
パリの街のほぼ中心に位置する1区は、観光スポットが多く集まるエリア。
パリで美術館巡りをしたい人には絶対に外せないエリアもあり、世界三大美術館のひとつであるルーブル美術館をはじめ、モネの《睡蓮》で有名なオランジュリー美術館、現代アートと映像美術に特化したジュ・ド・ポーム国立美術館があります。
美術鑑賞に疲れたら、チュイルリー公園近くにあるサロン・ド・テ「アンジェリーナ」で優雅なティータイムはいかがでしょうか?
あるいは近くのパン屋さんでサンドイッチを買って、パリジャン風にチュイルリー公園のベンチで食べるのもおすすめ!
このページでは、パリの中心部の1区について紹介します。
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ルーブル美術館界隈の全観光スポット一覧
※観光スポット名をタップすると詳しい記事へジャンプします
教会
美術館
広場・芸術
歴史スポット
ショッピング
- カルーゼル・デュ・ルーブル
- サントノレ通り
グルメ
- アンジェリーナ
ルーブル美術館界隈(パリ1区)の治安
1区はルーブル美術館をはじめ、人気観光スポットの集まる地区です。そのため旅行者を狙ったスリの多いエリアです。
人が賑わい「怖い」という感じはしませんが、その分スリが人混みに紛れやすく置き引き・盗難には備えるべき!
手に持っていたスマートフォンを取られたり、カバンの中の貴重品を気づかないうちに盗まれたりします。
リュックは狙われやすいので貴重品を別に持つか、ファスナーの付いたショルダーバッグなどを持つようにしましょう。
パリの治安については「パリ旅行の治安情報|在住者が教えるスリ・詐欺の手口と対策・撃退方法」でさらに詳しく紹介しています。
ルーブル美術館界隈で絶対行きたい人気有名観光スポット6選
時間のない人のために、まずは人気マストスポット6選をご案内します。
ルーブル美術館 Musée du Louvre

「アートの宝庫」と呼ばれるパリは、数えきれないほどの美術館があります。
なかでもルーブル美術館は、パリで圧倒的な人気を誇り、一度訪れたことのある人でも再訪せずにはいられない美術館。
有名なガラスのピラミッドは、ルーブル美術館の入り口になります。館内は、「ドゥノン翼」・「リシュリュー翼」・「シュリー翼」の3つのエリアに分かれています。
レオナルド・ダ・ビンチの「モナ・リザ」をはじめ、「ミロのヴィーナス」や「サモトラケのニケ」など、膨大な数のコレクションを所有しており、主要作品を見て回るだけでも数日間かかるといわれています。
そのため、あらかじめ見たい作品のある展示室をチェックしてから行くと効率的に回れます!
オランジュリー美術館 Musée de l’Orangerie

オランジュリー美術館は、17世紀にオレンジなどの柑橘類の温室がこの場所にあったことからこの名前がつきました。
モネの「睡蓮」をはじめ、ルノワール、セザンヌ、ピカソ、マティス、ユトリロ、モディリアーニ、ゴーギャンなどの印象派とポスト印象派の作品が展示されています。
1番の見どころは、8連の絵画からなる「睡蓮の間」です。
天井から降り注ぐ自然光は生前からモネが望んでいたことで、まるでジヴェルニーの庭に迷い込んだかのような気分にさせてくれます!
チュイルリー公園 Jardin des Tuileries

パリジャンの憩いの場所として親しまれているチュイルリー公園は、チュイルリー宮殿の庭園として、ヴェルサイユ宮殿の庭園を手がけた造園家ル・ノートルによって設計されました。
左右対称の美しい公園で、パリで最も古いフランス式庭園のひとつです。
ちなみにチュイルリー公園の名前の由来は、かつてここに瓦(チュイル)の制作工房があったことからつけられたそうです。
ルーブル美術館とチュイルリー公園の間には、約6ヘクタールのカルーゼル庭園があります。ここには「三美神」をはじめ、マイヨールの作品が20点ほど展示されており、散歩がてら鑑賞することができます!

カルーゼル凱旋門 Arc de Triomphe du Carrousel


カルーゼル庭園には、ナポレオンの遠征の勝利を記念して建てられた「カルーゼル凱旋門」があります。
ちなみにこの広場がカルーゼルと呼ばれるようになったのは、ルイ14世がこの場所で軍事馬場馬術(carrousel)を観賞したことに由来します。
凱旋門といえば、「エトワール凱旋門」が有名ですが、カルーゼル凱旋門は、ナポレオンが最初に建てた元祖凱旋門!
ナポレオンの命で、 ルーブル美術館の初代館長であったドゥノンによって建てられました。
カルーゼル凱旋門の大きさは、高さ19メートル、幅23メートル、奥行き7.3メートルで、エトワール凱旋門の約半分の大きさです。
この大きさでは物足りなかったナポレオンは、エトワールに「世界最大の門」を作らせました。
門の各面にはナポレオン軍の活躍を刻んだ美しいレリーフが施され、花崗岩でできたピンク色のコリント式円柱が8本あります。
門の上には、当初ナポレオンがヴェネツィアから持ち帰ってきた4頭立ての馬車のブロンズ像が飾られていましたが、ナポレオンの失脚後、ヴェネツィアに返還され、現在はボシオ作のブロンズ像に置き換えられました。
カルーゼル凱旋門の中央アーチからのぞくと、チュイルリー公園、コンコルド広場、シャンゼリゼ大通り、エトワール凱旋門が一直線に並んでいるのが分かります。見逃さずに見てくださいね!
ヴァンドーム広場 Place Vendôme


ヴァンドーム広場は、高級ブランドショップや宝石店が立ち並ぶパリでも屈指の高級エリアです。広場の中央には、ナポレオンの記念柱がそびえ立ちます。
ヴァンドーム広場には、フランスを代表する最高級ホテル「オテル・リッツ」があります。
デザイナーのココ・シャネルがこよなく愛したホテルで、シャネルの住んでいたスイートルームは、「ココ・シャネル・スイート」と名付けられています。
ほかにも「ショパン・スイート」や「マリア・カラス・スイート」、「チャーリー・チャップリン・スイート」など、さまざまなプレステージ・スイートルームがあり、世界中のVIPを魅了しています。
ヴァンドーム広場は、ピアニストで作曲家のフレデリック・ショパンが住んでいたことでも有名です。
ヴァンドーム広場の12番地は、現在宝石店「ショーメ」の本店になっていますが、ショパンが暮らしていた部屋は、ショーメのVIPルーム「ル・グラン・サロン」として使われています。
ヴァンドーム広場に面したショーメの外壁には、ショパンがここで終焉を迎えたことを記すプレートが掲げられています。
ヴァンドーム広場での楽しみのひとつが、超一流ブランドでのショッピング。ルイ・ヴィトンをはじめミキモト、ブシュロン、ヴァンクリーフ&アーペル、モーブッサン、ディオール、シャネル、ピアジェ、ブルガリなどショーウィンドウを見て回るだけでも楽しめます!



サント・シャペル教会 Sainte Chapelle


シテ島の裁判所に隣接するサント・シャペル教会は、パリ最古のステンドグラスで有名な教会です。
キリストの聖遺物を奉納するため、ルイ9世によって建造されたゴシック建築の最高傑作!
礼拝堂は上部と下部の2つに分かれており、上の礼拝堂は「王家の礼拝堂」、下の礼拝堂は「王家の使用人のための礼拝堂」として使われていました。
「王家の礼拝堂」の15の窓のステンドグラスには、1134景からなる創世記からイエス・キリスト復活までの物語が描かれおり、「聖なる礼拝堂」という名前の通り、幻想的な世界が広がります。
サント・シャペル教会では、年間を通して夜間クラシックコンサートが開催されており、パリ旅行の思い出にぜひおすすめですよ!



できれば行きたいルーブル美術館界隈の穴場スポットおすすめ6選
パレ・ロワイヤル Palais Royal
ルーブル美術館の北側に位置するパレ・ロワイヤルは、リシュリュー宰相が建てた城館で、彼の死後、ルイ13世に遺贈されました。
ルイ13世は子供時代をこの城館で過ごし、やかて「パレ・ロワイヤル(王宮)」と呼ばれるようになりました。
ルイ13世の死後、王妃アンヌ・ドートリッシュは、幼いルイ14世を連れてパレ・ロワイヤルに移り住みます。
のちに広大なヴェルサイユ宮殿を作った太陽法ルイ14世は、ここで幼年時代を過ごしました。
現在、パレ・ロワイヤルには国務院・憲法評議会・文化省などの公官庁が置かれており、美しいフランス式庭園をギャラリー(回廊)が取り囲んでいます。ギャラリーには、お洒落なカフェやブティックが軒を連ね、ギャラリーの一角には、ギ・マルタン率いる3つ星レストランの「ル・グラン・ヴェフール(Le Grand Véfour)」があります。
またパレ・ロワイヤルの南側にある文化省の建物の中庭には、ダニエル・ヴュランによるモダンな白黒のストライプの円柱が並んでいて、観光客に人気のスポットになっています。



ジュ・ド・ポーム国立美術館 Galerie nationale du Jeu de Paume
チュイルリー公園にあるジュ・ド・ポーム国立美術館は、ちょうどオランジュリー美術館の反対側に建っています。
もともとテニスの前身である「ジュ・ド・ポーム」のコートがあった場所だったことからこの名前が付けられました。
印象派美術館として多くの印象派の作品が展示されていましたが、1986年にオルセー美術館へコレクションが移転されてしまったため、現在は、写真や映像芸術を中心とした現代アート美術館になっています。
コンシェルジュリー Conciergerie


シテ塔の西側にとんがり屋根の一際目立つ建物があります。
かつての牢獄「コンシェルジュリー」で、フランスの王妃マリー・アントワネットが処刑前に投獄されたという歴史ある場所。現在は裁判所と警視庁の一部が置かれています。
もともとコンシェルジュリーは、14世紀にフィリップ4世によって王宮(シテ宮)として建てられました。14世紀後半にシャルル5世が王宮をシテ宮からサン・ポール館へ移すと、シテ宮に王室管理符(コンシェルジュリー)が置かれ、それ以来、シテ宮は「コンシェルジュリー」と呼ばれるようになりました。
フランス革命時には、コンシェルジュリーに革命裁判所が設置され、犯罪者の主要な勾留場所となります。
王妃マリー・アントワネットをはじめ、ルイ15世の愛妾デュ・バリー夫人、革命家ロべス・ピエール、政治家ジョルジュ・ダントンなど貴族や革命家などがここに収監され、断頭台へと引かれていきました。
コンシェルジュリーには、マリー・アントワネットの独房の様子を再現した部屋があり、蝋人形が置かれ、当時の様子を知ることができます。


打って変わってお土産はとってもキュートなので、要チェック!



カルーゼル・デュ・ルーブル Carrousel du Louvre
ルーブル美術館の地下に隣接したショッピングモール「カルーゼル・デュ・ルーブル」をご存知ですか?
日曜日になると、パリのほとんどのお店は閉まってしまいますが、カルーゼル・デュ・ルーブルは年中無休です!
しかもロクシタンやフラゴナール、コーダリー、クスミティー、ラ・メゾン・デュ・ショコラ、ピローヌなど観光客に人気のブティックが並び、パリのお土産探しにピッタリの場所です。
レストランも充実!フレンチからアジア料理までバラエティに富んだフードコート「レストラン・デュ・モンド」は、その日の気分に合わせて食事をしたい人におすすめです。
マクドナルドも入っていて、併設するマック・カフェやスターバックスでは、休息もできるのでとても便利です。
サントノレ通り Rue Saint Honoré
サントノレ通りは、パリの中心部を東西に走る歴史的な通りで、パリ屈指の高級ブティックが軒を連ねます。
ロワイヤル通り(Rue Royale)を境にサントノレ通り(Rue Saint-Honoré)とフォーブール・サントノレ通り(Rue du Faubourg Saint-Honoré)に分かれています。ちなみに大統領官邸「エリゼ宮」のあるフォーブール・サントノレ通りは8区になります。
サントノレ通り界隈一帯には、シャネル、ディオール、ロンシャン、バレンシアガ、モラビト、クロエ、ジミー・チュウ、カルティエ、ブシュロン、ショーメ、ヴァンクリーフ&アーペル、ヨウジヤマモト、アスティエ・ドゥ・ヴィアット、ゴヤールなどが店舗を構えています。パリの人気観光名所からも近いため、観光ついでにショッピングが楽しめます!



アンジェリーナ Angelina
1903年創業の老舗サロン・ド・テ「Angelina」は、高級ブランド店が軒を連ねるリヴォリ通りにあります。
モンブラン好きなら一度は行ってみたいサロン・ド・テです。
ルーブル美術館やチュイルリー公園からも近いので、観光の合間に立ち寄るのもいいですね。
ただしいつも長い行列ができていますので、行列を避けたい方は、午前中に行くのをおすすめします!
かつてマルセル・プルーストやココ・シャネルなどの著名人や上流階級の社交場であったアンジェリーナは、建築家エドゥアール・ジャン・ニェルマンによってデザインされた豪華な内装をもち、優雅な時間を過ごすことができます。
濃厚で上品な味のモンブランは、やみつきになる美味しさ。
日本に比べ大きめサイズなので、食べ応えもあります。アンジェリーナのスペシャリテといえば、モンブランの他にchocolat chaudも有名です!
とろりとした濃厚な風味で、モンブランと一緒にショコラ・ショー(“l’Africain”)を頼むのがパリジャン流。ただ経験上、一緒に頼むと甘すぎるので、モンブランとの組み合わせは、紅茶やコーヒーをおすすめします。
パリの街をもっと楽しむ


パリは東京の山手線と同じくらいの広さ。
メトロやバスを使えば1日でかなりの場所をまわれますし、徒歩で散策できるスポットも沢山あります。


パリでお気に入りの過ごし方は美術館をはしごしながら、素敵なカフェで休憩をとったりスーパーでお土産を物色すること♡
このブログでは、パリで絶対行くべき人気観光スポットやフランス旅行の人気定番お土産などパリをもっと楽しむためのコツが書かれた記事を沢山紹介しています。
ぜひこの記事を参考に旅行の計画を立て楽しんでくださいね!
ガイドブック
ガイドブックはスマホやタブレットで読める電子書籍でも問題ありませんが、現地では情報の探しやすさ重視で、紙のガイドブックを1冊持っておくことをおすすめします。
フランス関連の書籍を20冊以上読んで厳選した中で、わたしたちがおすすめするガイドブックは地球の歩き方。
ツアーガイドや旅慣れた人が購入するのはやはり地球の歩き方。
全579ページはもはやガイドブックというより教科書レベル。
内容もかなり充実しており、その国の文化、歴史、生活習慣なども理解できるため、旅の満足度が格段にあがります。
20年旅を続けて痛感していますが、まったく知識がない場所だと人はなかなか感動できないものです。背景を知って初めて心に響いたという経験が何度もあります。
地球の歩き方が苦手な人におすすめしたいのは、写真が多めで読みやすい雑誌タイプのガイドブック。(るるぶやトリコガイドなど)
30日間無料で体験できるKindleUnlimitedで読めるものも多いので、サラッと立ち読みして好みのガイドブックを見つけるのも◎



またアートや文学好きの人のために「ガイドブック以外のフランス旅行をさらに楽しむためのおすすめ書籍」も作成しました。ぜひご覧ください!
シティパスを活用する
わたしは美術館好きなので、ヨーロッパのある程度の都市に行くと必ずシティパスがないか確認します。
限られた日数でパリを効率的に楽しむなら、「Paris Museum Pass」がとっても便利!
毎回チケットを買って旅行を楽しんでいます。
ルーブル美術館やヴェルサイユ宮殿をはじめとした、パリの主要な美術館や歴史的建造物など50ヶ所以上の施設に入場できる共通パスポート。日本で事前に購入も可能。
購入方法や使い方について詳しく解説した「パリミュージアムパスは買うべきか?料金・購入方法・入場可能場所について」は大変人気の記事です。



フランスの偉人・芸術家ゆかりの地をめぐる
自分がフランスに行くとき、こんな記事があったらいいな…を形にしました。
大好きなゴッホ、ルノアール、モネを出発点に、パリを中心としたゆかりの地スポットをまとめています。



現地ツアーに参加する
パリは治安面に不安はあるものの、個人旅行で問題なく観光できます。
わたしも大抵の場合は個人で滞在しますが、ガイド付きで周った時の経験は忘れられません。
自分では知らなかった観光スポットや豆知識など楽しいお話がたくさん聞けて、より有意義な時間を過ごすことができました。
思い出を写真に残せるフォトツアーも大変おすすめです。

