コートダジュール地域の人気観光都市
ニース Nice
フランスの南東に位置するニースは、ヨーロッパ屈指のリゾートの街。
全長3.5キロに渡って続く海岸沿いの大通り「プロムナード・デザングレ」には、地中海を眺望できる最高級ホテルが立ち並んでいます。
ニースの中心部は徒歩でまわることができ、マセナ広場の東側には旧市街が広がります。
細い路地が入り組んだ昔ながらの街並が残り、活気にあふれたマルシェも!
バロック様式のラスカリ宮殿やサン・ レパラート大聖堂をはじめ、カラフルな建物が続く街並は、どこか懐かしいイタリアの雰囲気も漂っている感じがしませんか?
また旧市街の東側にある高台には、ニース城跡公園(キャッスルヒルパーク)があり、「天使の入江」を一望できる人気スポット!
マルク・シャガール美術館やマチス美術館、マセナ美術館、ニース近代・現代美術館、ジュール・シェレ美術館(ニース美術館)など魅力的な美術館がたくさん揃っています!
エズ Èze
ニースとモナコの中間に位置するエズは、コート・ダジュールにある「鷹の巣村」のひとつ。
鷹の巣村とは、敵の襲撃を避けるために切り立った崖や岩山の上に作られた村のこと。
中世を彷彿とさせる可愛らしい街で、高台から眺める地中海は、息を呑むほどの美しさです。
石造りの家々に入り組んだ石畳の路地は、まるで迷路のよう。
地中海を見下ろす旧城跡にある熱帯庭園も見逃せません!ここからの眺めは素晴らしく、天気がよければコルシカ島も見えますよ。
体力に自信のある方は、ハイキングコースの「ニーチェの小道」もおすすめです。哲学者ニーチェが「ツァラトゥストラ」の想を得た場所であるといわれている山道です。
サン・ポール・ド・ヴァンス Saint-Paul de Vence
南フランスには、「鷹の巣村」と呼ばれる小さな村がたくさんあります。
ニースとアンチーブの間にあるサン・ポール・ド・ヴァンスもそのひとつで、丘の頂きにある城塞に囲まれた美しい村です。
ピカソやモディリアーニなどの画家たちにも愛された村で、なかでもシャガールは、サン・ポール・ド・ヴァンスに20年間暮らしました。
村の墓地には、シャガールのお墓もあります。
またサン・ポール・ド・ヴァンスから北西2㎞にあるマーグ財団美術館は、シャガールをはじめ、ミロ、マチス、カルダー、ブラック、ジャコメッティといった近代美術の巨匠たちの作品を数多く所有する美術館です。
ヴァンス Vence
「鷹の巣村」のひとつであるヴァンスは、ニースの北西約20㎞にある街です。ヴァンスの見どころは、旧市街とマチスの手がけたロザリオ礼拝堂です。
旧市街の市庁舎の向かいには、ノートルダム・ド・ラ・ナティヴィテ大聖堂がひっそりと立っています。
聖堂内には、マルク・シャガールが描いたモザイク画「モーゼの発見」があり、幻想的な世界を醸し出しています。
また旧市街から徒歩で約15〜20分のところには、マチスのロザリオ礼拝堂があります。
マチスは、晩年の4年間をかけてロザリオ礼拝堂を制作しました。真っ白な壁に色鮮やかなステンドグラスが印象的な礼拝堂です。
アンチーブ Antibes
ニースとカンヌの間にあるコート・ダジュールでも有数の高級リゾート地として知られるアンチーブ。
ヨーロッパ屈指のヨットハーバーがあり、豪華なクルーザーが停泊しています。
アンチーブ の1番の見どころは、なんといってもグルマルディ城にあるピカソ美術館でしょう。
アトリエを探していたピカソに、アンチーブ市はグルマルディ城の一室を提供します。
海の見える絶好のロケーションで創作に励んだピカソは、滞在中に制作した作品のほとんどをアトリエに残していきました。
その時の作品を中心に、1966年にオープンしたのがこのピカソ美術館です。
ちなみにピカソ美術館は世界に数カ所ありますが、アンチーブの美術館は世界で最初にできたピカソ美術館なんです。
グラース Grasse
ニースの西約30㎞にあるグラースは、丘の斜面に広がる「香水の街」として有名です。
世界でも有数の香水生産地で、なかでもフラゴナール、モリナール、ガリマールの3社は、老舗香水メーカーとして世界中に知られています。
グラースの老舗香水メーカーでは工場見学ができ、併設したブティックでは、お土産に香水を購入することができます。
またガリマール社では、工場見学のほかに、オリジナルの香水作りが体験できます。
ほかにも街の見どころとして、 古代から現代までの世界の香りに関する文化や歴史を紹介した国際香水博物館や18世紀の邸宅が博物館になったプロヴァンス美術歴史博物館もおすすめです。
カンヌ Cannes
毎年5月に行われる国際映画祭でおなじみのカンヌは、ニースに次いで大きなリゾート地。
19世紀中頃から、イギリスの貴族たちがカンヌで冬を過ごすようになったのがリゾートの始まりです。
海岸沿いに延びるクロワゼット大通りには、高級ホテルや一流ブティックが立ち並び、カンヌ国際映画祭のメイン会場として有名なパレ・デ・フェスティバル・エ・デ・コングレへと続きます。
旧港の先には旧市街があり、こちらは華やかなイメージのカンヌとは別世界です。
旧港の西側には、城壁が残るシュヴァリエ山があります。山頂からは、カンヌの街並と海岸が見渡せる絶景スポットになっています。
サン・トロペ Saint Tropez
もともと小さな漁港だったサン・トロペ。フランス人女性作家コレットが愛した街で、1950年代にブリジット・バルドーの映画「素直な悪女」の舞台となり、またたく間に高級リゾート地へと変貌しました。
港から少し奥まったところにあるアノンシアード美術館は、1922年に16世紀の礼拝堂を改装して作られた美術館。
海をこよなく愛し、サン・トロペに移り住んだ画家ポール・シニャックをはじめ、スーラやヴュイヤール、マチスなどの作品が展示されています。
コートダジュールの治安
コートダジュールはパリと比べるとそれほど治安は悪くありません。
しかし、ニースなど、旅行者がかなり集まるエリアでは、スリやひったくりが起こりやすいので、気を抜かないようにしましょう。
高価なブランド品を身につけたり、夜遅くに人通りの少ない場所へ行くのは非常に危険です。
特にスマートフォンは狙われやすく、マップなどを見て気を取られている隙にスリに遭遇します。
突然近寄ってきてスマホをひったくられるケースもありますので十分に注意しましょう。
ハイブランドを購入した後はメトロは使わずタクシーでホテルに戻るか、ショッピングバッグに入れ替えて移動することを強くおすすすめします!!
被害に遭ってしまうと精神的にもせっかくの旅行が台無しになってしまうので、旅行を楽しむために防犯対策はしっかりと行いましょう。
スリ対策の基本
このエリアに限った話ではありませんが、フランス旅行ではスリとの遭遇が日常茶飯事です。
万が一に備えて準備しておきましょう。
たとえば
- 海外旅行保険付帯のクレカを使う
- 現金は100ユーロ以下で基本クレカ払い
- 高くても治安重視でホテルをとる
などは必須レベルでおすすめしたいです。
海外旅行保険に入る
ことフランスに関しては、海外旅行保険は絶対に必要です。
毎月海外旅行へ行き、パリへ何度も渡航しているわたしですら、何度もスリに狙われました。未だに盗られていなのは運が良かっただけだと思っています。
ですので、どこの会社のどんなプランでも構いませんので、出国前にあらかじめ携行品保証が入っている保険に入っておきましょう。
わたしは、毎回入るのが手間なのと結構お金がかかってしまうという理由から、海外旅行保険が付帯しているクレジットカードを複数枚持って備えています。
海外旅行保険付きのクレジットカードを持っていない方は、ぜひこの機会に1枚作成されることを強くおすすめします。
特に、年会費無料で海外旅行保険自動付帯のエポスカードは作らない理由がありません。
(エポスカードというと一般的には“マルイのカード”というイメージが強いですが、実は年会費無料で海外旅行保険が自動付帯なのは他の無料カードにはない隠れた魅力。未所持の方は迷わず作って損はないですし、年会費のかかるカードに苦手意識がある方の選択肢はエポスカード一択です。)
そのほかクレジットカードについては「フランス・パリ旅行に必携!現地で使えるおすすめクレジットカード」の記事で詳しく解説しています。
コートダジュールの街をもっと楽しむ
現地ツアーで周る
フランスは場所によって治安面に不安はあるものの、個人旅行で問題なく観光できます。
わたしも大抵の場合は個人で滞在しますが、ガイド付きで周った時の経験は忘れられません。
ニースの現地ツアーを調べてみたので、ぜひ旅の計画に活用ください。
ベルトラの現地ツアーは日本語ガイド付きツアーが多くて価格も良心的なので、わたしたちもよく利用しています。
- ニース発 南仏1日ツアー
(日本語ガイド / モナコ / エズ / カンヌ / アンティーブ) - ニース発 南仏1日ツアー
(日本語ガイド / モナコ / エズ / マントン / ロクブリュヌ・カップ・マルタン / ラ・テュルビー) - ニース発
南仏プライベートツアー
(日本語ガイド貸切 / 好きな場所へ行ける)
英語ガイドのツアーでも問題なければ、種類豊富なGetYourGuideのツアーがおすすめです。
- ニース発
絶景スポットとラベンダー畑ツアー
(英語・仏語など / カステラーヌ / ヴェルドン渓谷 / ムスティエ・サント・マリー / サンクロワ湖) - ニース発
サントロペ日帰りツアー
(英語または仏語 / ボートで移動 / サントロペ / ポートグリモー) - ニース⇔サントロペ往復送迎
(片道2時間半のボートの旅) - ニース⇔モナコ往復フェリー
(片道1時間弱のパノラマクルーズ) - ニース香水づくりワークショップ
(英語または仏語)
フランスの偉人・芸術家ゆかりの地をめぐる
自分がフランスに行くとき、こんな記事があったらいいな…を形にしました。
大好きなゴッホ、ルノアール、モネを出発点に、フランス国内ゆかりの地スポットをまとめています。
コートダジュールゆかりの芸術家もたくさん!
ガイドブックは持っておいて損なし
ガイドブックはスマホやタブレットで読める電子書籍でも問題ありませんが、現地では情報の探しやすさ重視で、紙のガイドブックを1冊持っておくことをおすすめします。
フランス関連の書籍を20冊以上読んで厳選した中で、わたしたちがおすすめするガイドブックは地球の歩き方です。
ツアーガイドや旅慣れた人が購入するのはやはり地球の歩き方。
全579ページはもはやガイドブックというより教科書レベル。
内容もかなり充実しており、その国の文化、歴史、生活習慣なども理解できるため、旅の満足度が格段にあがります。
20年旅を続けて痛感していますが、まったく知識がない場所だと人はなかなか感動できないものです。背景を知って初めて心に響いたという経験が何度もあります。
パリやニース以外の地方都市の情報も詳しく載っているので周遊するには欠かせない1冊。
フランスのハイライトはもちろん、文化やアート情報、お土産屋グルメに関しても詳しく紹介されています。
現地で体調を崩した時や犯罪に巻き込まれた時の連絡先や緊急時の医療会話まで載せているのは本当に素晴らしいと思います。
地方にしか行かないという方は分冊版がおすすめです。通常版よりお値段が安くなるのが嬉しいですね♪
また地球の歩き方以外であれば、FIGAROの南仏特集が素晴らしかったです。
おしゃれな写真と洗練された文章で南仏の魅力が爆発していて、買ってよかった1冊でした。