのハイシーズンは1ヶ月前の予約を推奨しています。
ハイシーズンはミュージアムパスを持っていても予約が必要な施設もあるので、必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。
(過去に予約が必要だった施設 → ヴェルサイユ宮殿、サント・シャペル教会、コンシェルジュリー *ルーブル美術館は常に予約が必要です)
おすすめ観光の周り方
ギュスターヴ・モロー美術館のあるパリ9区は、パリの2大デパートのギャラリー・ラファイエットとプランタンがあり、観光だけでなく買い物にも外せないスポットです。
また、オペラ大通り(Avenue de l’Opéra)周辺は「日本人街」と呼ばれ、日本食品店や日本食レストランが多く集まります。
パリに滞在中に和食が恋しくなったら、パリの日本人街へ行ってみてくださいね。(オペラ座界隈の日本食レストラン一覧)
ギュスターヴ・モロー美術館から徒歩10分圏内の代表的なスポットは以下の通り。
- ギャラリー・ラファイエット(徒歩9分)
- プランタン(徒歩10分)
- ロマン主義博物館(徒歩5分)
- ヴァンドーム広場(徒歩9分)
- オペラ座(徒歩13分)
- ジュテームの壁(徒歩13分)
- グレヴァン美術館(徒歩15分)
- フラゴナール博物館(徒歩14分)
ぜひ併せて観光を楽しんでくださいね!
周辺には他にも見どころがあり、「パリ2,9区オペラ界隈で絶対行きたい人気観光スポット」で詳しい歩き方の解説をしています。
↓観光地の位置関係をGoogleマップにまとめました。ぜひ活用ください。
ギュスターヴ・モロー美術館の見どころ
ギュスターヴ・モロー美術館はそれほど広くありません。そのため、目に入るものすべてが見どころといっても過言ではないと感じました。
壁面いっぱいに飾られたモローの作品は、どれも魅力にあふれています。
壁一面の絵画
モローの代表作《出現》をはじめ、晩年の傑作といわれる《ジュピターとセメレ》、クリュニー中世美術館にある有名なあのタペストリーに着想を得て描いた《一角獣と貴婦人》など、壁一面にびっしり展示されたモローの膨大な作品たち。
居住スペース
書斎や寝室などプライベートな空間も当時のまま残されており、とにかくモロー好きにはたまらない空間!
螺旋階段
展示室内で一際目につくのが、3階と4階の展示室をつなぐ美しい螺旋階段。
モロー自らが増設した螺旋階段で、階段を上がることができます。視点を変えながら鑑賞する絵画は、まさにここでしか味わえない体験でした。
ギュスターヴ・モローとは?
ギュスターヴモロー(Gustave Moreau) | |
---|---|
出没年 | 1826年4月6日-1898年4月18日 胃癌により72歳で死去 |
様式・流派 | 象徴主義 |
出身 | パリ |
代表作 | 《オイディプスとスフィンクス》メトロポリタン美術館 《イアソン》オルセー美術館 《オルフェウスの首を運ぶトラキアの娘》オルセー美術館 《ジュピターとセメレ》ギュスターヴ・モロー美術館 |
影響を受けた人物 | シャセリオー、ドラクロワ |
影響を与えた人物 | ルドン |
ここまで来られた方はおそらく大半がモローのファンだと思うので、わたしより詳しい方も多いと思いますが、モローに関して経歴をザっとご紹介しておきます。
1826年4月6日、ギュスターヴ・モローはパリの裕福な家庭に生まれました。幼い頃から体が弱かったため、デッサンや読書に夢中になりました。
1848年と1849年にローマ大賞を2度落選し、エコール・デ・ボザールを退学。
1850年、Théodore ChassériauやEugène Delacroixらと交流し、強い影響を受けます。
神話や聖書の世界を独創的に描いたギュスターヴ・モローは、象徴主義における先駆的な画家で、絵画の世界だけではなく、文学にも大きな影響を与えたことで知られています。
晩年は優れた教育者としての一面ものぞかせました。
フランスでモローのゆかりスポットをまとめた「ギュスターヴ・モローのゆかりの地4選!フランス・パリを巡る旅」もぜひ一緒にご覧ください。
ギュスターヴ・モロー美術館のお土産コーナー
ギュスターヴ・モロー美術館のエントランス部分には、チケット売り場があり、その一角にミュージアムショップというより小さなお土産コーナーがあります。
ギュスターヴ・モローの画集やポストカードなどが販売されており、美術館を訪れた記念になります。
ギュスターヴ・モロー美術館の口コミ・評判
ゾラが絶賛した画家ギュスターブ・モローの作品がたくさん見られる美しい美術館。歴史画を独自の解釈で描いた作風は、小説家ゾラに「象徴主義」と名付けられたそうです。
彼の作品がこんなに大きいものばかりとは知りませんでした。
また、ギリシア神話(ローマ)や聖書のモチーフ、グリフォンやユニコーンの題材など、彼の趣向もわかりました。モローは日本人に人気があるのか?日本語による説明もあってとてもわかりやすかったです。(Googleレビュー)
ギュスターヴ・モロー美術館の行き方・アクセス・最寄り駅
メトロで行く
最寄り駅は、メトロ12号線Trinité-d’Estienne d’Orves駅またはSaint Georges。駅から美術館までは徒歩3分です。
近くには百貨店ギャラリー・ラファイエットやプランタンがあり、ついでにショッピングも楽しめます。
関連記事パリの地下鉄(メトロ)の乗り方・料金支払い方法徹底ガイド
ギュスターヴ・モロー美術館のチケット情報・営業時間・所要時間
入場料金
チケットは、当日窓口で購入できるほか、公式サイトからの購入も可能です。
- 8ユーロ
- 18歳未満 無料
- 毎月第一日曜日 無料
- パリ・ミュージアム・パス 利用可
短期間でパリを観光するならパリ・ミュージアム・パス
ギュスターヴ・モロー美術館はパリ・ミュージアム・パスを利用できる施設です。
パリミュージアムパスは優先入場に対応。
入口でパスを提示するだけで施設に入場できるので、チケット買う必要がなくなって大幅な時短になります。
期間中にパス対象の観光スポットを複数周れるなら入場料金もお得に!
例えば、2日券を購入した場合、2日間で4~5ヶ所くらい周ればお得になります。
パリミュージアムパス
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※出発前に郵送で欲しい場合は、ミュージアムパス日本代理店サイトの利用がおすすめ
※春から夏にかけてのハイシーズンは1ヶ月前の予約を推奨しています。
ハイシーズンはミュージアムパスを持っていても予約が必要な施設もあるので、必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。
(過去に予約が必要だった施設 → ヴェルサイユ宮殿、サント・シャペル教会、コンシェルジュリー *ルーブル美術館は常に予約が必要です)
営業時間
- 10:00-18:00
※最終入場時間 は閉館45分前まで
定休日
毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
所要時間
国立ギュスターヴ・モロー美術館の所要時間は、駆け足で周っても最低1時間くらい必要です。できれば1時間半~2時間は使いたいところ。
所要時間は人それぞれですが、忙しいパリ観光の中でも1時間は確保しておきたいですね!
ギュスターヴ・モロー美術館周辺の治安
国立ギュスターヴ・モロー美術館のある9区は、デパートやパッサージュなどショッピングスポットの多く集まる地区です。
そのためスリが多く、常に買い物後の旅行者を狙っています。
ブランドや高級品を購入した後は、メトロは使わずタクシーでホテルに戻るか、ショッピングバッグに入れ替えて移動することを強くおすすすめします。
財布やスマートフォンなどの貴重品をむやみに出さないように注意してください。また多額の現金を持ち歩くのは避けましょう。
スリ対策の基本
このエリアに限った話ではありませんが、パリ旅行ではスリとの遭遇が日常茶飯事です。
万が一に備えて準備しておきましょう。
たとえば
- 海外旅行保険付帯のクレカを使う
- 現金は100ユーロ以下で基本クレカ払い
- 高くても治安重視でホテルをとる
などは必須レベルでおすすめしたいです。
特にホテルの立地は身の安全を確保する意味で超重要。
わたしたちがパリで宿泊におすすめしている地域は下記の3つ。
もし金銭的に余裕があるのであれば、シャンゼリゼ通りやヴァンドーム広場あたりのホテルがおすすめです。
また、空港からホテルまでの移動はバスや電車が手軽ですが、最近はスリも増えています。せっかくの旅行が台無しにならないよう、タクシーや送迎を使うという手もあります。
特にハイブランドで買い物をした場合はケチらず安心を買いましょう。
海外旅行保険に入る
ことフランスに関しては、海外旅行保険は絶対に必要です。
毎月海外旅行へ行き、パリへ何度も渡航しているわたしですら、何度もスリに狙われました。未だに盗られていなのは運が良かっただけだと思っています。
ですので、どこの会社のどんなプランでも構いませんので、出国前にあらかじめ携行品補償が入っている保険に入っておきましょう。
わたしは、毎回入るのが手間なのと結構お金がかかってしまうという理由から、海外旅行保険が付帯しているクレジットカードを複数枚持って備えています。
海外旅行保険付きのクレジットカードを持っていない方は、ぜひこの機会に1枚作成されることを強くおすすめします。
特に、年会費無料で海外旅行保険付帯のエポスカードは作らない理由がありません。
(エポスカードというと一般的には“マルイのカード”というイメージが強いですが、実は旅行好きのあいだでは有名なカード。未所持の方は迷わず作って損はないですし、年会費のかかるカードに苦手意識がある方の選択肢はエポスカード一択です。)
パリをもっと楽しむ
ガイドブックは地球の歩き方がおすすめ
パリを楽しむならガイドブックは必須。
スマホやタブレットで読める電子書籍でも問題ありませんが、現地では情報の探しやすさ重視で、紙のガイドブックを1冊持っておくことをおすすめします。
フランス関連の書籍を20冊以上読んで厳選した中で、わたしたちがおすすめするガイドブックは地球の歩き方。
内容もかなり充実しており、その国の文化、歴史、生活習慣なども理解できるため、旅の満足度が格段にあがります。
20年旅を続けて痛感していますが、まったく知識がない場所だと人はなかなか感動できないものです。背景を知って初めて心に響いたという経験が何度もあります。
地球の歩き方が苦手な人におすすめしたいのは、写真が多めで読みやすい雑誌タイプのガイドブック。(るるぶやトリコガイドなど)
30日間無料で体験できるKindleUnlimitedで読めるものも多いので、サラッと立ち読みして好みのガイドブックを見つけるのも◎
ガイドブックより深く事前知識を身につけて
パリの美術館を周るなら、ガイドブックだけでなく動画や書籍を利用して事前知識を身に着けておきましょう。
なぜなら「来てみたはいいけど、よくわからなかった」「イマイチ楽しめなかった」と感じてしまうのは本当にもったいないから。
普通は画家や作品を褒めることに終始している書籍や動画が多いのですが、五郎さんは「あいつは変人で友達がいないから~」とか「絵が下手だから~」とわたしたちがちょっと感じているような、素直な表現を多用しています。
ゴシップも取り入れてくれるのでエンタメ要素が強く美術ファン以外も飽きずに楽しめる五郎さんならではの解説。
とはいえ、動画は1本30分近くあるものが多く、どれから見たらいいか迷ってしまいます。
そんな時におすすめなのが、山田五郎のYouTube動画を時代別にまとめた書籍。
有名な作品がコンパクトにまとめられ、美術館の前で広げて読むのにもぴったりです。
各ページに動画のQRコードがついているので、気になる作品だけ動画をじっくり見れば予習はバッチリ!
ガイド付き現地ツアーをぜひ体験して
書籍で予習する時間が取れない方は、ぜひガイド付き現地ツアーを体験してみてください。
特にルーブルやオルセーくらい大きな美術館の場合は、ガイド付きの現地ツアー参加がおすすめ。
料金だけを比べるとチケット単体の価格より高くなってしまいますが、絵画のプロが見どころを詳しく解説してくれる体験は唯一無二。
特にプライベートツアーの場合、少人数でどんどん質問もできますし、作品への情熱を直接ガイドさんから聞けるというのは、驚くほどおもしろくて感動レベルでした。
日本語ガイドのツアーを申し込むならベルトラがおすすめです。
英語ガイドでも問題なければGetYourGuideで探してみてくださいね。
ゆかりの地をめぐろう
フランスには歴史上の人物や著名な芸術家のゆかりの地が多く存在しています。
フランスゆかりの著名人。名前くらいは一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
例えば
かつて彼らが過ごした場所、思い出の街並みが、現在も残っていることは珍しくありません。
実際にその場所に足を運ぶとなんともいえない感慨深い思いがこみ上げてきます。
また、美術館で見た有名な絵画と同じ風景が実在していることも珍しくありません。
当サイトでは約50名の偉人に関して、それぞれのゆかりの地をまとめた記事をご用意しています。旅の参考にしていただけたら幸いです。
ギュスターヴ・モロー美術館まとめ
国立ギュスターヴ・モロー美術館は、小さいながらも作品点数が多く、見応え十分な美術館です。
独自の精神世界が広がり、幻想的な世界を楽しめますよ!
パリミュージアムパス
購入はklookから
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※2025年7月1日まで / 割引上限1,000円
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※出発前に郵送で欲しい場合は、ミュージアムパス日本代理店サイトの利用がおすすめ
※春から夏にかけてのハイシーズンは1ヶ月前の予約を推奨しています。
ハイシーズンはミュージアムパスを持っていても予約が必要な施設もあるので、必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。
(過去に予約が必要だった施設 → ヴェルサイユ宮殿、サント・シャペル教会、コンシェルジュリー *ルーブル美術館は常に予約が必要です)
国立ギュスターヴ・モロー美術館 | |
---|---|
住所 | 14, rue de La Rochefoucauld, 75009 Paris 地図 |
最寄り | メトロ12号線Trinité-d’Estienne d’Orves駅またはSaint Georges駅 |
時間 | 10:00-18:00 |
定休 | 火曜日、1月1日、5月1日、12月25日 |
料金 | 8ユーロ 18歳未満無料 毎月第一日曜日無料 |
HP | https://musee-moreau.fr |
※最新情報は公式サイトでご確認ください。
パリのホテル選びは本当に難しく、日本と違って価格と質が一致しないことも多いため、あらかじめ、情報をインプットしておくのがおすすめです!
当ブログ「フランスボックス」ではパリ在住者が教えるホテルの選び方と安全でコスパの良いおすすめエリアでホテルに関する注意点や知っておきたい情報をまとめました。
日本人に最も人気のエリアで、わたしたちもおすすめするオペラ座周辺のホテルについてもぜひご覧いただけると嬉しいです!
予算はどれくらいかかっても一流ホテルに泊まりたいという方は、パレスホテルの代表、オテルリッツをおすすめします。
ココシャネルやダイアナ妃にも愛されたパリに行くすべての人達が憧れる、フランス最高峰のホテルで、サービス、食事、設備どれをとっても申し分なく、私にとって人生最高の滞在でした。
かなり高額な宿泊代とはなりましたが、一生の思い出に1泊だけ泊まることができ悔いありません。
ヴァンドーム広場が目の前で、オペラ座までも500mと観光するにも抜群の立地。
絶対に忘れられない滞在になること間違いなしなので1泊だけでもぜひ検討してみてください!