20世紀の偉大なる画家パブロ・ピカソ。世界中に多くのファンがいる世界で最も有名な画家のひとりです。
パリ国立ピカソ美術館には約5,000点という膨大なコレクションが収蔵されており、ピカソファンでなくとも一度は訪れておきたい観光スポット!
なかなかツアーが組まれていない場所でもあるので個人旅行やフリーの時間にわざわざ行く必要があります。
このページでは、パブロ・ピカソ美術館を訪れる方に向けて、行き方やチケット情報、見どころなどをできるだけわかりやすくご紹介していきます。
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この記事で紹介している施設はミュージアムパス対象スポットなので、パスの利用を検討してみる価値は十分アリ◎

このページの目次
ピカソ美術館の見どころ・観光情報


ピカソ美術館(Musée Picasso)は、画家パブロ・ピカソの膨大なコレクションを展示するパリ国立美術館。
大規模な改修工事を経て、2014年にリニューアルオープンしました。
「青の時代」と呼ばれる初期の代表作「自画像」をはじめ、絵画、彫刻、デッサン、陶器、版画、直筆の書簡、写真などが展示されており、その数は約5,000点!
青の時代、バラの時代、キュビスム、新古典主義、シュルレアリスムと年代順に展示されており、バラエティに富んだコレクションはどれも見応えがありますよ♪


また、ピカソ美術館の建物は、17世紀に塩税の徴収官であったピエール・オベールによって建てられた邸宅であったことから、「オテル・サレ(塩の館)」と呼ばれ、現在は歴史的建造物になっています。
ピカソ美術館の見どころ


美術史に偉大な足跡を残した天才画家パブロ・ピカソ。これほど大規模なアーティスト1人の美術館は、世界にもほかにありません。
ピカソの死後、遺族が相続税として、フランス政府に寄贈した作品が中心に展示されています。
館内は、地下1階から地上3階までの5階建てで、初期から晩年までの作品がテーマごとに展示されており、時代を追いながら作品を見ることができます。
また地下1階では、ピカソのアトリエの様子や作品の制作過程などが写真で紹介されています。
内装は近代的できれい。展示スペースはゆったりめなので、静かに過ごしたい方にはぴったりの美術館です。
ピカソ新古典主義的時代
1920年代、ピカソはキュビズムから離れて新古典主義的な描き方をしていました。
新古典主義は18世紀中頃から19世紀初頭にかけて、西欧で建築・絵画・彫刻など美術分野で支配的となった芸術思潮。
ピカソらしいキュビズムの作品と同じ作者とは思えない絵画が多く残されています。
アルルカン
ピカソがよく描いたモチーフの一つが「アルルカン」(コメディの道化役)です。


「アルルカンに扮するポール」は、ピカソ唯一の嫡出子、ポールが4歳の時に描かれた作品。
美術の教科書にも登場する絵画なので、どこかで見たという印象を持たれる方も多いのではないでしょうか。
こちらもピカソの抽象的な作品とは異なりますが、この作品の模写をしたことがある人も多く、ピカソの描写力がしっかりと感じられます。
肘掛け椅子に座るオルガの肖像


ポールの母、ピカソ最初の妻であるオルガの肖像画もあります。
ピカソ青の時代の代表作品
青の時代は1901年〜1904年にかけて、ピカソが青春期の陰鬱な作風で残した作品の通称です。
ピカソ1901年作「自画像」
1901年にピカソは親友の画家カサジェマスと、ピカソ自身が偉大な画家だと語っていたロートレック亡くしています。
青の時代に描かれた絵画に多大な影響を与えたこのエピソードは、青の時代に描かれた多くの絵画にひとつひとつ関わっています。


痛々しくさえ感じる、疲れた面持ちの自画像は20代の青年の自画像とはとても思えません。当時のピカソの内面が浮き彫りになった自画像だと思います。
ピカソ1904年作「ラ・セレスティーナ」


「ラ・セレスティーナ」は売春宿の女主人を描いた作品。
売春婦だけでなく、カフェでの光景やサーカスの絵画はロートレックがよく題材にしたもので、ピカソも青の時代に多くの作品を残しています。
ロートレックが下層で暮らす人々を暖かく描いたことに比べ、ピカソの作品は悲哀にあふれているように感じられます。
左目を失った女性の姿、あなたにはどのように感じられるでしょうか?
ピカソのキュビズム時代
ピカソと言えば、キュビズム!
モチーフをデフォルメしてシュールレアリズムに描くこの手法は、後に多くの追随者を生みました。


最初にピカソが描いたキュビズム作品は「アビニヨンの娘たち」


現在オリジナルはニューヨークの近代美術館に展示されています。


パリのピカソ博物館にはタペストリー作品が展示されています。
ピカソが最初にこの絵を描いた時、アンリマティスに酷評、激怒され周囲に心配されたというエピソードが残っているくらい、当時は衝撃的な作品でした。
初めて見た人がすぐに理解できなかったのは容易に想像できますね。
泣く女


「泣く女」はピカソの愛人ドラ・マールを描いた作品。彼女はとても感情的な女性で、すぐに泣く人でした。
「泣く女」は「ゲルニカ」の後継作で、死んだ子供を抱いて泣く女性を基盤にして描いた作品でもあります。
愛人ドラ・マールとダブルイメージで描かれた作品ということを思うと、女性の表情が人によって違う見え方になる不思議な作品です。
ドラ・マールは代表作「ゲルニカ」の制作過程を、プロの写真家として細かく撮影したことでも知られています。
ドラ・マールをモデルにした作品、「ドラ・マールの肖像」もピカソ美術館に展示されているので、合わせてご覧になってみてください。
浜辺を駆ける二人の女


新古典主義の作風を取り込んで生み出した名作「海辺を駆ける二人の女」
ピカソ美術館の看板作品と言っても過言ではありません。この作品を見るために訪れるという人もいます。
明るい色彩、肉感のある女性、生命力のある作風はそれまでピカソが描いてきたキュビズム作品とは全く異なるもの。
躍動感のある女性たちの動きは、バレエ団の中で働き見つけたものだったと言います。
ピカソがキュビズムではなく新古典主義的な作品を生むようになったのは、オルガ・コクローヴァという1番目の妻の願いがきっかけでした。
それまでキュビズムでの作品がメインだったピカソに、「誰が見ても分かるように自分を描いて欲しい」と妻のオルガが頼んだことがきっかけで、ピカソは新古典主義やイタリア古典美術の要素を取り入れた作品を生み出すようになったのです。
ピカソに宛てられた手紙やモニュメント


当時、ピカソが人に送った手紙や受け取った手紙も展示されています。なんだかただの手紙なのにお洒落で美しい色彩。


絵画だけでなく、モニュメントなどの展示もされています。ピカソらしさが感じられますね。
ピカソ美術館のブックショップ(お土産)
とにかくアーティストらしくおしゃれでポップなグッズが多く、見ているだけでも楽しい空間。


美術館前にもショップがあり、ピカソ関連のグッズを購入することができます。


営業時間:10:00-18:30(火〜日)
閉館日:月曜日、12月25日、1月1日、5月1日
ピカソ美術館のカフェ「ル・カフェ・シュール・ル・トワ」
「Le Café sur le toit」は、ピカソ美術館に併設されたセルフ式のカフェ。
軽食やスイーツなどを楽しむことができ、美術鑑賞で疲れたときの休憩におすすめの場所です。
季節の良い時期には、テラス席が人気。
営業時間: 10:30-18:00(火〜金)
9:30-18:00(土・日・祝日 ※月曜日の祝日は除く)
閉館日:月曜日、12月25日、1月1日、5月1日
ピカソ美術館の口コミ・評判
見応え十分です。ピカソってこんな作品もあったんだという驚きました。公式図録は日本語版がなくて残念でしたが、英語版を購入。 ちょうどオルセー美術館の企画展がピカソだったので、翌日そちらも楽しみました。(トリップアドバイザーより引用)
超有名な作品がそろっているという感じではありませんが、「ピカソの世界を堪能できた」「他の美術館と比べてゆったり楽しめた」という口コミが多かったです♪
ピカソ美術館への行き方・アクセス
最寄り駅と駅からピカソ美術館への所要時間は、下記の通りです。
メトロで行く
最寄り駅はメトロ8号線Saint-Sebastien-Froissart駅。駅から美術館までは徒歩6分です。
メトロ8号線Chemin Vert駅(徒歩7分)、メトロ1号線St-Paul駅(徒歩11分)も利用可能。
8号線のSaint-Sebastien-Froissart駅からが一番近い(500m)ので、特に事情がなければ、Saint-Sebastien-Froissart駅で下車して歩くのがおすすめです♪
また、ピカソ美術館はパリの中でもオシャレな地域と言われる、マレ地区の中にあります。
マレ地区をお散歩しながら行くなら、1号線のサン・ポール駅で下車しましょう。
マレ地区にはかわいい雑貨屋さん・洋服店・専門店・カフェがたくさんあるので、散策しながら歩いていくのもまた楽しいです。
関連記事パリの地下鉄(メトロ)の乗り方・料金支払い方法徹底ガイド



ピカソ美術館の入場料金・営業時間・所要時間


入場料金
チケットは、当日窓口で購入できるほか、公式サイトからの購入も可能です。
- 大人 14ユーロ
- 18歳未満 無料
- オーディオガイド(フランス語・英語・スペイン語・ドイツ語・中国語)5ユーロ
- パリ・ミュージアム・パス 利用可
短期間でパリを観光するならパリ・ミュージアム・パス
ピカソ美術館はパリ・ミュージアム・パスを利用できる施設です。


パリミュージアムパスは優先入場に対応。
入口でパスを提示するだけで施設に入場できるので、チケット買う必要がなくなって大幅な時短になります。
期間中にパス対象の観光スポットを複数周れるなら入場料金もお得に!
例えば、2日券を購入した場合、2日間で4~5ヶ所くらい周ればお得になります。
英語やヨーロッパの言語に不安な場合は、出発前に日本の代理店で購入するのがおすすめです。
※代理店で購入する場合、日本の自宅にチケットを送ってもらうことになるので早めの購入がおすすめです
※現地に着いてからであれば、GetYourGuideで購入できます
※ハイシーズンはミュージアムパスを持っていても予約が必要な施設もあるので、必ず公式サイトで最新情報をご確認ください
(過去に予約が必要だった施設 → ヴェルサイユ宮殿、サント・シャペル教会、コンシェルジュリー *ルーブル美術館は常に予約が必要です)



営業時間
- 10:30-18:00(火~金)
- 9:30-18:00(土・日・祝日)
※最終入場時間 は閉館45分前まで
※フランスの学校のヴァカンス期間中:9:30-18:00(火〜日)
定休日
毎週月曜日、5月1日、12月25日、1月1日
所要時間
ピカソ美術館の所要時間は、駆け足で周っても最低1時間くらい必要です。できれば1時間半~2時間は使いたいところ。
所要時間は人それぞれですが、忙しいパリ観光の中でも1時間は確保しておきたいですね!
ピカソ美術館周辺の治安
ピカソ美術館周辺のマレ地区は旅行者に人気のエリア。
3区、4区共に共通していえるのが、旅行者を狙ったスリです。スマートフォンは狙われやすく、マップなどを見て気を取られている隙にスリに遭遇します。
突然近寄ってきて、スマートフォンをひったくられるケースもありますので十分に注意しましょう。
パリ全体の治安に関しては「パリ旅行の治安情報|在住者が教えるスリ・詐欺の手口と対策・撃退方法」で詳しく解説しています。
パリに行く全ての旅行者に読んでいただきたいおすすめ記事です。



ピカソ美術館まとめ
芸術の都パリといわれるだけあって、パブロ・ピカソの膨大なコレクションには目を見張ります。
ピカソ美術館は、セレクトショップが並ぶお洒落なマレ地区にあり、ミュージアムパスを持っていればさらに気軽に立ち寄れると思うのでぜひ少しの時間でも入館してみてくださいね!
ピカソ美術館 | |
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住所 | 5 Rue de Thorigny, 75003 Paris 地図 |
最寄り | メトロ8号線Saint-Sebastien-Froissart駅 メトロ1号線St-Paul駅 |
時間 | 10:30-18:00(火~金) 9:30-18:00(土・日・祝日) |
定休 | 毎週月曜日 5月1日、12月25日、1月1日 |
料金 | 14ユーロ 18歳未満無料 ミュージアムパスOK |
HP | museepicassoparis.fr |
※最新情報は公式サイトでご確認ください。
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