パリの交通機関には、日本と同じように「1日乗り放題券」などを利用して、安くバスやメトロに乗る方法があります。
チケットの種類はいくつかあり、複雑なので、どの切符を選べばいいかわからないあなたのために、パリのお得な切符の選び方をまとめました。
各種パリの交通機関の乗り方や料金については、それぞれ別のページで詳しく紹介しています。
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パリのお得な切符を選ぶ前に知っておきたいこと
パリ市内の場合
パリの交通機関で使う切符はメトロもRERもバスもすべて共通。
基本的にはTicket t+と呼ばれる切符1枚でパリ市内の交通機関に1回乗れます。

- メトロ(全線全区間)
- パリ市内バス
- パリ市内トラム
- RER(ゾーン1~2)
Ticket t+には乗り物ごとに有効時間が決められていて、有効時間内であれば何度でも乗り換えができるのが大きな特徴。
乗り換え | 有効時間 |
---|---|
メトロ→メトロ | 2時間以内有効 |
メトロ→RER | |
RER→RER | |
バス→バス | 1時間半以内有効 |
バス→トラム | |
トラム→トラム |
パリ市内であれば、1つの目的地に行くためにメトロを何回乗り換えても、途中でRERに乗り換えても、1枚の切符で一律の料金で移動できます。
パリ郊外の場合
RERなどでパリ市内から郊外に出る場合は、日本と同じように到着駅までの切符を購入する必要があります。
パリ市内の改札内はTicket t+のチケットで入れてしまうので、郊外に行くときは切符の買い忘れに要注意。
日本のように降りるときに乗り越した分を支払うことはできません。
車内ではたびたび検札がおこなわれており、切符の不所持が見つかるとその場で罰金です。(支払いは現金かクレジットカード)
パリのお得な切符の種類
冒頭でも話したように、パリ市内・郊外の交通機関には日本と同じように「1日乗り放題券」などを利用して安く交通機関に乗る方法があります。
まずはカンタンに5つのお得な切符の種類を紹介します。
結論からいうと、モビリスやパリヴィジットを使わないならNavigo Easyを使うのがおすすめです。
Ticket t+ Carnet ティケプリュス カルネ

Ticket t+が10枚つづりになっているお得なセット売りの切符「Ticket t+ Carnet」が人気でしたが、2022年3月をもって発売が終了しました。
料金 | |
---|---|
Ticket t+ 1枚 | 2.1ユーロ |
Mobilis モビリス

モビリスはパリ市内と郊外の1日乗車券。
パリ市内を観光するならモビリスがとっても便利です。
1日あたりTicket t+を5枚以上使うなら、モビリスのほうがお得です。
- 1日乗車券(乗り放題)
- メトロ・RER・バスで使える
- 購入時に選択したゾーン内を自由に行き来できる
モビリスは1日乗車券なので、2日目・3日目の予定に左右されずに使えます。
料金は選ぶゾーンによって変わります。
ゾーン1-2を選ぶとパリ市内のみが1日乗り放題になりますよ。
ゾーン | 料金 |
---|---|
ゾーン1-2 (パリ市内) |
8.45ユーロ |
ゾーン2-3, 2-4, 3-4, 4-5 | |
ゾーン1-3, 2-4, 3-5 | 11.30ユーロ |
ゾーン1-4, 2-5 | 14.00ユーロ |
ゾーン1-5 | 20.10ユーロ |
最新情報は公式サイトをご確認ください。
モビリスの購入方法・使い方については「Mobilis(モビリス)の買い方・使い方ガイド」で詳しく解説しています。
Paris Visite パリ・ヴィジット
パリヴィジットはパリ市内と郊外あわせた1~5日券。
- 旅行者向けの1~5日券
- メトロ・RER・バスで使える
- パリ郊外まで行き来できる
ゾーンの広さは「1-3」と「1-5」から好きなほうを選べますが、正直1-3で行ける有名な観光スポットは少なめ。
ディズニーランドやヴェルサイユ宮殿に足をのばすなら「ゾーン1-5」一択です。
現地ツアーを申し込んでいる場合はツアー料金に交通費が含まれている場合もあるので、よく確認してから購入しましょう。
ゾーン1-3の場合
ゾーン1-3は、パリ市内、ラ・デファンス、ヴァンセンヌ城を含む範囲です。
ゾーン1-3(おとな) | |
---|---|
1日券 | 13.55ユーロ |
2日券 | 22.05ユーロ |
3日券 | 30.10ユーロ |
5日券 | 43.30ユーロ |
ゾーン1-3(子ども) | |
---|---|
1日券 | 6.75ユーロ |
2日券 | 11.00ユーロ |
3日券 | 15.05ユーロ |
5日券 | 21.65ユーロ |
ゾーン1-5の場合
ゾーン1-5は、パリ市内、ラ・デファンス、ヴァンセンヌ城、ディズニーランド・パリ、ヴェルサイユ宮殿、シャルル・ド・ゴール空港、オルリー空港を含む範囲です。
ゾーン1-5(おとな) | |
---|---|
1日券 | 28.50ユーロ |
2日券 | 43.30ユーロ |
3日券 | 60.70ユーロ |
5日券 | 74.30ユーロ |
ゾーン1-5(子ども) | |
---|---|
1日券 | 14.25ユーロ |
2日券 | 21.65ユーロ |
3日券 | 30.35ユーロ |
5日券 | 37.15ユーロ |
パリヴィジットの購入方法・使い方については「Paris Visite(パリ・ヴィジット)の買い方・使い方ガイド」で詳しく解説しています。

Navigoはパリの交通ICカード。
日本と同じようにタッチするだけでメトロやRER、バスに乗れます。
しかし、ナヴィゴは定期券的な役割のカードなので、長期滞在者向け。
有効期間とゾーンを選んで一定金額をチャージすると、期間中に電車やバスが乗り放題になります。
ただし、短期滞在者にとってはデメリットが目立つため、通常の観光ではほとんど使われないかも…?
Navigoのデメリット
- 券売機で買えない(窓口購入)
- 証明写真が必要(縦3cm×横2.5cm)
- 有効期間が月曜日~日曜日まで
- 購入期間が有効期間の前週金曜日~当週木曜日まで
- 5ユーロのデポジットが必要
有効期間1日 | |
---|---|
ゾーン | 料金 |
ゾーン1-2, 2-3, 3-4, 4-5 | 7.50ユーロ |
ゾーン1-3, 2-4, 3-5 | 10.00ユーロ |
ゾーン1-4, 2-5 | 12.40ユーロ |
ゾーン1-5 | 17.80ユーロ |
有効期間1週間 | |
---|---|
ゾーン | 料金 |
ゾーン1-5 | 22.8ユーロ |
ゾーン2-3 | 20.85ユーロ |
ゾーン3-4 | 20.20ユーロ |
ゾーン4-5 | 19.85ユーロ |
有効期間1ヶ月 | |
---|---|
ゾーン | 料金 |
ゾーン1-5 | 75.20ユーロ |
ゾーン2-3 | 68.60ユーロ |
ゾーン3-4 | 66.80ユーロ |
ゾーン4-5 | 65.20ユーロ |
ナビゴの購入方法・使い方については「Navigo(ナヴィゴ)の買い方・使い方ガイド」で詳しく解説しています。

先ほど紹介したナヴィゴは長期滞在者向けの定期券的なICカードでしたが、2019年、公共交通機関の紙切符を廃止するために、チャージ式のICカード乗車券の「Navigo Easy」が登場しました。
Navigo Easyは紙の切符を買う代わりに同等の料金をチャージするカードなので、従来のナヴィゴと違って乗り放題のサービスではありません。
従来のNavigoと違って購入後すぐに使い始められるので、2023年時点では最も旅行者におすすめの1枚です。
利用にかかる料金は2.1ユーロ。
料金 | |
---|---|
カード代金 | 2.1ユーロ |
おとな10回分 | 16.90ユーロ |
子ども10回分 | 8.45ユーロ |
Ticket t+1回券をはじめ、10枚綴りの回数券やロワシーバス(シャルル・ド・ゴール空港)乗車券などがチャージできます。
特に、切符をなくしやすい人におすすめです。
ナヴィゴ・イージーについては「パリの交通ICカード「NavigoEasy」の買い方・使い方ガイド」で詳しく解説しています。
パリのお得な切符の選び方
さて、ここからはいよいよ選び方の話です。
日本なら単純に料金だけで比較して安いチケットを購入しますが、フランスの場合少し勝手が違います。
実際に買ってみて分かったデメリットも含めて説明していきますね。
パリに短期滞在するなら使い分けが重要
パリに短期滞在する場合は旅行プランに合わせて使い分けるのがおすすめ!
- たくさん乗り物に乗るならパリヴィジットかモビリス
- 移動が少ない場合はTicket t+かナヴィゴイージー
さらに
- パリ市内だけでなく郊外にも行くならパリヴィジット
- パリ市内だけならモビリス
という選び方を推奨します。
ただし、郊外に行く場合のチケットは必ずしもパリヴィジットが最安ではないので注意。
とはいえ、パリヴィジットがあれば、毎日何度も券売機でチケットを購入する手間が省けるので、手間や時間ロスをなくせるという意味では便利なチケットと言えます。
モビリスとパリヴィジットの料金比較
「1日乗車券のモビリス」と「1〜5日乗車券のパリヴィジット」は料金の比較が難しいです。
試しにモビリスとパリヴィジットの3日券の料金を比べてみました。
モビリス | パリビジット | |
---|---|---|
ゾーン1-2 (パリ市内) |
25.35ユーロ | ― |
ゾーン1-3 | 33.90ユーロ | 30.10ユーロ |
ゾーン1-5 | 60.30ユーロ | 60.70ユーロ |
※モビリスは1日乗車券なので3日分=3枚購入した場合の金額です
表を見てみると、パリ市内だけを移動するならモビリスがお得なことがわかります。
郊外のゾーンに関しては「行先の場所と旅行プランによる」としか言えません。行き先と移動回数によっては乗り放題でないチケットを買うほうが安くなることもありうるので、よく検討してから購入されることをおすすめします。
モビリスかTicket t+か悩んだら移動の回数で選ぼう
1日あたりTicket t+を5枚以上使う日なら、モビリスのほうがお得です。
なので、モビリスを買うかTicket t+を買うか迷った場合は移動の回数を基準に選びましょう。
乗り換えの回数は含めず、「1日で何回移動するか」数えてみてください。
使い勝手が良いのはモビリス
旅行中、毎日電車やバスでたくさん移動する日ばかりとは限らないですよね。
移動が少ない日にTicket t+で移動することを考えると、1~5日券のパリヴィジットよりも1日乗車券のモビリスのほうが使い勝手がよいです◎
また、計画を立てず自由気ままに旅行する人にも、モビリスかNavigo Easyがおすすめ。
発行までにやや手間がかかるのが面倒ですが、長期滞在するならナビゴがおすすめです。
Navigoの購入方法については「Navigo(ナヴィゴ)の買い方ガイド」で詳しく解説しています。
実際に使用してみた感想・デメリット
1日目に1日乗車券のモビリスを、2日目にパリヴィジットの5日券を購入。
1日目 | モビリスを使用 |
---|---|
2日目 | パリヴィジット5日券を使用 |
3日目 | |
4日目 | |
5日目 | |
6日目 | |
7日目 | Ticket t+を使用 |
8日目 | Ticket t+を使用 |
磁気の弱化による不具合と対応の悪さが気になった
実際に購入したパリヴィジットの5日券に大きなデメリットがひとつ。
3日目に磁気が弱くなり、改札がうまく通れなくなりました。
駅の係員に相談するも、5人連続断られる有様。4日目は毎回手動でドアをこじ開けたり(無人の改札が結構多い)、駅員がいる場合は声をかけてドアを開けてもらう等とても面倒でした。
現地在住者と一緒にフランス語で声をかけると、専用の機械に通して対応してくれましたが、旅行者にはとても冷たいので長期のチケットを買うには注意が必要だと感じました。
パリビジットは現地ツアーの日程にも注意
中日に丸1日モンサンミッシェルに行った日など、パリヴィジットを使いこなせない日があってもったいなかったです。
次回は活動的な日はモビリスを買って、あとは10枚つづりのTicket t+のカルネを組み合わせて使おうと思います!
パリの街をもっと楽しむ

パリは東京の山手線と同じくらいの広さ。
メトロやバスを使えば1日でかなりの場所をまわれますし、徒歩で散策できるスポットも沢山あります。

パリでお気に入りの過ごし方は美術館をはしごしながら、素敵なカフェで休憩をとったりスーパーでお土産を物色すること♡
このブログでは、パリで絶対行くべき人気観光スポットやフランス旅行の人気定番お土産などパリをもっと楽しむためのコツが書かれた記事を沢山紹介しています。
ぜひこの記事を参考に旅行の計画を立て楽しんでくださいね!
ガイドブック
ガイドブックはスマホやタブレットで読める電子書籍でも問題ありませんが、現地では情報の探しやすさ重視で、紙のガイドブックを1冊持っておくことをおすすめします。
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シティパスを活用する
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限られた日数でパリを効率的に楽しむなら、「Paris Museum Pass」がとっても便利!
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フランスの偉人・芸術家ゆかりの地をめぐる
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パリのお得な切符の選び方まとめ
短期滞在のパリをお得に旅行するなら
- パリ市内だけなら1日乗車券のモビリス
- 郊外まで行くなら1~5日券のパリヴィジット
がおすすめ!
1日の移動回数が少ないなら、Ticket t+(1回券)を使って上手に観光しましょう。
交通機関の乗り方や切符の種類についてはそれぞれ別のページで紹介しています。
治安や注意点も詳しく解説しているのでぜひ読んでみてくださいね!
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