2024年は、第1回印象派展から150周年の記念イヤーです。
今回、フランスボックスでは、そんな特別な1年にぴったりのスペシャルなモデルコースを作成しました!
行先は当ブログでも大人気の印象派の画家ゆかりのノルマンディー地方8つの町をピックアップ。
ぜひこの記事を参考に、印象派(パリ&ノルマンディー)旅行を組み立ててみてくださいね♡
このページの目次
ノルマンディー・パリ3泊4日|印象派モデルコース
訪問都市と美術館
モデルコースにいれた都市と美術館をGoogleMapにまとめました。
地図内左上の記号をタップすると都市や美術館から場所を閲覧できます。
- パリ
- ジヴェルニー
- ルーアン
- エトルタ
- ル・アーヴル
- オンフルール
- ヴェトゥイユ
- サン・ジェルマン・アン・レー
- シャトゥ
- オルセー美術館(パリ)
- オランジュリー美術館(パリ)
- マルモッタン・モネ美術館(パリ)
- ルーアン美術館(ルーアン)
- アンドレ・マルロー美術館(ル・アーヴル)
- モネの家と庭(ジヴェルニー)
- ウジェーヌ・ブーダン美術館(オンフルール)
主要美術館の定休日は下記の通り。この曜日を避けてプランニングしてみてください。
- オルセー美術館 (月曜日定休)
- オランジュリー美術館(火曜日定休)
- ジベルニーモネの家と庭
- マルモッタン・モネ美術館(月曜日定休)
- アンドレ・マルロー美術館(月曜日定休)
- ウジェーヌ・ブーダン美術館(火曜日定休)
※2024年2月時点のものを載せています。最新情報は公式サイトでご確認ください。
ノルマンディー・パリ3泊4日|印象派モデルコースの内容
交通状況によって時間が前後する可能性がありますので、目安程度にお考え下さい。
1日目
2日目
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9:00ルーアン出発ホテルを出発
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〜10:30頃ルーアン〜エトルタ移動※車で約1時間30分 / 90km
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10:30〜11:20頃エトルタ
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〜12:00頃エトルタ〜ル・アーヴル移動※車で約40分 / 30km
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12:00〜14:30頃ル・アーヴル
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〜15:20頃ル・アーヴル〜オンフルール移動※車で約50分 / 45km
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15:20〜16:30オンフルール
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〜18:00頃オンフルール〜ルーアン移動※車で約1時間30分 / 90km
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ルーアンに宿泊宿泊場所:ホテル・ディエップ
3日目
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9:00ルーアン出発ホテルを出発
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〜10:30頃ルーアン〜ヴェトゥイユ移動※車で約1時間30分 / 90km
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10:30〜11:00頃ヴェトゥイユ
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〜11:45頃ヴェトゥイユ〜サン・ジェルマン・アン・レー移動※車で約45分 / 45km
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11:45〜12:35頃サン・ジェルマン・アン・レー
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〜12:50頃サン・ジェルマン・アン・レー〜シャトゥ移動※車で約15分 / 7km
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12:50〜15:30シャトゥ
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〜16:00頃シャトゥ〜パリ移動※車で約30分 / 15km
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パリに宿泊ホテルへ
4日目
ノルマンディー・パリ3泊4日|印象派モデルコースのおすすめポイント
こだわりの目的地
行先は当ブログでも大人気の印象派の画家ゆかりのノルマンディー地方8つの町をピックアップ。
王道のジヴェルニーやルーアンはもちろん、車移動でないと移動が困難なエトルタの断崖にも訪れるコース。
特に若かりし頃のモネが3年間暮らしたヴェトゥイユは、ほとんど知られていません。
個人では非常に行きづらい場所ですが、ぜひレンタカーや公共交通機関を乗り継いで散策していただきたいです。
フランスで印象派をめぐる旅をするなら2024年が最適
1874年4月15日、パリのアトリエで若手画家がグループ展を開催。
当時あまりにも斬新だったグループ展は批評家ルイ・ルロワから酷評され、皮肉をこめて「印象派」と呼ばれました。
最後の第8回のグループ展が終了するまで、彼らは自ら「印象派」と名乗り、今でも日本で大人気の印象派の画家として活躍していきます。
印象派展の主なメンバーは言わずと知れた、モネ、ルノワール、ピサロ、セザンヌ、ドガ、モリゾ、カイユボット、シスレーなどそうそうたる面々。
印象派展には出席していませんが、彼らに影響を与えたマネや、同じ時代を生きて、その後時代を作っていくポスト印象派のゴッホやスーラ、ロートレックなどもあわせて見学していきたいですね!
昨年2023年はフランスの地方観光局との会見やセッションで、2024年の150周年記念イヤーでの様々なイベントや楽しみ方を直接伺う機会がありました。
パリやノルマンディーでなんと200ものイベントが開催されるのが2024年。
例えば、オルセー美術館では150周年を記念して「印象派画家と過ごす一夜1974年パリ」(2024年3月26日~8月11日)という特別な催しが開催されます。
最新技術を駆使して作られたVRで、45分間150年前のパリへタイムスリップできるという面白そうなイベントも!
当ブログの管理人(マリ)も今年、このモデルコースを使ってノルマンディー地方を旅する予定です。
前回はレンタカーで周ったので、電車やバスを使うとどうなるのかとても興味があります!
ノルマンディー・パリ3泊4日|印象派モデルコースの主な滞在都市や観光スポットの見どころ
ジヴェルニー Giverny
パリの西北に位置するジヴェルニーは、モネが晩年を過ごした村。
広大な敷地には、アトリエのある2階建ての家と四季折々の花が咲き乱れる美しい庭園があります。
家の前に「花の庭園」が広がり、地下道をくくり抜けると、「水の庭園」と呼ばれる「睡蓮」のモデルとなった庭があります。
家の中にはモネが集めた膨大な浮世絵のコレクションをはじめ、セザンヌやルノワールなど友人画家たちの作品が飾られています。
モネ《睡蓮》は200点以上あり、世界中の美術館に所蔵されていますが、パリでは下記の美術館で鑑賞可。
特にオランジュリー美術館のモネの間は必見!
ぜひパリで本物を堪能してきてくださいね。
ルーアン Rouen
パリから約140キロ西北に位置するルーアンは、かつて旧ノルマンディー公国の首都でした。
また救世主ジャンヌ・ダルクが宗教裁判により火刑に処された終焉の地でもあり、観光するのにとても楽しい町です。
ルーアン大聖堂
ルーアンの見どころは、モネが何度も描いた壮麗な佇まいのノートルダム大聖堂!
普通のカメラには収まりきらないほどの大迫力で、初めて実物を観た時は圧倒されてしまい、朝も夜も通いました。
ほかにもゴシック様式のサントゥーアン教会、フランボワイヤン様式のサン・マクルー教会などが旧市街に集まっており、徒歩で散策できるのも嬉しいですね。
ジャンヌ・ダルクが処刑された旧市街広場とノートルダム大聖堂を結ぶ「大時計通り」には、有名な大時計もあります。
ルーアン美術館
1801年に開館したルーアン美術館はフランス国内でも指折りの印象派コレクションを所蔵する美術館で、なんと常設展の入場料無料。
ルーアン大聖堂を30枚描いたモネの連作の1枚《曇りの日、朝9時》が所蔵されています。
モネ《ルーアン大聖堂》連作は世界中の美術館に所蔵されていますが、パリでは下記の美術館で鑑賞可。
ぜひパリで本物を堪能してきてくださいね。
エトルタ Etretat
断崖絶壁の景勝地エトルタ。大自然が作り出した絶景は、モネをはじめ多くの芸術家を魅了しました。
エトルタには、AvalとAmont、Manneporteと呼ばれる3つの断崖があります。
アヴァルの崖とアモンの崖の間には、全長1.5キロのビーチがあり、夏は海水浴を楽しむ人でいっぱいに!
また、エトルタの断崖が有名になったのは、19世紀に多くの画家によって描かれたことが大きく影響しています。
クールベやモネによって描かれたアヴァルの断崖は、エトルタを代表する風景。
断崖の上は遊歩道が整備され、歩くことができるのですが、断崖ギリギリに立って写真を撮っているフランス人に終始ドキドキでした。
エトルタが描かれた作品はパリでは下記の美術館で鑑賞可。
モネ《エトルタ、ラ・マンヌポルト、水の反映》(オルセー美術館)
モネ《エトルタの海岸》(オルセー美術館)
モネ《エトルタ、マヌポルト》(オルセー美術館)
モネ《エトルタの荒海》(オルセー美術館)
モネ《エトルタの断崖》(マルモッタン・モネ美術館)
クールベ《嵐の後のエトルタの断崖》(オルセー美術館)
ぜひパリで本物を堪能してきてくださいね。
ル・アーブル Le Havre
フランス北西部に位置するル・アーヴルは、古くから港街として栄えてきました。港湾の規模はマルセイユに次ぎ2番目の大きさ。
第二次世界大戦により街のほとんどを破壊されてしまったル・アーヴルは「鉄筋コンクリートの巨匠」と呼ばれた建築家Auguste Perretによって再建されます。
日本人からの知名度はそれほど高くありませんが、この一帯は「オーギュスト・ペレによって再建された都市ル・アーヴル」として、2005年ユネスコの世界遺産にも登録されています。
そして、なんといっても印象派の語源となった、モネの《印象 日の出》が描かれた町。
早起きして、モネが見たはずの日の出を眺めたのは一生の思い出となりました。
ぜひパリのマルモッタン・モネ美術館で本物を堪能してきてくださいね。
アンドレ・マルロー美術館
アンドレ・マルロー美術館は、地方都市最大の印象派コレクションを所蔵します。
第二次世界大戦によって破壊されたル・アーヴル美術館が前身で、1961年に作家で政治家でもあったAndré Malrauxが設立しました。
印象派を中心に多くのコレクションが寄贈され、マルロー美術館はパリのオルセー美術館に次いで2番目のコレクションを有する美術館となりました。
ル・アーヴル出身のデュフィをはじめ、ブーダン、モネ、クールベ、コローなどがこの街からインスピレーションを受けています。
人も少なくすごく雰囲気の良い美術館で、とってもおすすめ!前日に見たエトルタの景色に感動!
サン・ジョセフ教会
街のシンボルであるサン・ジョセフ教会も見逃せません。オーギュスト・ペレ最後の作品です、中世の教会とは趣を異にする鉄筋コンクリート造り。
戦争の犠牲者に捧げられたサン・ジョセフ教会は1956年に完成し、2005年に「オーギュスト・ペレによって再建された都市ル・アーヴル」のひとつとしてユネスコの世界遺産に登録されています。
高くそびえる塔の内部は、見事なステンドグラスがはめ込まれています。
外観からは想像のつかない美しさ!!ほとんどのツアーや媒体で案内されていないのですが、クラシカルな建物の多いフランスで、ひと際存在感を放ちます。
普段教会は興味がないという人にも、大変おすすめな教会なので、ぜひ5分だけでも立ち寄ってみてください。
オンフルール Honfleur
オンフルールは、フランス北西部に位置する小さな港街。
小型船やヨットが停泊する旧港を取り囲むように、色とりどりの家が立ち並びます。
画家ブーダンの生まれ故郷で、ブーダンの影響によりモネやセザンヌ、デュフィなどがこの地を訪れ、その美しさに魅了されました。
ウジェーヌ・ブーダン美術館では、モネをはじめ、ラウル・デュフィ、ギュスターヴ・クールベなどオンフルールにゆかりのある印象派や現代画家たちのコレクションを楽しめます。
音楽家エリック・サティの生家もあり、一般公開されています。
モネがオンフルールを描いた作品はパリでは下記の美術館で鑑賞可。
モネ《オンフルールの眺め、雪》(オルセー美術館)
モネ《オンフルールの港の船》(マルモッタン・モネ美術館)
ぜひパリで本物を堪能してきてくださいね。
ヴェトゥイユ Vétheuil
パリから北西に50キロ、セーヌ川沿いにある小さな村ヴェトゥイユは、38歳の時、経済的に困窮したモネがパリから移住した場所です。
妻のカミーユが亡くなったのもヴェトイユで、ここに埋葬されていると聞いて足を運んでみました。
静かで、風景が美しく、雰囲気のある場所です。
モネが住んでいた場所は、シャンブル・ドットとなっていましたがコロナ禍で長らく休業中。外観のみ見学しましたが、いつか再開することがあれば、泊まってみたい!
モネがヴェトゥイユを描いた作品はパリでは下記の美術館で鑑賞可。
モネ《ヴェトゥイユ近くの解氷》(ルーブル美術館)
モネ《ヴェトゥイユ風景》(オルセー美術館)
モネ《ヴェトゥイユのセーヌ河》(オルセー美術館)
モネ《ヴェトゥイユ、雪の効果》(オルセー美術館)
モネ《霜、ヴェトゥイユ近郊》(オルセー美術館)
モネ《ヴェトゥイユの教会》(オルセー美術館)
モネ《霧の中のヴェトゥイユ》(マルモッタン・モネ美術館)
ぜひパリで本物を堪能してきてくださいね。
サン・ジェルマン・アン・レー Saint-Germain-en-Laye
ヴェルサイユと並ぶ高級住宅地のサン・ジェルマン・アン・レーは、ルイ14世がヴェルサイユに移り住むまで居城としていたサン=ジェルマン=アン=レー城や、ドビュッシーの生家があることで知られており、数多くの音楽ファンも足を運んでいます。
ル・ノートルが手掛けた70ヘクタールにも及ぶ庭園は、大変美しく、森と街歩きが気持ちの良い町でパリからのショートトリップにもおすすめ。
シャトゥ Chatou
印象派画家たちが好んだ町として知られるシャトゥ。パリからほんの少し離れただけですが、雰囲気ががらりと変わり、静かでとても美しい町です。
鉄道が走るようになったころから、週末ともなるとパリの住人たちはこの鉄道を利用して、セーヌの水辺を訪れ、舟遊びを楽しむ、と言う時代が到来。
町に沿って流れるセーヌの「印象派の島」と呼ばれる中州には印象派の画家たちが集まったレストラン・フルネーズがあり、ルノアールの作品《舟遊びの昼食》でも描かれています。
中州内には数々の有名な絵のレプリカがあり、散策するのに楽しい場所です。
パリ
4日目はパリで印象派の絵画が特に多く収蔵されている美術館を見学します。
印象派イヤーとして、パリでも様々な特別展が開催されます。4月参加の方とは、特別展も予定しています。
- オルセー美術館「1874年パリ、印象派の創造」(2024年3月26日~7月14日)
- オルセー美術館「VR 印象派画家と過ごす一夜1974年パリ」(2024年3月26日~8月11日)
オルセー美術館 Musée d’Orsay
オルセー美術館は、1900年に建てられたオルレアン鉄道の駅舎をそのまま利用した、”元駅舎”の美術館。
主に1848年から1914年までの美術作品が展示されており、印象派と呼ばれる画家モネ、ルノワール、後継のゴッホ、ゴーギャン、スーラ、ロートレックなどの作品を見ることができます。
ルノワールの代表作品《ムーラン・ド・ラ・ギャレット》や《ピアノに向かう娘たち》は必見。
モネの《日傘の女》《サン・ラザール駅》《ルーアンの大聖堂》など印象派ファンにはたまらない作品が並びます。
ポスト印象派にはなりますが、わたしが最も好きな画家ゴッホの名作《ローヌ川の星月夜》も。
もう何度も通っている美術館。行けば行くほど、好きな作品が増えていくので全くあきません。
オランジュリー美術館 Musée de l’Orangerie
チュイルリー公園の西側にあるオランジュリー美術館は、モネの大連作《睡蓮 Les Nymphéas》が展示されている、印象派とポスト印象派の美術館。
パリの美術館の中でも圧倒的な人気を誇り、モネの睡蓮を一目見ようと世界中からたくさんの観光客が訪れます。
6年間にも及ぶ改装工事を経て、2つの楕円形からなる大広間「睡蓮の間」は、天井から自然光が降り注ぐ空間に作られています。
白内障に苦しみながらも描き続けた8枚の《睡蓮》は、第一次世界大戦後にモネがフランス国家に寄贈したもの。
モネが生涯をかけて描いた最高傑作といえるでしょう。
マルモッタン美術館 Musée Marmottan Monet
美術館の名前にもあるとおり、とにかくモネの作品を堪能できる美術館。
印象派という言葉が生まれたモネの傑作、《印象 日の出》が見られるのがここ!
ル・アーブルを観光した後に見るとさらに感動が増します。
他にも有名な《睡蓮》の連作や1895年から1924年にかけて描かれた《太鼓橋》も見ることができ、モネの描き方が年代を経て変わっていく様子を味わうことができます。
マルモッタン・モネ美術館は世界で最もモネの絵画を所蔵していると言われています。
オランジュリー美術館の睡蓮も素晴らしいけど、モネが好きならこの常設展を見て帰ってほしい!
ノルマンディー・パリ3泊4日|印象派モデルコースまとめ
わたし自身、自分が旅行する前にこれが知りたかった!!と思える内容にまとめられたと思います。
印象派好きのみなさんに楽しんでもらえるよう、見どころを分かりやすくまとめたので、ぜひこの記事を片手に旅程を組んでくださると嬉しいです!
パリのホテル選びは本当に難しく、日本と違って価格と質が一致しないことも多いため、あらかじめ、情報をインプットしておくのがおすすめです!
当ブログ「フランスボックス」ではパリ在住者が教えるホテルの選び方と安全でコスパの良いおすすめエリアでホテルに関する注意点や知っておきたい情報をまとめました。
日本人に最も人気のエリアで、わたしたちもおすすめするオペラ座周辺のホテルについてもぜひご覧いただけると嬉しいです!
予算はどれくらいかかっても一流ホテルに泊まりたいという方は、パレスホテルの代表、オテルリッツをおすすめします。
ココシャネルやダイアナ妃にも愛されたパリに行くすべての人達が憧れる、フランス最高峰のホテルで、サービス、食事、設備どれをとっても申し分なく、私にとって人生最高の滞在でした。
かなり高額な宿泊代とはなりましたが、一生の思い出に1泊だけ泊まることができ悔いありません。
ヴァンドーム広場が目の前で、オペラ座までも500mと観光するにも抜群の立地。
絶対に忘れられない滞在になること間違いなしなので1泊だけでもぜひ検討してみてください!