プラタナスの並木道を抜けると、「ルネッサンス様式の傑作」ともいわれる優美な姿のシュノンソー城が目の前に現れます。
約400年もの間、6代にわたり城主が女性であったため、「6人の奥方の城」とも呼ばれています。
特に国王アンリ2世をめぐる2人の女性アンリ2世の愛妾ディアンヌ・ド・ポワチエと王妃カトリーヌ・ド・メディシスの愛憎劇はなかなかのもの。
今回は、そんなロワール川の古城の中でも指折りの人気を誇るシュノンソー城についてご紹介していきます。
- フランスの文化・慣習に興味がある
- フランスのお城を見てみたい
チケット列に並ぶ時間はもったいない
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このページの目次
シュノンソー城観光情報

歴史
プラタナスの並木道の先には、美しい姿で佇むシュノンソー城があります。
「フランスルネッサンスの珠玉の城」と呼ばれるにふさわしい名城で、女主人によって守られてきました。
なかでもとりわけ有名なのが、アンリ2世の愛妾ディアンヌ・ド・ポワチエと王妃カトリーヌ・ド・メディシスです。
現存するシュノンソー城の歴史は、16世紀までさかのぼります。
フランス王国財務官であったトマ・ボイエは、シュノンソーの地を手に入れ、それまでの城郭を壊し、ルネッサンス様式の新しい城館に建て替えました。
唯一「マルクの塔」と呼ばれる天守閣だけは残されます。
トマ・ボイエの死後、シュノンソー城はフランソワ1世に譲渡され、続いてアンリ2世のときには、愛妾ディアンヌ・ド・ボワチエにこの城が与えられました。
しかしアンリ2世の死後、王妃カトリーヌ・ド・メディシスは、ディアンヌからショーモン城との交換という口実のもとシュノンソー城を取り上げてしまいます。
シュノンソー城は、カトリーヌ・ド・メディシスの時代に現在の優美な姿に完成します。
城館からシェール川をまたぐように架けられたギャラリー(大回廊)の先には別棟があり、18世紀の城主デュパン夫人によって文芸サロンが開かれました。
ここには、思想家のモンテスキューやヴォルテールなど当時の一流文化人が集まりました
フランスの哲学者ジャン・ジャック・ルソーもその1人で、デュパン夫人の息子の家庭教師としてしばらくこの地に滞在し、その経験が生かされ、教育論「エミール」が執筆されました。
気候・ベストシーズン(春と秋)

フランスのベストシーズンは1年中と言っても過言ではありません。
年間を通して穏やかな気候のロワール。どの季節も素晴らしいのですが、過ごしやすい春と秋が特におすすめです。
お花が咲いている春に美しいお庭を散歩するのは最高の気分!




おすすめ観光の周り方
ロワールの世界遺産
パリ西南部を流れるフランス最長の川「ロワール川」流域には、華麗な宮廷文化が育まれた美しい古城が点在しています。
wikipediaを見てみると、主要なお城だけで24も記載されており、いかに古城が集まっている地域なのか想像できると思います。
そこで、数ある古城の中でも特に有名な古城とわたしの好きなおすすめの古城12箇所をGoogleMapでマッピングしてみました!
トゥールを拠点とした古城めぐりの計画に使ってください。
No | 城名 | 特徴 ゆかりの人物 |
① | シャンボール城 | おすすめ!ロワール最大 フランソワ1世 ダヴィンチ ルイ14世 |
② | ブロワ城 | ルイ12世~歴代フランス王 ジャンヌダルク ギーズ公暗殺 |
③ | シュヴェルニー城 | タンタンのモデルの城 ユロー家 |
④ | ショーモン城 | カトリーヌドメディシス ノストラダムス |
⑤ | アンボワーズ城 | おすすめ!シャルル8世 フランソワ1世 ダヴィンチ |
⑥ | クロ・リュセ城 | ダヴィンチの館 フランソワ1世 |
⑦ | シュノンソー城 | おすすめ!6人の女の城 カトリーヌドメディシス ディアヌ |
⑧ | ヴィランドリー城 | 広大な幾何学庭園 |
⑨ | アゼ=ル=リドー城 | 初期ルネサンスの傑作 バルザック |
⑩ | ユッセ城 | 眠れる森の美女のモデル ル・ノートル手掛けるフランス式庭園 |
⑪ | シノン城 | ジャンヌダルクがシャルル7世に謁見 |
⑫ | アンジェ城 | 9世紀~フランス最古の要塞、タペストリー《ヨハネの黙示録》 |
ガイドブック
ガイドブックはスマホやタブレットで読める電子書籍でも問題ありませんが、現地では情報の探しやすさ重視で、紙のガイドブックを1冊持っておくことをおすすめします。
フランス関連の書籍を20冊以上読んで厳選した中で、わたしたちがおすすめするガイドブックは地球の歩き方です。
ツアーガイドや旅慣れた人が購入するのはやはり地球の歩き方。
全579ページはもはやガイドブックというより教科書レベル。
内容もかなり充実しており、その国の文化、歴史、生活習慣なども理解できるため、旅の満足度が格段にあがります。
20年旅を続けて痛感していますが、まったく知識がない場所だと人はなかなか感動できないものです。背景を知って初めて心に響いたという経験が何度もあります。
パリ以外の地方都市の情報が詳しく載っているので周遊するには欠かせない1冊。
フランスのハイライトはもちろん、文化やアート情報、お土産屋グルメに関しても詳しく紹介されています。
現地で体調を崩した時や犯罪に巻き込まれた時の連絡先や緊急時の医療会話まで載せているのは本当に素晴らしいと思います。
地方にしか行かないという方は分冊版がおすすめです。通常版よりお値段が安くなるのが嬉しいですね♪


また地球の歩き方以外でロワール旅行におすすめなのが「世界の絶景 お城&宮殿」。
ヨーロッパを中心に世界中のお城が集められ眺めているだけでもうっとり。ロワールの古城もしっかり11ヵ所選抜されており、どの城へ行くか決めるのに役立ちます。



近隣の観光スポット
先述したとおり、ヴィランドリー城のあるロワール川流域には美しい古城が数多く点在しています。
ヴィランドリー城に訪れるなら、いくつか古城をピックアップして古城めぐりをするのがおすすめ。
中には電車やバスなど公共交通機関での移動が難しく、レンタカーやタクシーを使った移動が必要な箇所もあるので、ロワールの古城めぐりをするならぜひ現地ツアー
- トゥール発のロワールの古城めぐり1日ツアー
(アンボワーズ城 / シュノンソー城 / シュヴェルニー城 / シャンボール城) - パリ発のロワールの古城めぐり日帰りツアー
(シュノンソー城 / シャンボール城 / クロリュセ城)
ベルトラの現地ツアー
GetYourGuideでのツアーもバリエーション豊富でおすすめ。ぜひ一度チェックしてみてください。
観光の注意点
ロワールの治安は比較的良好ですが、フランス旅行ではスリとの遭遇が日常茶飯事です。
駅周辺や観光地周辺は注意が必要です。
万が一に備えて準備しておきましょう。
たとえば
- 海外旅行保険付帯のクレカを使う
- 現金は100ユーロ以下で基本クレカ払い
- 高くても治安重視でホテルをとる
などは必須レベルでおすすめしたいです。
シュノンソー城見どころ


城内の見どころ
ギャラリー(大回廊)
ディアンヌ・ド・ボワチエによって、シェール川をまたぐように架けられた橋の上に、カトリーヌ・ド・メディシスは、全長60メートルのギャラリー(大回廊)を作り、ここで華麗な舞踏会が催されました。
ルイーズ・ド・ロレーヌの間
のちにシュノンソー城は、カトリーヌ・ド・メディシスから息子アンリ3世の王妃ルイーズ・ド・ロレーヌに譲られます。
しかし1589年にアンリ3世が暗殺されると、ルイーズ・ド・ロレーヌは居室を黒と白に塗らせ、この城に引きこもります。その際、白い喪服を常に身に着けていたため、「白衣の王妃」と呼ばれるようになりました。
マルクの塔


城の入り口右手に建っているマルクの塔は、シュノンソー城がルネッサンス様式の新しい城館に建て替えられる際、唯一残された塔です。
庭園
シュノンソー城には、美しい2つのフランス式庭園があります。マルクの塔側にあるのが、「カトリーヌ・ド・メディシス庭園」。
もう一方が「ディアーヌ・ド・ポワティエ庭園」です。ディアーヌ・ド・ポワティエ庭園の中央には、噴水があり、記念撮影に絶好のスポットになっています。
シュノンソー城口コミ・評判
城に続くプラタナスの並木道が素晴らしいです。資産家の個人の方が管理されてるので、お庭も城内も手入れが行き届いてます。中世のベッドやタペストリーが多数あり、オーディオガイドも借りれます。園内はカモやヌートリアも生息してます。(引用:googleレビュー)
シュノンソー城行き方・アクセス
パリから鉄道で行く場合
Gare Montparnasse(パリ・モンパルナス)駅からGare de Saint-Pierre-des-Corps(サン・ピエール・デ・コール)駅までTGVで約1時間。
Gare de Saint-Pierre-des-Corps(サン・ピエール・デ・コール)駅からGare de Tours-Chenonceaux(トゥール・シュノンソー)駅までTER(快速列車)で約25分。
Gare de Tours-Chenonceaux(トゥール・シュノンソー)駅から徒歩で約2分。
TGVのチケット購入方法


TGVのチケットは当日、券売機や窓口でも買うことができますが、日本語の予約サイトもあるので予約しておくのがおすすめ。
TGVのチケットは、90日前から予約できますので予定が立ったらすぐに予約しておきましょう。


パリから車で行く場合
- 走行距離約240km
- 約2時間45分
だいたいGoogleマップの表示通りの時間で到着しました!


高速も便利ですが、フランスは下道もとっても素敵なのでのんびり景色を楽しみながらレンタカーで移動するのもとってもおすすめ!
春の菜の花畑は最高でした~♪
ツアーで行くのがおすすめ
ロワールの古城めぐりをするなら、現地ツアー
なぜなら、電車やバスで行きづらい場所にあるお城が多いから。
レンタカーを借りてめぐる選択肢もありますが、車を借りるのが不安な方は現地ツアーを利用して効率よく周りましょう。
一泊するものから日帰り、食事やガイドさん、ほかの観光もついているものもありますし、バスの送迎のみというのもあるのでスケジュールに合わせて選んでみてください♪
- トゥール発のロワールの古城めぐり1日ツアー
(アンボワーズ城 / シュノンソー城 / シュヴェルニー城 / シャンボール城) - パリ発のロワールの古城めぐり日帰りツアー
(シュノンソー城 / シャンボール城 / クロリュセ城)
ベルトラの現地ツアー
シュノンソー城の入場料金・営業時間・所要時間
入場料金
- 大人 15ユーロ
※オーディオガイド付き19ユーロ - 子供(7〜18歳) 12ユーロ
※オーディオガイド付き15ユーロ - 7歳未満 無料
※オーディオガイド付き無料
営業時間
- 9:30-17:00(1月1日~1月5日)
- 9:30-16:30(1月6日~4月3日)
- 9:00-17:30(4月4日~5月29日)
- 9:00-18:00(5月30日~7月3日)
- 9:00-19:00(7月4日~8月31日)
- 9:00-18:00(9月1日~9月27日)
- 9:00-17:30(10月1日~11月7日)
- 9:30-16:30(11月8日~12月18日)
- 9:30-17:30(12月19日~12月31日)
(2022年現在)
定休日
なし
所要時間
2時間程度かけて散策するといいと思います。
シュノンソー城周辺の治安
ロワール古城に関していうと、治安が悪いと感じることはほとんどないと思います。
しかし、フランス旅行ではスリとの遭遇が日常茶飯事です。
混雑している城内や主要駅周辺、観光地周辺はスリが紛れ込んでいる可能性も。
荷物に気をつけていれば特段問題なく観光できるので、心配しすぎず、しかし決して荷物への注意は怠らず旅を楽しんでくださいね!
海外旅行保険は必要
ことフランスに関しては、海外旅行保険は絶対に必要です。
毎月海外旅行へ行き、パリへ何度も渡航しているわたしですら、何度もスリに狙われました。未だに盗られていなのは運が良かっただけだと思っています。
ですので、どこの会社のどんなプランでも構いませんので、出国前にあらかじめ携行品保証が入っている保険に入っておきましょう。
わたしは、毎回入るのが手間なのと結構お金がかかってしまうという理由から、海外旅行保険が付帯しているクレジットカードを複数枚持って備えています。
海外旅行保険付きのクレジットカードを持っていない方は、ぜひこの機会に1枚作成されることを強くおすすめします。
特に、年会費無料で海外旅行保険自動付帯のエポスカードは作らない理由がありません。
(エポスカードというと一般的には“マルイのカード”というイメージが強いですが、実は年会費無料で海外旅行保険が自動付帯なのは他の無料カードにはない隠れた魅力。未所持の方は迷わず作って損はないですし、年会費のかかるカードに苦手意識がある方の選択肢はエポスカード一択です。)






シュノンソー城まとめ
シェール川に架かるアーチ型の橋が印象的なシュノンソー城は、気品に溢れた美しいお城です。
手入れの行き届いた庭園と合わせてお楽しみください。
シュノンソー城 | |
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住所 | 37150 Chenonceaux 地図 |
最寄り | Gare de Tours-Chenonceaux(トゥール・シュノンソー)駅 |
HP | https://www.chateaudusse.fr/?lang=en |
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