セーヌ川左岸。おいしいパティスリーめぐりや、おしゃれなショップめぐりが楽しいサンジェルマンデプレ地区にあるカトリック教会「サンシュルピス教会」。
ベストセラー「ダ・ヴィンチ・コード」の舞台にもなった場所です。
平日は静かで落ち着いた雰囲気なので、観光に少し疲れた時の休憩地点としてもおすすめです。
今回は、無料でドラクロワの絵や世界最大級のパイプオルガンを見ることができるサンシュルピス教会の行き方、見どころを丁寧に詳しくご紹介します!
- サンシュルピス教会ってどんなところか知りたい
- ドラクロワの絵に興味がある
- ダヴィンチコードのロケ地巡りがしたい
- 周辺の治安が気になる
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この記事で紹介している施設はミュージアムパス対象ではありませんが、ルーブル美術館やヴェルサイユ宮殿など主要観光地を周るなら必携!
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このページの目次
サンシュルピス教会の見どころ・観光情報


歴史
サンシュルピス広場内に堂々と佇むサンシュルピス教会。
1646年、ルイ13世の王妃アンヌ・ドートリッシュの命により建築されたネオ・クラシック様式の教会です。
幾度となく建設は中断され、1745年、計6人の建築家によって100年以上の歳月をかけて1完成しました。
長さ120メートル、幅57メートル、高さ30メートル。実はパリで2番目に大きな教会なのは旅行者にはあまり知られていません。(一番はノートルダム大聖堂)。
ヴィクトル・ユゴーが結婚式をあげたことでも有名ですし、ジャックシラク大統領の国民葬儀が執り行われたのもサンシュルピス教会です!
ルイ・ヴィスコンティ作四人の枢機卿の噴水


広場の中心にある四人の枢機卿の噴水。19世紀に活躍した建築家 ルイ・ヴィスコンティの大作。
14世時代の枢機卿(ジャックベニーニュ・ボシュエ、フランソワ・フェヌロン、エスプリ・フレシエ、ジーン・バプティスト・マシヨン)の像とライオン像が鎮座しておりなかなかの迫力があります。
晴れた日に噴水を見ながらこの辺りでお散歩するのは、気持ちが良くて本当におすすめ!夜のライトアップもとても素敵ですね♡


華やかなステンドグラスや装飾などはありませんが、じっくり周ると見どころはたくさんあります。
教会内の見どころを詳しくご紹介していきましょう。


サンタンジュ礼拝堂・ドラクロワの壁画
教会に入り、右側一番手前「サンタンジュ礼拝堂」にロマン派の巨匠、ウジェーヌ・ドラクロワの作品が描かれています。
ドラクロワといえばルーブル美術館にある「民衆を導く自由の女神」で有名ですね。美の巨匠の作品を無料で楽しめるというのがパリのすごさ。
「天使とヤコブの闘い」、「悪魔を撃つ大天使ミカエル」、「神殿を追われるヘリオドロス」の三作は圧巻です!
天使とヤコブの闘い


旧約聖書を主題とした「天使とヤコブの闘い」はドラクロワが晩年、助手とともに12年もの歳月をかけて描いた作品です。
闘いの結果ヤコブが勝利し、天使からイスラエル(神と闘う人)と名乗ることを許されました。これがイスラエルの語源です。
悪魔を撃つ大天使ミカエル


ヨハネの黙示録から、聖ミカエルが竜を退治する場面。
結構おどろおどろしい絵画が多いのですが、ドラクロワのミカエルはとても美しく優しい色合い。
神殿を追われるヘリオドロス


エルサレムを占領したへリオドロスが神殿の財宝を盗もうとして神に見つかり神殿から追われる様子を描いた作品。
写真で見るよりも実際に見た方が、その躍動感や色使いを感じることができるのでぜひ実際にその目でご覧いただきたい作品の一つ。
ちなみにサンシュルピス教会の近くにドラクロワ美術館もあります。
煉獄の魂の礼拝堂


ドラクロワのお隣にはオーギュストクレジンガーのピエタ。
オーギュストクレジンガーもわたしたちにあまり馴染みのない彫刻家ですが、フレデリックショパンの墓も彼の作品。


オルセー美術館にもオーギュストクレジンガーの作品が展示されているので観たことがあるかもしれませんよ。
説教壇


中央に置かれているオークと大理石でできた説教壇も見事。完璧に左右対称の美しい階段に目が釘付けに。
グノモンの日時計とオベリスク


ダヴィンチコードでローズラインとして登場したグノモンとオベリスク。教会の左手側に設置されています。
10メートルもあって、写真に納まりません。
世界共通の本初子午線の基点としてグリニッジ天文台が公認される以前、フランス人にとってのゼロ度の経線パリのサン・シュルピス教会を通っていた。真鍮の標線はその事実を記念したものであり、一八八四年にグリニッジにその名誉を奪われたものの、元来のローズ・ラインとして今も残っている『ダ・ヴィンチ・コード』p.196
世界最大級のパイプオルガン


後ろにそびえる1682年、Aristide Cavaillé-Coll制作世界最大級のパイプオルガン。
約7300本もあるパイプオルガンの音色を聞いて見たければミサの参加がおすすめ。
わたしは幸運にもミサの時間に訪問できたので、1時間ずっとミサを聞いていました。
ルイ=シモンボイゾット・洗礼者聖ヨハネ


ヨハネの美しい大理石の彫刻。エキゾチックな色合いです。
聖母の礼拝堂・聖母子像


「ダ・ヴィンチ・コード」の影響で、グノモンや、世界最大級のオルガンが有名なサンシュルピス教会ですが、個人的におすすめなのは教会の奥にある礼拝室のピガール作聖母子像。
初めて見た時はあまりの美しさにその場でずっと立ち止まって見ていました。心の中がすーっと静かになるようなそんな像です。
マリア様の優しい表情にほっとするキリスト教徒も多いでしょうね。
天井には聖母被昇天が描かれているのでお見逃しなく!
サンシュルピス教会口コミ・評判
周辺も洗練されているし、教会の中も大きいし、ドラクロアの絵画やローズラインなどもあり、見どころが満載です。また、教会の広場内にある「4人の枢機卿の噴水」も素晴らしいです。また、そばにはMujiやユニクロ、アップルストアなど日本でもおなじみのショップがあり、いい感じです。(引用:Googleレビュー)
サンシュルピス教会の行き方・アクセス
メトロで行く


最寄り駅はメトロ4号線Saint-Sulpice駅。駅から教会までは約5分です。
Rue du Vieux Colombierを通り、パティスリーミシャラクを横目にまっすぐ進むと教会が見えてきます。
関連記事パリの地下鉄(メトロ)の乗り方・料金支払い方法徹底ガイド



サンシュルピス教会の入場料金・営業時間・所要時間


入場料金


- 無料
※入場料はかかりませんが、教会内に寄付ができるモニターも設置されています。気持ちばかりの寄付は行いたいですね。
営業時間・定休日
営業時間
- 7:30-19:00
定休日
- なし
※閉館日は特に記載はないのですが、教会なので特別な行事がある場合は入ることのできない可能性があります。
オルガン演奏は日曜日11時からのミサの前後の時間及びミサの間。
月の第一日曜日12:30、オルガンの演奏が終わり次第、英語による教会のボランティアガイドあり。
所要時間
サンシュルピス教会は10~20分あれば充分見てまわることができます。壁画をじっくり鑑賞したい、ミサに参加してみたいという方は1時間~2時間がおすすめです。
サンシュルピス教会見学マナー
サンシュルピス教会は現役の教会でもあります。
教会の外にはNG事項が書いてある看板が出ているところも多いので、必ず確認してから中に入るようにしてください。
服装に気をつける
基本的に教会では露出の高い服装はNG!ミニスカート、短パン、タンクトップなどは避けたほうがいいと思います。
男性は帽子やフードを含めて頭に身に着けているものは外すのがマナー。
信仰の方の邪魔にならないよう静かに見学
観光スポットでもありますが、お祈りを捧げる信者の方々も訪れる神聖な場所でもあります。
大きな声でおしゃべりしたり、ズカズカと割り込んで写真を撮ったりは絶対やめましょう。
フラッシュ撮影は禁止
現在は、建物の内部も撮影OKになりました。
フラッシュ撮影は禁止されているのでカメラの設定を事前に確認しておきましょう。
サンシュルピス教会周辺の見どころ
周辺には幻のクロワッサン・イスパハンで有名なパティスリー「ピエール・エルメ」やおいしいチョコレートのお店「パトリック・ロジェ」、人気の紅茶ブランド「クスミティー」の路面店があります。
パトリック・ロジェは日本未上陸のショコラティエ。
サンシュルピス教会の目と鼻の先にあるので、気になる方はあわせて訪れてみてはいかがでしょうか。



サンシュルピス教会周辺の治安
サンシュルピス教会を含むサンジェルマンデプレ周辺の治安はパリ市内では比較的よい部類に入ります。
昼間は旅行者で賑わう場所なので、スリなどの対策だけきちんととって荷物に気をつけていれば特段問題なく観光することができます。
夜も多くのフランス人、旅行者がレストランなどで食事をするエリアなので一人歩きでなければ街歩きも大丈夫です。
パリ全体の治安に関しては「パリ旅行の治安情報|在住者が教えるスリ・詐欺の手口と対策・撃退方法」で詳しく解説しています。
パリに行く全ての旅行者に読んでいただきたいおすすめ記事です。



サンシュルピス教会まとめ


サンシュルピス教会はドラクロワの大作や、世界最大級のパイプオルガン、美しいステンドグラスやマリア様像等、見どころがたくさんあります。
映画のロケ地巡りとして訪れる旅行者が多いのですが、教会はダ・ヴィンチ・コードについて完全否定の姿勢であることは頭にいれておきましょう!
サンジェルマンデプレ界隈はおいしいパティスリーやおしゃれなお店も多く、カフェやギャラリーもあり、パリらしさを感じることができるおすすめの場所です。
ぜひパリ旅行のプランに入れてみてくださいね!
ダ・ヴィンチ・コードを予習しておくと、サンシュルピス教会をもっと楽しめますよ。
また、パリの教会テーマに「パリで絶対に外せない教会を徹底ガイド|元在住者が厳選して見どころを解説」というまとめ記事も書いてみました。



サンシュルピス教会 | |
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住所 | 2 Rue Palatine, 75006 Paris 地図 |
最寄り | メトロ4号線Saint-Sulpice |
HP | https://www.paris.catholique.fr/-saint-sulpice-.html |
※最新情報は公式サイトでご確認ください。
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