かつて存在した「チュイルリー宮殿」の庭園だったチュイルリー公園。コンコルド広場からルーブル美術館に伸びる、広大な敷地でパリ最古の庭園と言われています。
時代と規模を考えると日本でいうところの江戸城(皇居)のような場所。
激動の歴史の中、宮殿(お城)部分は焼失してしまいましたが、現在もパリ市民や旅行者の憩いの場所として存在感を放っています。
周りには有名な観光スポットがたくさんあるので、ここがチュイルリー公園だということを意識せず、何気なく足を踏み入れているかもしれません。
敷地内には1つめの凱旋門(パリに凱旋門が2つあるのは知っていましたか?)や彫刻、噴水など沢山の見どころがあるので、ぜひこの記事を参考に散策してみてくださいね!
- チュイルリー公園の歴史と見どころが知りたい
- 自然や公園が好き
- 周辺の治安が知りたい
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このページの目次
チュイルリー公園の観光情報
歴史
チュイルリー公園は、約23ヘクタールに渡って広がる都会のオアシス。
ここにはかつての王宮「チュイルリー宮殿」がありました。
チュイルリー宮殿は1564年、摂政カトリーヌ=ド=メディシスの時に建造を開始、100年もの歳月を費やし建てられました。
その後1664年にルイ14世がヴェルサイユ宮殿の庭師で有名なル・ノートルに庭や散歩道などを整備させ完成しますが、王宮はヴェルサイユへ移ります。
王宮がヴェルサイユに移されてからは放置され、荒れ放題だったこの宮殿。
フランス革命時には、ヴェルサイユ宮殿を襲撃されたルイ16世とマリー・アントワネットたち家族が行き場をなくし、このチュイルリー宮殿で生活したと言われています。
その後動乱期を経て1799年の軍事クーデターにより統領政府が成立。
1800年1月19日にはナポレオン・ボナパルトがテュイルリー宮殿を自らの公邸とします。
数々の歴史と共に歩み、外交の場としても重要な舞台となりましたが、1871年のパリ・コミューンのおりに兵士が放火し焼失。
現在は庭園だけが残されているというわけです。ちょうど江戸城(現在の皇居)と同じような時代と役割を担ってきたと考えると、焼失してしまったのは残念でなりませんね…。
現在は公園として、パリっ子や旅行者の憩いの場として愛されています。
宮殿に関しては再建計画も出ているようですが、費用の3億ユーロと景観の問題もあり進んでいないとか。
おすすめ観光の周り方
チュイルリー公園があるのはパリの中心1区。道を挟んで隣は8区、セーヌ川を渡れば7区です。
敷地内にあるのはオランジュリー美術館。ルーブル美術館やオルセー美術館も目の前で歩いてすぐ。
さすが宮殿があった場所で、周りは有名観光地だらけ。
チュイルリー公園から徒歩10分圏内の代表的なスポットは以下の通りです。
ぜひ併せて観光を楽しんでくださいね!
周辺には他にも見どころがあり、「シャンゼリゼ通り界隈の人気観光スポットおすすめ15選」や「パリ1区ルーブル美術館界隈の人気観光スポットおすすめ12選」で詳しい歩き方の解説をしています。
↓観光地の位置関係をGoogleマップにまとめました。ぜひ活用ください。
チュイルリー公園の見どころ
それではチュイルリー公園にどんな場所があるのか見ていきましょう!
噴水
公園内で一番大きな噴水「バッサン・オクトゴナル」からは、コンコルド広場方面を眺めると、オベリスクや凱旋門などの有名な建物が見えます。
噴水付近には誰でも利用できる緑色の椅子が。
コンコルド広場を正面とした場所に座るとなんと贅沢な眺め・・・。
野外美術館
チュイルリー公園にはたくさんの彫刻が展示されており、マイヨール、ジャコメッティ、デュビュッフェなどの作品がずらり。
とくに噴水の周りやカルーゼル凱旋門付近の開けた場所で誰でも鑑賞できます。
チュイルリー公園の中でも、ルーブル前のカルーゼル凱旋門周辺は、「カルーゼル庭園」と呼ばれています。
少しわかりにくいので、地図を書いてみました。薄い青は噴水です。
カルーゼル凱旋門のある区画がカルーゼル庭園。
見てわかる通り、ルーブル、オルセー、オランジュリーとパリで最も人気の3つの美術館はこんな風に近くに集まっています。
マイヨールの彫刻
ガルーゼル庭園には、マイヨールの作品が20点も展示されています。
マイヨールは、フランスの彫刻家で多くの女性の裸体像を制作。カルーゼル庭園にあるブロンズ像もほとんどが裸婦像。
こんなにたくさんの彫刻を無料で鑑賞できるなんて、とってもお得な気分!
カルーゼル凱旋門
いわゆるわたしたちが思い浮かべる「エトワール凱旋門」とカルーゼル庭園(ルーブル美術館の対面)「カルーゼル凱旋門」です。
はじめにナポレオン1世の命令で、カルーゼル凱旋門が造られました。
ローマのコンスタンティヌスの凱旋門をモデルにした力作でしたが、完成したとき、ナポレオンはあまりの小ささに失望し、怒り心頭・・・。
「世界最大の門を!」と造り直しを命じられ、シャンゼリゼ通りに堂々とそびえる「エトワール凱旋門」が完成しました。
たしかにエトワール凱旋門と比べると小さいけれど、花崗岩でできたピンク色の柱がきれい♡
ピクニック
せっかくパリに来たのなら、公園の椅子や芝生のうえでピクニックするのもおすすめです。
チュイルリー公園内にはカフェもありますが、ベーカリーのスタンドがあります。
屋台のようなたたずまいのお店でバゲットやサンドイッチを手軽にテイクアウトできるのでとっても便利!
スタンドの横には座って食べられるスペースも。
観光の合間に小腹を満たしながら一休みするのにぴったりですね。
以前はPAULでしたが、ERIC KAYSERに変わっていました。
子供の遊び場
公園内の北側にはメリーゴーランドや遊び場もあるので子連れで来ても楽しめますよ!
パリの中心にある遊具は景観を損ねないためか赤や黄色ではなくステンレスや茶色っぽい色が多い気がします。
チュイルリー公園 口コミ・評判
広大な庭園で、至る所に彫刻があり、この庭園だけでも十分見応えあり。わたしが行った時は近代アートのイベントが併設されており、面白い作品が十分に楽しめました。もちろん、ゆっくり休憩するにももってこいの場所です。
広大で緑豊かな幸多い庭園。
チュイルリー宮とともに、とても絵になる、素晴らしい風景と、憩い、ウォーキングやジョギングを楽しむパリ市民の日常の営みをみることができ、ほのぼのとした気持ちになります。
パリを代表する優雅で親しみ深い庭園です。
滞在中はここで本を読んだりしてました。最初に訪れたときは天気が良くて、鳥のさえずりが聞こえてきました。
Googleのレビューから引用いたしましたが、「癒される」「ゆっくりできる」と評判でした!
みなさん、思い思いにゆっくり過ごしているようですね♪
チュイルリー公園への行き方・アクセス・最寄り駅
チュイルリー公園はコンコルド広場のオベリスクや凱旋門が一直線上に見える景色の良い場所に位置します。
メトロで行く
最寄り駅は、メトロ1号線Tuileries駅または、メトロ1,8,12号線Concorde駅。
Tuileries駅は駅名に使われているだけあって、チュイルリー公園すぐのところに出ます。
階段を上って、進行方向と逆に進むとすぐに公園の入口があるのでわかりやすいですよ♪
どちらかというと、カルーゼル凱旋門やルーブル美術館よりの場所。
Concorde駅は、その名の通りコンコルド広場に出る駅です。
オランジュリー美術館やジュ・ド・ポーム美術館、公園内で一番大きな噴水「バッサン・オクトゴナル」方面にあります。
どちらの駅も公園自体には近いですが、公園内が広いので行きたい場所によって、降車駅を考えると良いと思います!
関連記事パリの地下鉄(メトロ)の乗り方・料金支払い方法徹底ガイド
バスで行く
24,72番Concorde / Quai des Tuileriesで下車。
Concordeの方はメトロと同じく街側、Quai des Tuileriesは、セーヌ川沿いのほうにある停留所です。
チュイルリー公園の入場料・営業時間・所要時間
入場料
無料
営業時間
誰でも無料で楽しめる公園ですが、季節によって利用時間が決まっています。
公園内はとても広いのでどの時間帯でもゆっくりできますよ♪
- 7:00-21:00(4月・5月・9月)
- 7:00-23:00(6月~8月)
- 7:30-19:30(10月~3月)
所要時間
散歩だけであれば30分くらい見ておけば充分♪
チュイルリー公園周辺の治安
チュイルリー公園を含むパリ1区はルーブル美術館をはじめ、人気観光スポットの集まる地区です。そのため旅行者を狙ったスリの多いエリア。
人が賑わい「怖い」という感じはしませんが、その分スリが人混みに紛れやすく置き引き・盗難には備えるべき!
手に持っていたスマートフォンを取られたり、カバンの中の貴重品を気づかないうちに盗まれたりします。
リュックは狙われやすいので貴重品を別に持つか、ファスナーの付いたショルダーバッグなどを持つようにしましょう。
駅も広場もスリにあった!という声を聞きます。油断しないでくださいね!
スリ対策の基本
このエリアに限った話ではありませんが、パリ旅行ではスリとの遭遇が日常茶飯事です。
万が一に備えて準備しておきましょう。
たとえば
- 海外旅行保険付帯のクレカを使う
- 現金は100ユーロ以下で基本クレカ払い
- 高くても治安重視でホテルをとる
などは必須レベルでおすすめしたいです。
特にホテルの立地は身の安全を確保する意味で超重要。
わたしたちがパリで宿泊におすすめしている地域は下記の3つ。
もし金銭的に余裕があるのであれば、シャンゼリゼ通りやヴァンドーム広場あたりのホテルがおすすめです。
また、空港からホテルまでの移動はバスや電車が手軽ですが、最近はスリも増えています。せっかくの旅行が台無しにならないよう、タクシーや送迎を使うという手もあります。
特にハイブランドで買い物をした場合はケチらず安心を買いましょう。
海外旅行保険に入る
ことフランスに関しては、海外旅行保険は絶対に必要です。
毎月海外旅行へ行き、パリへ何度も渡航しているわたしですら、何度もスリに狙われました。未だに盗られていなのは運が良かっただけだと思っています。
ですので、どこの会社のどんなプランでも構いませんので、出国前にあらかじめ携行品補償が入っている保険に入っておきましょう。
わたしは、毎回入るのが手間なのと結構お金がかかってしまうという理由から、海外旅行保険が付帯しているクレジットカードを複数枚持って備えています。
海外旅行保険付きのクレジットカードを持っていない方は、ぜひこの機会に1枚作成されることを強くおすすめします。
特に、年会費無料で海外旅行保険付帯のエポスカードは作らない理由がありません。
(エポスカードというと一般的には“マルイのカード”というイメージが強いですが、実は旅行好きのあいだでは有名なカード。未所持の方は迷わず作って損はないですし、年会費のかかるカードに苦手意識がある方の選択肢はエポスカード一択です。)
パリの街をもっと楽しむ
パリは東京の山手線と同じくらいの広さ。
メトロやバスを使えば1日でかなりの場所をまわれますし、徒歩で散策できるスポットもたくさんあります。
パリでお気に入りの過ごし方は美術館をはしごしながら、素敵なカフェで休憩をとったりスーパーでお土産を物色すること♡
このブログでは、パリで絶対行くべき人気観光スポットやフランス旅行の人気定番お土産などパリをもっと楽しむためのコツが書かれた記事を沢山紹介しています。
ぜひこの記事を参考に旅行の計画を立て楽しんでくださいね!
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パリは治安面に不安はあるものの、個人旅行で問題なく観光できます。
わたしも大抵の場合は個人で滞在しますが、ガイド付きで周った時の経験は忘れられません。
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一度買ってしまえばチケット料金のことはそれほど気にならなくなります。
もちろん料金の元を取ることも可能で、通常料金よりもお得に周れる・節約できるところも魅力。
ですが、わたしの場合は「絶対元をとってやろう」というよりは、行きたい場所へチケット料金を気にせず行けるという「ストレスがなくなるところ」が一番気に入っています。
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※[]内は定休日
美術館 | ルーブル美術館[火] |
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オルセー美術館[月] | |
ポンピドゥーセンター/国立近代美術館[火] | |
オランジュリー美術館[火] | |
ピカソ美術館[月] | |
ロダン美術館[月] | |
クリュニー中世美術館[火] | |
ギュスタブ・モロー美術館[火] | |
ドラクロワ美術館[火] | |
ニシム・ド・カモンド美術館[月火] | |
ケ・ブランリー美術館[月] | |
ギメ東洋美術館[火] | |
アラブ世界研究所[月] | |
ユダヤ教芸術歴史博物館[月] | |
歴史的 建造物 |
凱旋門 |
ノートルダム大聖堂の塔 | |
ノートルダム大聖堂のクリプト[月] | |
オテル・ドゥ・ラ・マリーヌ | |
パンテオン | |
コンシェルジュリー | |
サント・シャペル教会 | |
贖罪教会[不定期] | |
下水道[木金] | |
パリ郊外 | ヴェルサイユ宮殿とトリアノン[月] |
フォンテーヌブロー城[火] | |
マルメゾン城[火] | |
ランブイエ城[火] | |
コンピエーニュ城[火] | |
コンデ博物館/シャンティ城[火、毎年1月] | |
ヴァンセンヌ城 | |
サンジェルマン・アン・レイ考古学博物館[火] | |
シャン城[火] | |
イヴリン県立モーリス・ドニ美術館[月] | |
メゾン・ラファイエット城[火] | |
ピエールフォン城 | |
シャアリ修道院 | |
ルネッサンス博物館/エクアン城[火] | |
セーブル陶磁器博物館[火] | |
サン・ドニ寺院 | |
ポール・ロワイヤル博物館[火] | |
ムードン・ロダン記念館[月-木] | |
サヴォア邸[月] | |
航空宇宙博物館[月] |
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交通機関を乗りこなす方法と注意事項
パリの交通機関には、日本と同じように「1日乗り放題券」などを利用して、安くバスやメトロに乗る方法があります。
チケットの種類はいくつかあり、複雑です。
当ブログ「フランスボックス」では、どの切符を選べばいいかわからないあなたのために、パリのお得な切符の選び方をまとめています。
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ガイドブック
ガイドブックはスマホやタブレットで読める電子書籍でも問題ありませんが、現地では情報の探しやすさ重視で、紙のガイドブックを1冊持っておくことをおすすめします。
フランス関連の書籍を20冊以上読んで厳選した中で、わたしたちがおすすめするガイドブックは地球の歩き方。
ツアーガイドや旅慣れた人が購入するのはやはり地球の歩き方。
全579ページはもはやガイドブックというより教科書レベル。
内容もかなり充実しており、その国の文化、歴史、生活習慣なども理解できるため、旅の満足度が格段にあがります。
20年旅を続けて痛感していますが、まったく知識がない場所だと人はなかなか感動できないものです。背景を知って初めて心に響いたという経験が何度もあります。
地球の歩き方が苦手な人におすすめしたいのは、写真が多めで読みやすい雑誌タイプのガイドブック。(るるぶやトリコガイドなど)
30日間無料で体験できるKindleUnlimitedで読めるものも多いので、サラッと立ち読みして好みのガイドブックを見つけるのも◎
またアートや文学好きの人のために「ガイドブック以外のフランス旅行をさらに楽しむためのおすすめ書籍」も作成しました。ぜひご覧ください!
フランスの偉人・芸術家ゆかりの地をめぐる
自分がフランスに行くとき、こんな記事があったらいいな…を形にしました。
大好きなゴッホ、ルノアール、モネを出発点に、パリを中心としたゆかりの地スポットをまとめています。
チュイルリー公園まとめ
チュイルリー公園は、観光スポットがたくさんあるので何となく通りすぎているという方もいるかもしれません。
パリの中でもゆったり過ごせる貴重な場所!とても素敵な公園なので、ぜひゆっくり散策しながら過ごしてみてくださいね♡
チュイルリー公園 | |
---|---|
住所 | Place de la Concorde, 75001 Paris 地図 |
最寄り | メトロ1号線Tuileries駅 メトロ1,8,12号線Concorde駅 |
HP | https://www.parisinfo.com/musee-monument-paris/71304/Jardin-des-Tuileries |
※最新情報は公式サイトでご確認ください。
パリのホテル選びは本当に難しく、日本と違って価格と質が一致しないことも多いため、あらかじめ、情報をインプットしておくのがおすすめです!
当ブログ「フランスボックス」ではパリ在住者が教えるホテルの選び方と安全でコスパの良いおすすめエリアでホテルに関する注意点や知っておきたい情報をまとめました。
日本人に最も人気のエリアで、わたしたちもおすすめするオペラ座周辺のホテルについてもぜひご覧いただけると嬉しいです!
予算はどれくらいかかっても一流ホテルに泊まりたいという方は、パレスホテルの代表、オテルリッツをおすすめします。
ココシャネルやダイアナ妃にも愛されたパリに行くすべての人達が憧れる、フランス最高峰のホテルで、サービス、食事、設備どれをとっても申し分なく、私にとって人生最高の滞在でした。
かなり高額な宿泊代とはなりましたが、一生の思い出に1泊だけ泊まることができ悔いありません。
ヴァンドーム広場が目の前で、オペラ座までも500mと観光するにも抜群の立地。
絶対に忘れられない滞在になること間違いなしなので1泊だけでもぜひ検討してみてください!