シテ島に佇む美しい建築のコンシェルジュリー。
かつてフランスの王妃マリー・アントワネットが処刑前に投獄されたという歴史ある場所です。なぜか今までノーチェックだった・・・(;’∀’)
現在、コンシェルジュリーには裁判所と警察署が置かれていますが、内部の一部を見学することができるというのでミュージアムパスを利用して行ってきました!
- マリーアントワネットゆかりの地に興味あり
- フランス革命ゆかりの地に興味あり
- お隣のサントシャペル見学の予定あり
- ミュージアムパスを持っている
華やかな建物が多いパリの中で異彩を放つコンシェルジュリーの魅力をお伝えしていきます♡
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この記事で紹介している施設はミュージアムパス対象スポットなので、パスの利用を検討してみる価値は十分アリ◎

このページの目次
コンシェルジュリーの見どころ・観光情報
歴史
セーヌ川中州のシテ島に、一際美しいゴシック様式の建物があります。それがConciergerieです。
シテ島と王家の歴史は古く、6世紀までさかのぼります。
506年、フランク族のクロヴィス王がこの島を首都と宣言したことから「シテ島」(首都の島)が誕生。
その後カペー王朝になると、シテ宮に参事院と役所を設立しました。
13世紀にルイ9世がシテ宮の南側にサント・シャペルを建造。
14世紀には、フィリップ美貌王によって王宮が建てられます。当時世界最高の建築の一つと言われたのだとか。
14世紀後半に入り、シャルル5世が居住をシテ宮からサン・ポール館へ移すと、シテ宮に王室管理符(コンシェルジュリー)が置かれ、それ以来シテ宮は、「コンシェルジュリー(コンシェルジュの要る場所)」と呼ばれるように。
司法業務を強化し、牢獄が整備され、フランス革命時には、コンシェルジュリーに革命裁判所が設置され、犯罪者の主要な勾留場所となります。
貴族や革命家などがここに収監され、断頭台へと引かれていきました。
1793年1月から1794年7月までの1年半の間に処刑された人数はなんと2,600名。
処刑された中には、王妃マリー・アントワネットをはじめ、ルイ15世の愛妾デュ・バリー夫人、革命家ロべス・ピエール、政治家ジョルジュ・ダントンなどがいました。
コンシェルジュリー最大の見どころは、マリー・アントワネットの独房の様子を再現した部屋。蝋人形が置かれ、当時の様子を知ることができます。
展示会中はこの部屋は見られないので、わたしが訪問した際は見ることができませんでした。
かつて牢獄だった場所というと、なんだか薄気味悪い場所を思い浮かべますが、コンシェルジュリーは、もともと王が居住する宮殿として建てられたため、堅固な造りの美しい建物です。
コンシェルジュリーは、時代とともに王宮から議会所、裁判所、牢獄と役割を変えていきました。
4つの塔とパリ最古の時計


コンシェルジュリーには、シーザーの塔・銀の塔・ボンベックの塔・時計の塔の4つの塔があります。


建物の北側にある時計の塔は、1350年に増築されたもので、パリ最古の時計がありるので、こちらもお見逃しなく!


衛兵の間


コンシェルジュリーの中に入ると、アーチ形リブ・ヴォールトで構成された衛兵の間があります。
兵士たちの食堂として使われ、4つの広間からなる空間には4つの大きな暖炉があります。


近くで見ると暖炉の上から光が注がれているのがわかります。


部屋の左端には黒い大理石のテーブルの一部が展示されています。
厨房


部屋の右手にはヴァロワ朝、ジャン2世時代に王室の使用人のための食事が作られた厨房があります。
名前の部屋


名前の部屋では、1793年から1795年までに革命裁判所で裁かれた4千人以上の人名が壁に記されています。
ただの白い壁に見えますが・・・


近くで見るとこんな感じ。びっしり名前が並んでいます。


電子パネルもあって、タップすると経歴や裁判記録などが閲覧できなかなかおもしろい。
コンシェルジュリーの一番奥には、礼拝堂があります。
警備の間


奥へ進むと、警備の間があり、かつて上階にあった大広間への控えの間として使われました。
フランス革命に関する展示
フランス革命の舞台、パリ。


パネル展示でフランス革命の流れを見ることができます。


1789年7月14日、バスティーユ襲撃から始まり、王家が逃亡を計ろうとし、失敗したのがその2年後、1791年。


1793年1月21日、ルイ16世が断頭台へ。
9か月後の10月16日にはマリーアントワネットが。


コンシェルジュリーに飾られているマリーアントワネットの肖像画は、おばあさんのようで煌びやかで美しいわたしたちが知っているマリーアントワネットと別人。衝撃的です。
そして彼らを処刑したロベスピエールも翌年、テルミドールのクーデターで捕らえられ、同じく処刑されてしまいます。
革命のゴタゴタが落ち着いたのはそれからさらに5年後の1799年のこと。
偉大なるナポレオンによってフランス革命の終結が宣言されました。


生々しく、恐ろしい展示も多いのですが、だからこそ伝わってくる熱量を感じました。


こんなに平穏な時代に生まれることができて本当に良かった・・・。
囚人の廊下




革命時に牢獄だったスペースは、現在展示スペースになっており、フランス革命の歴史を紹介しています。
当時の独房は有料だったため、囚人の経済力によって待遇が大きく異なりました。
わら族と呼ばれた貧しい囚人は、わらの敷かれた独房で寝起きを強いられ、不衛生な環境・・・。
一方で中流層の囚人は、簡素なベッドが与えられ、裕福層には、ベッドのほか、机や椅子が与えられ、読書などが許されました。
囚人のための礼拝堂


中世時代に作られた王の礼拝堂の跡に作られた囚人のための礼拝堂。
この場所は、マリー・アントワネットが76日間勾留された場所でした。


拘留中、脱獄を企て失敗に終わり、その後独房へと移されます。
華やかな宮廷生活から打って変わり、薄暗く陰気な空間にはテーブル、椅子、衝立が置かれ、実に質素な部屋でした。
マリー・アントワネットの贖罪礼拝堂


すぐ隣には、マリー・アントワネットの贖罪礼拝堂があります。
フランス革命時にマリー・アントワネットの独房だった場所で、ルイ18世によってここにマリー・アントワネットの記念礼拝堂が造られました。




ルイ16世と、マリーアントワネットかと思いきや、


ルイ16世の妹、エリザベートの石碑でした。エリザベートはルイ16世ととても仲が良く、一家と共に最後まで人生を共にしたそうです。
女たちの庭


2階建ての女性囚人の独房舎に囲まれた中庭は、女たちの庭と呼ばれ、女性囚人が日中の散歩に使っていた庭です。
断頭台に送られる前、この庭に整列させられたのだそう。
コンシェルジュリーのブックショップ(お土産)
マリーアントワネットゆかりの場所だけあってお土産のセンスはなかなかのもの。


ついついに手に取りたくなるおしゃれな文房具や雑貨がたくさん並んでいました♡


ヴェルサイユ宮殿まで行けないという方はぜひコンシェルジュリーのお土産ショップでマリーアントワネットグッズをお求めください♪
マリーアントワネット、フランス革命関連の映画について
マリーアントワネットやフランス革命をテーマにした映画はたくさんあります。
ソフィアコッポラの《マリー・アントワネット》、ヒュージャックマン主演の《レ・ミゼラブル》は事前にチェックしておきたい作品。
懐かしきベルサイユのばらも忘れてはいけませんね。
レ・ミゼラブルはAmazonプライムビデオなら無料で視聴可能です。
レミゼの他、《ミッドナイト・イン・パリ》や《パリの大晦日》《アメリ》などパリを舞台にした映画がたくさんあるので旅行前に気分を高めるにはピッタリですよ♡
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コンシェルジュリーの口コミ・評判
フランス革命当時にマリーアントワネットが処刑前の70日間留置された独房だった場所です。日本語のタブレットのオーディオガイドがあります。展示会が行われていない時は、独房の中にマリーアントワネットの人形が置かれているようです。日本語のパンフレットもあります。入場料金は9ユーロ。入場は9:30〜18:00。展示会よりも当時様子を再現した施設の方が良いです。(Googleレビュー)
コンシェルジュリーの行き方・アクセス
コンシェルジュリーはシテ島内にあり、ノートルダム大聖堂、サントシャペル見学と合わせて周るのがおすすめです。
シテ島付近はメトロ、RER、バスのアクセスも良いので少し離れた駅で降りて散策しながら訪問するのもアリ。
メトロで行く
最寄り駅はメトロ4号線Cité駅、メトロ1,4,7,11,14号線Châtelet駅。
Cité駅からは、シテ島の裁判所を周って徒歩約4~5分で到着します。
Châtelet駅は、セーヌ河の対岸にある駅で、サン・ジャックの塔近くのタバコ屋さん向かい当たりの出口からでるのがおすすめ。
ノートルダム橋を渡って徒歩約5~6分で到着します。橋からの眺めもきれい♪
どちらもコンシェルジュリーから近いので便利です!
関連記事パリの地下鉄(メトロ)の乗り方・料金支払い方法徹底ガイド
RERで行く
B線・C線 Saint-Michel – Notre-Dame駅またはSaint-Michel 駅。
セーヌ河を挟んだ対岸にあり、B線とC線で少し駅名が異なりますが、同じ駅です。
サン・ミッシェル橋の前に出るので、橋を渡ってまっすぐ歩いていくと約3分で着きます。
関連記事RER(高速鉄道)の乗り方・料金支払い方法徹底ガイド
バスで行く
21,38,47,85,96番 Cité – Palais de Justice駅下車。
24,27番 Saint-Michel下車。
38,67,69,70,72,74,75,76,96番 Châtelet下車。
いずれも停留所から下車して徒歩約1,2分。



コンシェルジュリーの入場料金・営業時間・所要時間
入場料金


通常チケット
- 大人11.5ユーロ 18歳以下無料
オーディオビジュアルガイド
- HistoPadのレンタル料金5ユーロ
セット料金
- コンシェルジュリー+サント・シャペル入場セット17ユーロ
- コンシェルジュリー+サント・シャペル入場+HistoPadセット22ユーロ
(2022年現在)
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パリの美術館共通パス「パリミュージアムパス」は、コンシェルジュリーでも使えます。
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パリミュージアムパスの対象スポットや購入方法については「パリミュージアムパス完全ガイド|料金・購入方法・対象スポットまとめ」で詳しく解説しています。



営業時間
- 9:30-18:00
※最終入場時間 17:00
定休日
- 5月1日、12月25日
(2022年現在)
所要時間
所要時間は駆け足で20~30分。できれば音声ガイド付きで30分~1時間くらいかけて周ってみてください。
名前の部屋で検索しているとあっという間に時間がたってしまいます。
コンシェルジュリー周辺の治安
コンシェルジュリーを含むパリ1区はルーブル美術館をはじめ、人気観光スポットの集まる地区です。そのため旅行者を狙ったスリの多いエリア。
人が賑わい「怖い」という感じはしませんが、その分スリが人混みに紛れやすく置き引き・盗難には備えるべき!
手に持っていたスマートフォンを取られたり、カバンの中の貴重品を気づかないうちに盗まれたりします。
リュックは狙われやすいので貴重品を別に持つか、ファスナーの付いたショルダーバッグなどを持つようにしましょう。
ハイブランドを購入した後はメトロは使わずタクシーでホテルに戻るか、ショッピングバッグに入れ替えて移動することを強くおすすすめします!!
パリ全体の治安に関しては「パリ旅行の治安情報|在住者が教えるスリ・詐欺の手口と対策・撃退方法」で詳しく解説しています。
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コンシェルジュリーまとめ
王宮から、牢獄と姿を変えたコンシェルジュリーも今や歴史を伝える重要な博物館となっています。
フォトジェニックなものはありませんが、歴史に思いを馳せながら、ぜひコンシェルジュリーを歩いてみませんか。
多くの犠牲を伴い、いまの自由なフランスへつながったのだとなかなか感慨深いものがありますよ!
コンシェルジュリーのすぐ近くには、パリ最古のステンドグラスで知られる教会「サント・シャペル」があります。
チケットは合わせて購入すると安くなるので、ミュージアムパスがないなら、セットでの購入がおすすめです。
コンシェルジュリー | |
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住所 | 2 Boulevard du Palais, 75001 Paris 地図 |
最寄り | メトロ4号線Cité駅 メトロ1,4,7,11,14号線Châtelet駅 |
時間 | 9:30-18:00 |
定休 | 5月1日、12月25日 |
料金 | 11.5ユーロ 18歳未満無料 ミュージアムパスOK |
HP | http://www.paris-conciergerie.fr/ |
※最新情報は公式サイトでご確認ください。
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