パリ7つの国鉄駅の中でパリ北駅に次いで利用者の多いサンラザール駅。
1837年に開業した歴史ある駅舎は、当時近代化の象徴として、印象派絵画の題材としても好まれました。
残念ながら蒸気機関車は走っていませんが、モネが描いた連作『サン=ラザール駅』そのままの景色が今も広がり、旅情感を掻き立てられます。
サンラザール駅から出発するポントワーズ、エトルタ、ルーアンなどのノルマンディー方面は印象派の画家が好んで制作したエリアなので、ここから印象派を巡る旅に出る旅行者も多いでしょう。
当ブログ「フランスボックス」では、そんなサンラザール駅の周辺、駅構内の様子や、チケット売り場、見どころなど様々な観点からまとめました。
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このページの目次
サン・ラザール駅の主な行き先(発着)
サン・ラザール駅からは、フランス北西部やノルマンディー地方へ向かう列車が発着しています。
ルーアンやオンフルールなど印象派ゆかりのエリアや、ゴッホが終焉を迎えたオーベルシュルオワーズなどもここから出発します。
エリア | 目的地 | 所要時間 |
---|---|---|
イルドフランス | アルジャントゥイユ Argenteuil |
10分 |
オーヴェル=シュル=オワーズ Auvers-sur-Oise |
約1時間 | |
ノルマンディー | ジベルニー Vernon Giverny |
約1時間 |
ルーアン Gare de Rouen |
約1.5時間 | |
ル・アーブル Le Havre |
約2時間 |
サン・ラザール駅のコインロッカー・トイレなど
荷物預かり・コインロッカー
サンラザール駅にはコインロッカーがありません。
パリにはCITY-LOCKERやLuggageHeroという預け荷物サービスの会社があり、駅から徒歩5分くらいの場所に荷物を預けることが可能です。
トイレ
普段、カフェや美術館以外のトイレを利用することは極力避けるのですが、サン・ラザール駅のトイレは駅直結のショッピングモールにあるため、有料ですがわりときれいそうでした。
水飲み場
フランスでは、無料の水飲み場がたくさんあり、パリだけでも1,000以上あると言われていて、駅構内にも2ヶ所あります。
ミネラルウォーターと比べると美味しくはありませんが、ペットボトルや水筒を持っていれば北駅でも水の補充ができるので、ぜひチェックしてみてください。
フランスの場合、たいがい駅のペットボトルは割高(2ユーロ以上)するため、知っておくと便利です。
サン・ラザール駅のチケット購入方法
Transilien(トランシリアン)は当日券も購入可能ですが、行き先によっては売り切れで買えないことも。
現地での事前調達が難しい場合は、オンライン上で事前予約しておくのが安心です。
チケット券売機の場所
駅構内には自動券売機が置いてあります。
窓口もありますが、開いていないことが多いので、自動券売機に慣れておくと良いでしょう。
長中距離用列車(BILLETS GRANDES LIGNES)とパリ近郊列車、両タイプ対応の自動券売機がありますので、チケットを購入する際は必ず確認してください。
駅構内中央には両タイプ対応の自動券売機、駅構内の東側には長中距離用列車の自動券売機があります。
チケット券売機の操作方法
自動券売機は、画面に直接タッチして操作をします。
フランス語になっているので、言語を変更したい方は、まず画面下の言語変更をしてください。
チケットは当日出発または別の日に出発の2通りから選べます。
あとは出発駅や目的地を選び、画面に従って進めるだけ!
オンライン予約が確実で便利
高速列車(TGV inOuiやTERなど)のチケットは当日に券売機や窓口でも買うことができますが、乗る直前に駅で切符を買うのはおすすめできません。
なぜなら、座席指定のある電車の場合は予定していた切符が売り切れていたり、券売機のトラブルなどで1時間以上待った経験があるから。
予約が遅くなると料金も2倍以上になることがあるので、予定通りの切符を購入するためにも、安く買うためにも、事前に購入は必須!!
わたしたちのおすすめは日本語で一括検索が可能なOmioです。
また、クーポン利用ができるならklookでもオンライン事前予約が可能。
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サン・ラザール駅での乗車方法
駅構内のプラットホーム入り口には、出発時刻や行き先、出発ホームの番号が表示された電光掲示板があります。
乗車するホームの番号を確認して、ホームに移動してください。
駅で切符を購入した場合、ホーム入り口にある打刻機で切符に打刻してください。
車内では検札がありますので、切符は下車するまでなくさず持っておきましょう!
フランスの鉄道は遅延が多い
TGVやTERなどの高速列車は遅延などのトラブルが多いため、フランス国鉄SNCFのアプリを活用して事前に電車の遅延状況を確認しておくと便利です。
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またストライキが発生する場合もありますので、スケジュールには十分余裕をもって計画を立てておきましょう。
高速列車(TGV・TER)乗車時に気を付けたいこと
どの交通機関にも共通した話ですが、旅行者を狙ったスリが必ずいます。
TGV、TERも例外ではありません。
貴重品の入った手荷物は、荷物棚や座席などに置かず、身につけたり、膝の上に置いて手でしっかりと持っておきましょう。
日本だと電車の中で居眠りをしてしまう人もいますが、フランス旅行の際は、TGVに限らず車内での居眠りは禁物!!
スリのターゲットにされてしまうので貴重品は膝の上にしっかりと置いて十分気を付けてくださいね。
出発までは電気を節約しているみたい!スリよりこっちの方が怖いんだけど!!
サン・ラザール駅の構内図
サン・ラザール駅の見どころ
サン・ラザール駅はショッピングモール直結の大きな駅なので、買い物を楽しむこともできます。
1837年に開業されたパリで最も古いターミナル駅にも関わらず、2003年に改装されたため、比較的新しく近代的な一面も。
昔は駅とヒルトンが直結していて、サン・ラザール駅から2階のそのまま直接入れるようにしていたと聞きました。
今もその通路は残っているので、近くを通りかかったら探してみてください。
ヒルトンパリオペラは1889年、パリ万博にあわせて開業。
この時はまだヒルトンではなくグランド ホテル テルミナスというホテルとして営業しており、1世紀にわたって多くのセレブやスターが利用しました。
歴史と芸術が融合した駅舎
サン・ラザール駅のファサードは、ルイ・フィリップ王朝の建築様式である「ネオルネッサンス様式」で建てられています。
駅前には時計やカバンを積み上げたアート作品が展示され、ちょっとしたフォトスポットに。
ショッピングモール
サン・ラザール駅に直結したショッピングモールには、カルフール・シティやラデュレ、セフォラなどが入っています。
Paul(ポール)やスターバックスも入っているので軽食がとれます。
また時間に余裕があればお買い物も楽しめるので、とても便利です。
営業時間:月〜金7:30-20:00 土9:00-20:00 日10:00-19:00
駅すぐ近くのローマ通りは音楽関連店が多い
サン・ラザールの駅舎を出て右側の裏手にあるローマ通り(Rue de Rome)はかつてパリ地方音楽院があった影響で、現在もさまざまな楽器の老舗楽器工房や楽譜屋さんが多く立ち並んでいます。(※現在パリ地方音楽院は別の場所にあります)
パリで楽譜を買ってみたいという方はぜひ訪問してみてくださいね。
サン・ラザール駅が題材となった絵画
モネ《サン・ラザール駅 La Gare Saint-Lazare》
サン・ラザール駅の駅舎を題材にした印象派の作品といえばモネの連作。
モネの連作「サン・ラザール」のうちの1枚は、パリのオルセー美術館に展示されています。
マネ《鉄道 Le Chemin de fer》
19世紀を代表する画家エドゥアール・マネもまた、サン・ラザール駅を描いています。
《鉄道》はワシントン・ナショナル・ギャラリーが所蔵。
サン・ラザール駅の行き方・アクセス
サン・ラザール駅は、メトロやバスの路線が充実しており、アクセスがしやすい駅です。
メトロ
サン・ラザール駅のメトロは3号線、12号線、13号線、14号線ですが、7号線、9号線も徒歩圏内にあります。
RER
RERはE線のみ。
バス
バスは20、21、22、24、26、27、28、29、32、43、53、66、80、94、95番があります。
サン・ラザール駅の治安
サン・ラザール駅は、パリの老舗デパートであるギャラリー・ラファイエットやプランタン、オペラ・ガルニエから徒歩圏内にあり、日中はたくさんの人で賑わっていますが、その分観光客を狙ったスリが多いエリアです。
人通りが少なくなる早朝や深夜の時間帯は、犯罪に巻き込まれやすいので注意しましょう。
パリの街をもっと楽しむ
パリは東京の山手線と同じくらいの広さ。
メトロやバスを使えば1日でかなりの場所をまわれますし、徒歩で散策できるスポットもたくさんあります。
パリでお気に入りの過ごし方は美術館をはしごしながら、素敵なカフェで休憩をとったりスーパーでお土産を物色すること♡
このブログでは、パリで絶対行くべき人気観光スポットやフランス旅行の人気定番お土産などパリをもっと楽しむためのコツが書かれた記事を沢山紹介しています。
ぜひこの記事を参考に旅行の計画を立て楽しんでくださいね!
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パリは特にGWや夏休み・年末年始などの大型連休や観光のハイシーズンの場合、どこの施設も混雑が予想されます。
最悪の場合、チケットが売り切れ、入場自体できないということも。
現地購入より多少高くなったとしても、事前にオンラインでチケットを購入しておきましょう。
1週間前だと売り切れてしまうので、なるべく早く、遅くとも2週間前には予約するのがおすすめです。
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パリは治安面に不安はあるものの、個人旅行で問題なく観光できます。
わたしも大抵の場合は個人で滞在しますが、ガイド付きで周った時の経験は忘れられません。
自分では知らなかった観光スポットや豆知識など楽しいお話がたくさん聞けて、より有意義な時間を過ごすことができました。
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パリのおすすめツアーやチケットサイトをまとめた「パリ旅行で事前に予約すべきおすすめチケット現地ツアー」もお見逃しなく!
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コロナ禍以降、どこも値段が上がりすぎて、チケット料金のことを考えると「やめておこうか…」と思うことも増えてきました。
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ですが、わたしの場合は「絶対元をとってやろう」というよりは、行きたい場所へチケット料金を気にせず行けるという「ストレスがなくなるところ」が一番気に入っています。
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※[]内は定休日
美術館 | ルーブル美術館[火] |
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オルセー美術館[月] | |
ポンピドゥーセンター/国立近代美術館[火] | |
オランジュリー美術館[火] | |
ピカソ美術館[月] | |
ロダン美術館[月] | |
クリュニー中世美術館[火] | |
ギュスタブ・モロー美術館[火] | |
ドラクロワ美術館[火] | |
ニシム・ド・カモンド美術館[月火] | |
ケ・ブランリー美術館[月] | |
ギメ東洋美術館[火] | |
アラブ世界研究所[月] | |
ユダヤ教芸術歴史博物館[月] | |
歴史的 建造物 |
凱旋門 |
ノートルダム大聖堂の塔 | |
ノートルダム大聖堂のクリプト[月] | |
オテル・ドゥ・ラ・マリーヌ | |
パンテオン | |
コンシェルジュリー | |
サント・シャペル教会 | |
贖罪教会[不定期] | |
下水道[木金] | |
パリ郊外 | ヴェルサイユ宮殿とトリアノン[月] |
フォンテーヌブロー城[火] | |
マルメゾン城[火] | |
ランブイエ城[火] | |
コンピエーニュ城[火] | |
コンデ博物館/シャンティ城[火、毎年1月] | |
ヴァンセンヌ城 | |
サンジェルマン・アン・レイ考古学博物館[火] | |
シャン城[火] | |
イヴリン県立モーリス・ドニ美術館[月] | |
メゾン・ラファイエット城[火] | |
ピエールフォン城 | |
シャアリ修道院 | |
ルネッサンス博物館/エクアン城[火] | |
セーブル陶磁器博物館[火] | |
サン・ドニ寺院 | |
ポール・ロワイヤル博物館[火] | |
ムードン・ロダン記念館[月-木] | |
サヴォア邸[月] | |
航空宇宙博物館[月] |
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GoCityパリ周遊パスは、パリのチケットやアクティビティを自由に組み合わせてお得に観光を楽しめるシティパス。
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すでにミュージアムパスを購入予定で、6日以上パリに滞在して観光する予定の方はかなりお得。行き放題になるのも嬉しいポイント。
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ぜひ、GoCityパリ周遊パスを使って新しい経験を試してみてはいかがでしょうか。
交通機関を乗りこなす方法と注意事項
パリの交通機関には、日本と同じように「1日乗り放題券」などを利用して、安くバスやメトロに乗る方法があります。
チケットの種類はいくつかあり、複雑です。
当ブログ「フランスボックス」では、どの切符を選べばいいかわからないあなたのために、パリのお得な切符の選び方をまとめています。
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ガイドブック
ガイドブックはスマホやタブレットで読める電子書籍でも問題ありませんが、現地では情報の探しやすさ重視で、紙のガイドブックを1冊持っておくことをおすすめします。
フランス関連の書籍を20冊以上読んで厳選した中で、わたしたちがおすすめするガイドブックは地球の歩き方。
ツアーガイドや旅慣れた人が購入するのはやはり地球の歩き方。
全579ページはもはやガイドブックというより教科書レベル。
内容もかなり充実しており、その国の文化、歴史、生活習慣なども理解できるため、旅の満足度が格段にあがります。
20年旅を続けて痛感していますが、まったく知識がない場所だと人はなかなか感動できないものです。背景を知って初めて心に響いたという経験が何度もあります。
地球の歩き方が苦手な人におすすめしたいのは、写真が多めで読みやすい雑誌タイプのガイドブック。(るるぶやトリコガイドなど)
30日間無料で体験できるKindleUnlimitedで読めるものも多いので、サラッと立ち読みして好みのガイドブックを見つけるのも◎
またアートや文学好きの人のために「ガイドブック以外のフランス旅行をさらに楽しむためのおすすめ書籍」も作成しました。ぜひご覧ください!
フランスの偉人・芸術家ゆかりの地をめぐる
自分がフランスに行くとき、こんな記事があったらいいな…を形にしました。
大好きなゴッホ、ルノアール、モネを出発点に、パリを中心としたゆかりの地スポットをまとめています。
サン・ラザール駅まとめ
サン・ラザール駅は、ドーヴィル、ルーアン、ルアーブル、ディエップなどノルマンディ地方へ向かう列車の入り口です。
またモネの家があるジヴェルニーの最寄駅ヴェルノンもここから出発しますので、観光客にとって利用する機会の多い駅になります。
スリやひったくりに注意して、楽しい旅にしてください。
パリのホテル選びは本当に難しく、日本と違って価格と質が一致しないことも多いため、あらかじめ、情報をインプットしておくのがおすすめです!
当ブログ「フランスボックス」ではパリ在住者が教えるホテルの選び方と安全でコスパの良いおすすめエリアでホテルに関する注意点や知っておきたい情報をまとめました。
日本人に最も人気のエリアで、わたしたちもおすすめするオペラ座周辺のホテルについてもぜひご覧いただけると嬉しいです!
予算はどれくらいかかっても一流ホテルに泊まりたいという方は、パレスホテルの代表、オテルリッツをおすすめします。
ココシャネルやダイアナ妃にも愛されたパリに行くすべての人達が憧れる、フランス最高峰のホテルで、サービス、食事、設備どれをとっても申し分なく、私にとって人生最高の滞在でした。
かなり高額な宿泊代とはなりましたが、一生の思い出に1泊だけ泊まることができ悔いありません。
ヴァンドーム広場が目の前で、オペラ座までも500mと観光するにも抜群の立地。
絶対に忘れられない滞在になること間違いなしなので1泊だけでもぜひ検討してみてください!