オスマン大通りにそびえ立つ邸宅「ジャックマール・アンドレ美術館」。
美術館の名前は、その邸宅に住んでいた銀行家のEdouard Andréとその妻で画家のNélie Jacquemartの名からとられたものです。
ジャックマール・アンドレ美術館は、熱狂的な美術品コレクターでもあった2人の集めたコレクションが美しい邸宅の生活空間に溶け込むような形で展示されています。
当ブログ「フランスボックス」では、一押し穴場スポットのジャックマールアンドレ美術館の見どころやアクセス方法などを詳しく丁寧に解説していきます。
- パリのお金持ちの家をのぞいてみたい
- 素晴らしい空間でお茶を楽しみたい
- 大きな美術館より一押し穴場スポットに興味あり
このページの目次
ジャックマール・アンドレ美術館観光情報
歴史と成り立ち
パリ8区の閑静な住宅街にあるジャックマール・アンドレ美術館は、もともとは19世紀に建てられた個人邸宅です。
この邸宅で銀行家のエドゥアール・アンドレとその妻で画家のネリー・ジャックマールは、とても裕福な暮らしをしていました。
子宝に恵まれなった2人にとって、美術品のコレクションは生きがいそのもの。
数十年間もの歳月をかけ、世界中から約5,000点もの豊富な美術品を集めます。
彼らの死後、この豊富なコレクションは国に遺贈され、現在フランス学士院が所蔵しています。
人気漫画「ベルサイユのばら」でおなじみのオスカルの家である「ジャルジュ家邸宅」のモデルにもなったと言われており、多くのベルばらファンも足を運んでいるようです♡
おすすめ観光の周り方
ジャックマール・アンドレ美術館のあるパリ8区は、フランス大統領官邸(エリゼ宮)のある「エリゼ区」と呼ばれる政治と行政の中心エリアです。
周辺には、ニシム・ド・カモンド美術館やモンソー公園などがあります。
少し足を延ばせば、エリゼ宮やショッピングスポットとして人気のサントノーレ通り、マドレーヌ寺院などもあります。
ジャックマール・アンドレ美術館から徒歩10分圏内の代表的なスポットは以下の通り。
- ニシム・ド・カモンド美術館(徒歩7分)
- モンソー公園(徒歩8分)
- エリゼ宮(徒歩17分)
- マドレーヌ寺院(徒歩19分)
ぜひ併せて観光を楽しんでくださいね!
周辺には他にも見どころがあり、「パリ8区シャンゼリゼ通り界隈で絶対行きたい人気観光スポット」で詳しい歩き方の解説をしています。
↓観光地の位置関係をGoogleマップにまとめました。ぜひ活用ください。
ガイドブック
ガイドブックはスマホやタブレットで読める電子書籍でも問題ありませんが、現地では情報の探しやすさ重視で、紙のガイドブックを1冊持っておくことをおすすめします。
フランス関連の書籍を20冊以上読んで厳選した中で、わたしたちがおすすめするガイドブックは地球の歩き方。
内容もかなり充実しており、その国の文化、歴史、生活習慣なども理解できるため、旅の満足度が格段にあがります。
20年旅を続けて痛感していますが、まったく知識がない場所だと人はなかなか感動できないものです。背景を知って初めて心に響いたという経験が何度もあります。
地球の歩き方が苦手な人におすすめしたいのは、写真が多めで読みやすい雑誌タイプのガイドブック。(るるぶやトリコガイドなど)
30日間無料で体験できるKindleUnlimitedで読めるものも多いので、サラッと立ち読みして好みのガイドブックを見つけるのも◎
シティパスを活用する
わたしは美術館好きなので、ヨーロッパのある程度の都市に行くと必ずシティパスがないか確認します。
限られた日数でパリを効率的に楽しむなら、「Paris Museum Pass」がとっても便利!
ルーブル美術館やヴェルサイユ宮殿をはじめとした、パリの主要な美術館や歴史的建造物など50ヶ所以上の施設に入場できる共通パスポート。日本で事前に購入も可能。
短期間で複数の観光スポットを周るスケジュールでない場合は、チケットのみを事前購入するのがおすすめです。
現地でチケット列に並ぶ時間は本当にもったいないので、ぜひ事前購入を検討してみてくださいね。
現地ツアーに参加する
パリは治安の悪い場所もありますが、気を付けていれば個人旅行で問題なく観光できます。
わたしも大抵の場合は個人で滞在しますが、ガイド付きで周った時の経験は忘れられません。
自分では知らなかった観光スポットや豆知識など楽しいお話がたくさん聞けて、より有意義な時間を過ごすことができました。
日本語で予約できるベルトラがおすすめ。
英語や仏語でもよければGetYourGuideで安くツアーに参加できます。ぜひ一度チェックしてみてください。
ジャックマール・アンドレ美術館見どころ
建築
銀行家エドゥアール・アンドレと画家ネリー・ジャックマール夫妻の豪華な邸宅は、建築家アンリ・パロンによって建てられました。
彼らの死後、フランス学士院に寄贈され、1913年にレイモン・ポワンカレ大統領のもとジャックマール・アンドレ美術館としてオープン。
改装された美術館の展示室は、16の部屋。
内装は当時のままで、美術品を鑑賞しながら、インテリア装飾にもこだわったブルジョワ階級の暮らしぶりを見ることができるのもこの美術館の魅力の1つです。
大広間をはじめ、音楽の間、図書室、書斎、温室、夫人の化粧室、寝室などの生活空間には、家具や調度品、彫刻、美術工芸品など、世界から集められた約5,000点にも及ぶ作品が展示されています。
中でも注目したいのは、フランス絵画とイタリア絵画のコレクション。
フランス絵画は、フラゴナール、ダヴィット、ルブラン、シャルダン、ナティエ、ブーシェといった珠玉の作品が揃います。
また1つの階にイタリアの画家の作品をすべて集結させた「イタリア美術館」と呼ばれる展示スペースには、
- ボッティチェリ
- ティエポロ
- ベリーニ
- マンテーニャ
- ウッチェロ
などヴェネチア派やフィレンツェ派の絵画を見ることができます。
ペルジーノ「聖母子像」
ピエトロ・ヴァンヌッチ(ペルジーノ)が描いた、柔和で物思いに沈んだ聖母と子の絵画。彼は若き日のラファエロの師匠でもありました。
ヴェチェッリオ「フェデリーコ2世の肖像」
ティツィアーノ・ヴェチェッリオは盛期ルネサンスのイタリア人画家で、ヴェネツィア派で最も重要な画家のひとり。
父の死によりマントヴァ侯に即位したフランチェスコ2世・ゴンザーガの肖像画です。
冬の庭園
緑いっぱいの温室は、こんな家に住めたら…なんて憧れる完璧な設計。
明るい陽がさんさんと入ってきてなんと気持ちが良いのでしょう。
ジャックマール・アンドレ美術館のお土産・ミュージアムショップ
ミュージアムショップも、内観と同じく女心をくすぐる素敵なものばかり♡
ピンクや花柄の雑貨やインテリアなど欲しいものがたくさんありました。
包装が素敵なので大切な人へのお土産にもおすすめです!
ル・カフェ・ジャックマール・アンドレ
美術館内には、優雅なランチやティータイムを楽しめる「カフェ・ジャックマール・アンドレ」があります。
このカフェは、かつてジャックマール・アンドレ夫妻のダイニングルームだった場所。
天井にはティエポロのフレスコ画、そして壁には17世紀の美しいタピスリーが飾られており、素晴らしいコレクションを眺めながら優雅にお茶や食事が楽しめます。
美術鑑賞後は、19世紀に思いを馳せながら、この贅沢な空間でくつろぎのひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか?
また、美術館を利用せずにカフェだけの利用もOKです!
なんとカフェで子供たちのお誕生日会も開けるそう!
住所 | 158 Boulevard Haussmann, 75008 Paris |
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営業時間 | 11:45-15:00(ランチ) 15:00-17:30(アフタヌーンティー) 11:00-15:00(ブランチ土日、日曜日は14:30まで) 展示が夜も行われる月・土は19:00まで(18:30ラストオーダー) |
料金 | メイン+デザート:23.50ユーロ~、紅茶とケーキのセット(15時以降)11.50ユーロ など |
定休日 | なし |
HP | https://www.musee-jacquemart-andre.com/fr/home |
ジャックマール・アンドレ美術館口コミ・レビュー
パリに来ると必ず見学する大好きな場所です。
個人の館なので大きすぎず、日本語ガイドもあるし、カフェもいつも混んでるので早めに食事を取り 見学の後にカフェグルマンとアイスティに杏のタルトを欲張りに取り閉館まで過ごしました。
8月はレストランは休みの所が多いので、ここでカフェだけ利用しても価値があると思います。
冬場のせいか、人もまばらで静かに堪能できました。個人の収集家でありながら、イタリアはもちろんエジプトなどからのコレクションもあり、その熱意と審美眼、そして財力に驚かされます。
邸宅の形を残してあり、当時の富裕層の暮らしが偲ばれました。一時間もあれば充分見て回れます。
パリにはルーブルやオルセーのような大きな美術館からジャックマール・アンドレ美術館のように個人が収集したコレクションの展示が見られる美術館まで実にさまざま!
パリがアートな街であることがはっきりとわかりますね。
ジャックマール・アンドレ美術館の行き方・アクセス・最寄り駅
メトロで行く
最寄り駅はメトロ9号線Saint-Philippe du Roule駅またはメトロ9,13号線Miromesnil駅。
メトロのSaint-Philippe du Roule駅とMiromesnil駅は、どちらの駅からでも徒歩6分です。
関連記事パリの地下鉄(メトロ)の乗り方・料金支払い方法徹底ガイド
RERで行く
RERの最寄りはA線Charles de Gaulle – Étoile駅。
Charles de Gaulle – Étoile駅からは1kmちょっとあるので、徒歩15分くらい。
ジャックマール・アンドレ美術館のみ見学したいのならメトロがおすすめですが、Charles de Gaulle – Étoile駅で降りて凱旋門を見学してから歩いて美術館に向かうのも良いかもしれませんね!
関連記事RER(高速鉄道)の乗り方・料金支払い方法徹底ガイド
バスで行く
バスも便利で22, 43, 52, 54, 28, 80, 83, 84, 93線が止まります。目の前で降りれるので雨の日はバスで行くのもおすすめ。
ジャックマール・アンドレ美術館の入場料金・営業時間・所要時間
入場料金
- 大人 16ユーロ
- 子ども(7〜25歳)9.5ユーロ
- 7歳以下 無料
- 65歳以上の大人料金:15ユーロ
- 学生料金:13ユーロ
- 家族割引料金(大人2人+子供(7〜25歳)2人):45ユーロ
- 日本語オーディオガイド:無料(ただし特別展は3ユーロ)
※ミュージアムパスの利用はできません。
営業時間・定休日
- 営業時間
10:00-18:00(火〜日)
10:00-20:30(月)
※最終入場は閉館30分前 - 定休日
なし
所要時間
所要時間は駆け足で周って30分。できれば1~2時間かけてゆっくりお茶まで楽しみたいところ。
美術館内のサロン・ド・テも人気があり、週末などお休みの日は混雑することも。
公式サイトから事前予約できるので、行く日が決まり次第予約しておくと便利だと思います。
ジャックマール・アンドレ美術館周辺の治安
ジャックマール・アンドレ美術館のある8区は地元の人よりも圧倒的に旅行者の多いエリアです。
カフェやレストランなどは旅行者向けの高めの設定ですが、治安は比較的良好。
日本でいうと銀座のような感じです。
ブランドや高級品を購入した後はメトロは使わずタクシーでホテルに戻るか、ショッピングバッグに入れ替えて移動することを強くおすすすめします!!
スリ対策の基本
このエリアに限った話ではありませんが、パリ旅行ではスリとの遭遇が日常茶飯事です。
万が一に備えて準備しておきましょう。
たとえば
- 海外旅行保険付帯のクレカを使う
- 現金は100ユーロ以下で基本クレカ払い
- 高くても治安重視でホテルをとる
などは必須レベルでおすすめしたいです。
特にホテルの立地は身の安全を確保する意味で超重要。
わたしたちがパリで宿泊におすすめしている地域は下記の3つ。
もし金銭的に余裕があるのであれば、シャンゼリゼ通りやヴァンドーム広場あたりのホテルがおすすめです。
また、空港からホテルまでの移動はバスや電車が手軽ですが、最近はスリも増えています。せっかくの旅行が台無しにならないよう、タクシーや送迎を使うという手もあります。
特にハイブランドで買い物をした場合はケチらず安心を買いましょう。
海外旅行保険に入る
ことフランスに関しては、海外旅行保険は絶対に必要です。
毎月海外旅行へ行き、パリへ何度も渡航しているわたしですら、何度もスリに狙われました。未だに盗られていなのは運が良かっただけだと思っています。
ですので、どこの会社のどんなプランでも構いませんので、出国前にあらかじめ携行品保証が入っている保険に入っておきましょう。
わたしは、毎回入るのが手間なのと結構お金がかかってしまうという理由から、海外旅行保険が付帯しているクレジットカードを複数枚持って備えています。
海外旅行保険付きのクレジットカードを持っていない方は、ぜひこの機会に1枚作成されることを強くおすすめします。
特に、年会費無料で海外旅行保険付帯のエポスカードは作らない理由がありません。
(エポスカードというと一般的には“マルイのカード”というイメージが強いですが、実は旅行好きのあいだでは有名なカード。未所持の方は迷わず作って損はないですし、年会費のかかるカードに苦手意識がある方の選択肢はエポスカード一択です。)
ジャックマール・アンドレ美術館まとめ
ジャックマール・アンドレ美術館は、もともと個人邸宅であった建物を美術館に改装したので、決して大きな美術館ではありません。
しかし、「世界有数の個人コレクション」といわれるだけあって、かなり見応えのある美術館で、なぜパリ在住の日本人が口を揃えて大好きというかわかりました。
ルーブルなどの大きな美術館に比べると、旅行者で混雑することもなく、ゆったりと美術鑑賞が楽しめます。
個人的にも一押しの美術館なので、ぜひぜひ足を運んでみてください。
ジャックマール・アンドレ美術館 | |
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住所 | 158, boulevard Haussmann 75008 Paris 地図 |
最寄り | メトロ9号線Saint-Philippe du Roule駅 メトロ9,13号線Miromesnil駅 |
HP | https://www.musee-jacquemart-andre.com/en/home |
※最新情報は公式サイトでご確認ください。
パリのホテル選びは本当に難しく、日本と違って価格と質が一致しないことも多いため、あらかじめ、情報をインプットしておくのがおすすめです!
当ブログ「フランスボックス」ではパリ在住者が教えるホテルの選び方と安全でコスパの良いおすすめエリアでホテルに関する注意点や知っておきたい情報をまとめました。
日本人に最も人気のエリアで、わたしたちもおすすめするオペラ座周辺のホテルについてもぜひご覧いただけると嬉しいです!
予算はどれくらいかかっても一流ホテルに泊まりたいという方は、パレスホテルの代表、オテルリッツをおすすめします。
ココシャネルやダイアナ妃にも愛されたパリに行くすべての人達が憧れる、フランス最高峰のホテルで、サービス、食事、設備どれをとっても申し分なく、私にとって人生最高の滞在でした。
かなり高額な宿泊代とはなりましたが、一生の思い出に1泊だけ泊まることができ悔いありません。
ヴァンドーム広場が目の前で、オペラ座までも500mと観光するにも抜群の立地。
絶対に忘れられない滞在になること間違いなしなので1泊だけでもぜひ検討してみてください!