フォーヴィスムという斬新な技法で、20世紀初頭に近代美術を切り開いたアンリ・マティス。
フォーヴィスムとしての活動は短期間でしたが、自然をこよなく愛し、緑を基調とした色彩溢れる世界を描き続けました。
当ブログ「フランスボックス」では、鮮やかな色使いで独自の世界を生み出したアンリ・マティスゆかりの地をご紹介していきます。
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このページの目次
- アンリ・マティス(Henri Matisse)とは?
- アンリ・マティスゆかりの地ベストシーズン
- アンリ・マティスゆかりの地12選
- ①アンリ・マティスが育った家(Maison familiale d’Henri Matisse)
- ②ル・カトー・カンブレジのマティス美術館(Musée Matisse, Le Cateau-Cambrésis)
- ③オルセー美術館(Musée d’Orsay)
- ④オランジュリー美術館(Musée de l’Orangerie)
- ⑤パリ市立近代美術館(Musée d’art moderne de la Ville de Paris)
- ⑥パリ国立近代美術館(Musée national d’Art moderne)
- ⑦パリ国立ピカソ美術館(Musée National Picasso)
- ⑧グルノーブル美術館(Musée de Grenoble)
- ⑨ニースのマティス美術館(Musée Matisse de Nice)
- ⑩シミエ墓地のアンリ・マティスのお墓(Cimetière de Cimiez)
- ⑪ヴァンス美術館(Musée de Vence)
- ⑫ロザリオ礼拝堂(Chapelle du Rosaire)
- アンリ・マティスゆかりの地12選まとめ
アンリ・マティス(Henri Matisse)とは?

アンリマティス(Henri Matisse) | |
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出没年 | 1869年12月31日-1954年11月3日 84歳で心臓発作にて死去 |
様式・流派 | 印象派、フォーヴィスム、モダニズム |
出身 | ル・カトー・カンブレジ |
代表作 | 《ブーローニュの森》プーシキン美術館 《豪奢、静寂、逸楽》オルセー美術館 《緑のすじのあるマティス夫人の肖像》コペンハーゲン国立美術館 |
影響を受けた人物 | ラッセル、ゴッホ、セザンヌ、ゴーギャン |
影響を与えた人物 | ハンスホフマン、デイヴィッドホックニー |
幼少期から学生時代
アンリ・マティスは、フランス北部のLe Cateau-Cambrésisで1869年12月31日に誕生しました。
その後、一家はBohain en Vermandoisに移り住みます。
父親の意向で法律家を目指していたマティスは、18歳のときにパリに上京し、パリ大学法学部に入学。
法科資格試験に合格し、サン・カンタンの法律事務所で書記としてしばらく働きました。
1890年、マティスは虫垂炎で入院。療養中、母から貰った絵具がきっかけで絵を描くことに目覚め、退院後仕事をしながら複数の画塾で絵を学びます。
やがて画家の道へ進むことを決心したマティスは、パリの私立美術学校Académie Julianに入門し、アカデミズム絵画を代表する画家Adolphe Bouguereauに師事。
1892年にエコール・デ・ボザール(国立美術学校)を受験しましたが、不合格に終わります。
しかしマティスの情熱に打たれた教授Gustave Moreauにより、マティスは個人指導を受けることになりました。
ギュスターブ・モローは象徴主義の画家でしたが、個性を尊重し、弟子たちにアカデミックな描き方を押し付けることはせず、自由に絵を描かせました。
モローの教え子からは、アンリ・マティスとGeorges Rouaultという2人の巨匠が生まれています。
1895年、エコール・デ・ボザールに合格。
芸術キャリア
1896年、Salon de laociété nationale des beaux-artsに出品した《読書の女》を政府が買い上げ。それによりマティスの画家としての知名度が上がります。
1897年、Amélie Parayreと結婚。
1899年に長男のJean、1900年に次男のPierreが誕生。
実はマティスには、アメリと結婚する前に付き合っていたCaroline Joblaudとの間にできた娘Margueriteがいました。
マティスとアメリはマルグリットを引き取り、2人の息子と一緒に育てています。
1897年と1898年にマティスはベル・イル島に移住したオーストラリア出身の印象派画家John Peter Russellを訪れ、そこでVincent van Goghや印象派画家たちの絵を見せられ、大きな衝撃を受けています。
ゴッホやPaul Gauguin、Paul Cézanneといった後期印象派から強く影響を受けたマティスは、この頃からレアリスムに縛られることなく、自由なタッチと大胆な色彩で描く作風に変わってきています。
フォーヴィスム
1905年、Salon d’Automneに出品した作品がスキャンダルを巻き起こします。
色鮮やかで大胆に表現された作品は、大きな衝撃をもたらし、マティスはMaurice de VlaminckやAndre Derainなどと共に「フォーヴィスム(野獣派)」と呼ばれるようになります。
猛烈な批判を浴びながらもサロン・ドートンヌに出品したマティスの作品は、アメリカ人作家で美術収集家のGertrude Steinによって買い取られました。

1906年、芸術家の集うガートルード・スタインのサロンで、マティスはPablo Picassoに出会います。
ピカソは、マティスより11歳年下でしたが、終生の友人で良きライバルとなりました。
同年、マティスはアルジェリアへ旅行し、アフリカ美術に深い感銘を受けています。
1908年、ガートルード・スタインの兄の妻サラと画家でコレクターのHans Purrmannが中心となり、パリ7区にアカデミー・マティスを開校。
しかし「教師ではなく画家である」と再認識したマティスは、絵に専念するため1912年にアカデミーを閉校しています。
同年、マティスはアメリカで初の展覧会を開いています。翌年にはベルリンで個展を開き、パリの画廊Galerie Bernheim Jeuneと契約を結びました。
ニースへ

1917年、マティスはニースに移り住みます。
特別な色彩を生み出す南フランスの光は、マティスにインスピレーションを与え、作風に変化が現れました。
1925年、レジオン・ドヌール勲章シュバリエ章を授与。
1931年、ニューヨーク近代美術館(MoMA)でマティスの大規模な回顧展が開かれます。
1939年、モデルを務めていたロシア人女性Lydia Delectorskayaと関係を深め、そのことに気づいた妻アメリとの関係が悪化し、ついに長年連れ添った妻と破局。
1941年、十二指腸癌を患い、余命6ヶ月と宣告されました。ベッドの上で絵を書き続け、手術後、奇跡的な回復をみせました。
しかし車椅子生活となり、そんなマティスをリディア・デレクターズカヤが献身的に世話をしました。
筆を執るのが難しくなったマティスは、絵画の新しい手法を創造し、下絵を描かず、色紙をハサミで切り抜いていく「切り絵画」を制作。
ちょうどその頃、第二次世界大戦でイタリアに占領されたニースは、連合軍による爆撃の危険性が迫ったため、マティスはニースを離れ、中世の街ヴァンスに疎開しました。
夜間の介護をしてくれた看護学生のMonique Bourgeoisに恋情を抱き、モニックをモデルにした絵を描きます。
しかし信仰深い女性であったモニックは、1944年にドミニコ会修道院のシスターになりました。
1948年にモニックの仲介により、マティスはドミニコ会修道院のロザリオ礼拝堂の壁画、ステンドグラス、聖母子像などの内装を手がけ、4年の歳月をかけて、1951年に完成しました。
1952年、ル・カトー・カンブレジ市庁舎内にマティス美術館が開館。

1954年11月3日、マティスはニースで84年の人生に幕を下ろしました。遺骸はシミエ修道院の墓地に埋葬されています。
アンリ・マティスゆかりの地ベストシーズン
フランスのベストシーズンは1年中と言っても過言ではありません。
どの季節も素晴らしいのですが、郊外もめぐるのであれば気候の良い春から秋にかけてがおすすめです。
4月~10月までは営業時間が延びる施設が多く、多くのスポットを観光することができますよ!

美術館だけがお目当てであれば、あえて、オフシーズンでリーズナブルな冬の期間も良いと思います。
アンリ・マティスゆかりの地12選
①アンリ・マティスが育った家(Maison familiale d’Henri Matisse)

マティスが誕生した8日後に、一家はル・カトー・カンブレジから南に約15km離れたボアン・アン・ヴェルマンドワに引っ越しました。
そこで両親は穀物商を始め、マティスは幼少期をここで過ごしています。
マティス一家が暮らした家や穀物倉、店、離れの厩舎など当時の佇まいが再現されています。
またマティスが晩年ニースで使っていた家具も展示されています。
アンリ・マティスが育った家 | |
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住所 | 26 Rue du Château, 02110 Bohain-en-Vermandois 地図 |
行き方 | パリからボアン・アン・ヴェルマンドワまで電車で行く場合、TERでパリの北駅(Gare du Nord)からボアン−ボアン・アン・ヴェルマンドワ駅(Gare de Bohain – Bohain-en-Vermandois)駅まで約3時間。ボアン−ボアン・アン・ヴェルマンドワ駅からマティスの家まで徒歩約20分。 |
時間 | 【4月1日-9月30日】 10:00-13:00 / 14:00-18:00(水-土曜日) 14:00-18:00(日・月曜日) 【10月1日-3月31日】 |
定休 | 【4月1日-9月30日】 火曜日、祝日 【10月1日-3月31日】 |
料金 | 4ユーロ 子供(8〜12歳)2ユーロ 8歳以下無料 オーディオガイド無料 |
HP | https://www.musee-matisse.com/ |
※最新情報は公式サイトでご確認ください。
②ル・カトー・カンブレジのマティス美術館(Musée Matisse, Le Cateau-Cambrésis)

フランスにはマティス美術館が2つあります。おそらくみなさんが真っ先に思い浮かべるのはニースのマティス美術館でしょう。
そしてもう1つは、フランス北部に位置する織物業の盛んな街Le Cateau-Cambrésisにあります。
ル・カトー・カンブレジはアンリ・マティスの生まれ故郷。
生前にマティスは自身の美術館を創設するため、自分の作品82点を故郷に寄贈し、1952年に開館しました。
遺贈品の絵画、切り絵、デッサン、彫刻、国からの委託品、財団の購入品などが加わり、2002年に新たな美術館としてフェネロン宮殿が選ばれ、リニューアルオープンしました。
初期から晩年までの各時代の作品のほか、制作中の写真や自筆の手紙なども公開されています。
ル・カトー・カンブレジのマティス美術館 | |
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住所 | Palais Fénelon, Place du Commandant Edouard Richez, 59360 Le Cateau-Cambrésis 地図 |
行き方 | パリからル・カトー・カンブレジまで電車で行く場合、TERでパリの北駅(Gare du Nord)からル・カトー駅(Gare Le Cateau)駅まで約1時間30分。ル・カトー駅からマティス美術館まで徒歩約15分。 |
時間 | 10:00-18:00 |
定休 | 火曜日、1月1日、11月1日、12月25日 |
料金 | 8ユーロ(常設展のみ6ユーロ) 26歳以下無料 第1日曜日無料 |
HP | https://museematisse.fr/ |
※最新情報は公式サイトでご確認ください。
③オルセー美術館(Musée d’Orsay)

オルセー美術館は、もともと1900年のパリ万国博覧会のために建てられた駅舎でした。
時代とともにその機能を失ったため、フランス政府はオルセー駅を廃駅し、美術館に改装することにしました。
こうして1986年にオルセー美術館が誕生します。
印象派の名作が集結し、パリの数ある美術館の中でも屈指の人気を誇ります。
1848年以降から1914年までの作品が中心となって展示されており、印象派美術館と呼ばれていたジュ・ド・ポーム国立美術館の所蔵作品がオルセー美術館に移管されたこともあり、印象派とポスト印象派の作品が充実しています。
新印象派の画家Paul Signacの強い影響を受けて描かれたマティスの代表作《豪奢、静寂、逸楽》は、フォーヴィスムの出発点となる作品といわれています。
オルセー美術館 | |
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住所 | 1 Rue de la Légion d’Honneur, 75007 Paris 地図 |
最寄り | メトロ12号線Solférino駅 |
時間 | 9:30-18:00(火水金土) 9:30-21:45(木) ※閉館時間の45分前まで入場可能 |
定休 | 毎週月曜日、5月1日、12月25日 |
料金 | 16ユーロ 18歳以下無料 ミュージアムパスOK |
HP | https://www.musee-orsay.fr/ |
チケット | オルセー美術館チケット |
※最新情報は公式サイトでご確認ください。
④オランジュリー美術館(Musée de l’Orangerie)

チュイルリー公園の一角にあるオランジュリー美術館は、17世紀に柑橘類の温室があったことからオランジュリーと名付けられた美術館です。

小規模ながら、印象派とポスト印象派の作品が充実した美術館で、なんといってもClaude Monetの「睡蓮の間」が最大の見どころです!
フォーヴィスムの旗手として活躍したアンリ・マティスの作品も充実しており、《女性の部屋》をはじめ、《三姉妹》、《バラ色の裸婦 あるいは 若い娘と花瓶》、《ソファーの女たち あるいは 長椅子》、《マンドリンを持つ女》、《青いオダリスク あるいは 白い女奴隷》、《バイオリンを持つ女》などの作品が展示されています。
オランジュリー美術館 | |
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住所 | Jardin Tuileries, 75001 Paris 地図 |
最寄り | メトロ1, 8, 12号線Concorde駅 |
時間 | 9:00-18:00 |
定休 | 毎週火曜日、5月1日、7月14日の午前、12月25日 |
料金 | 12.5ユーロ 18歳未満無料 ミュージアムパスOK |
HP | https://www.musee-orangerie.fr/ |
※最新情報は公式サイトでご確認ください。
⑤パリ市立近代美術館(Musée d’art moderne de la Ville de Paris)

パレ・ド・トーキョーの東翼にあるパリ市立近代美術館は、もともと1937年にパリ万国博覧会の日本館として建てられました。
1961年に美術館として生まれ変わり、1920年代から現代に至る近代美術を所蔵しています。パリ市が運営しているため、常設展は無料で鑑賞することができます。
パリ市立近代美術館の最大の見どころは、3階にある「マティス・ルーム」です。
3連ドーム型の《ダンス》をはじめ、《未完成のダンス》、《パリのダンス》、《トルコ椅子にもたれるオダリスク》などが展示されています。
マティスと同様にフォーヴィスムのパイオニアと呼ばれたアンドレ・ドランの作品やフォーヴィスムの画家から大きな影響を受けたRaoul Dufyの作品も多く展示されています。
1937年のパリ万国博覧会の祭に描かれた高さ10m、幅60mの巨大な壁画《電気の妖精(La fée electricité)》も合わせてご覧ください。
パリ市立近代美術館 | |
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住所 | 11 Avenue du Président Wilson, 75116 Paris 地図 |
最寄り | メトロ9号線Alma-Marceau駅 |
時間 | – |
定休 | 1月1日、5月1日、11月1日、12月25日 |
料金 | 7-13ユーロ 18歳未満無料 |
HP | https://www.mam.paris.fr/ |
※最新情報は公式サイトでご確認ください。
⑥パリ国立近代美術館(Musée national d’Art moderne)

パリ3大美術館の1つに数えられるパリ国立近代美術館は、4区にある総合文化施設「ジョルジュ・ポンピドゥー国立芸術文化センター(Centre national d’art et de culture Georges Pompidou)」内にある美術館です。
20世紀から現代までの美術作品を収蔵しており、アンリ・マティスやパブロ・ピカソなど近代美術の巨匠たちの作品が展示されています。
アンリ・マティスの代表作《大きな赤い室内》をはじめ、《ダビデ王の悲しみ》、《ルーマニアのブラウス》、《文様のある背景の前の装飾的人物》、《金魚鉢のある風景》、《赤いパンタロンのオダリスク》、《マグノリアのある静物》、切り絵画の《ブルー・ヌードⅡ》などマティスのコレクションが多数展示されています。
ポンピドゥー芸術文化センター | |
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住所 | Place Georges-Pompidou, 75004 Paris 地図 |
最寄り | メトロ11号線Rambuteau駅、 メトロ1,11号線Hôtel de Ville駅 メトロ1,4,7,11,14番線Châtelet駅 |
時間 | 11:00-21:00 ※12月24日、12月31日は19:00まで |
定休 | 毎週火曜日、5月1日 |
料金 | 15ユーロ 18歳未満無料 ミュージアムパスOK |
HP | https://www.centrepompidou.fr/ |
※最新情報は公式サイトでご確認ください。
⑦パリ国立ピカソ美術館(Musée National Picasso)

マレ地区にあるパリ国立ピカソ美術館はもともと貴族の邸宅で、17世紀に塩の税徴収者だったPierre Aubert de Fontenayが所有していたことから「オテル・サレ(塩の館)」と呼ばれています。
ピカソの遺族によって収められた約5000点の作品を収蔵した美術館で、地下1階から地上3階まで作品のテーマごとに分かりやすく展示されています。
3階には、ピカソ自身が収集したGeorges Braque、ポール・セザンヌ、Edgar Degasなどのコレクションが展示され、その中にピカソの友人であったアンリ・マティスの作品《オレンジのある静物》もあります。
ピカソ美術館 | |
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住所 | 5 Rue de Thorigny, 75003 Paris 地図 |
最寄り | メトロ8号線Saint-Sebastien-Froissart駅 メトロ1号線St-Paul駅 |
時間 | 10:30-18:00(火~金) 9:30-18:00(土・日・祝日) |
定休 | 毎週月曜日 5月1日、12月25日、1月1日 |
料金 | 16ユーロ 18歳未満無料 ミュージアムパスOK |
HP | https://www.museepicassoparis.fr/fr |
※最新情報は公式サイトでご確認ください。
⑧グルノーブル美術館(Musée de Grenoble)

フランス南東部に位置するグルノーブルは、アルプスの山々に囲まれた山岳都市。
街の中心にはイゼール川が流れ、川沿いには1798年に設立されたグルノーブル美術館があります。
地方美術館とはいえ、古代から現代まで約900点もの幅広いコレクションを所蔵するフランスでも名高い美術館です。
グルノーブル美術館は近代美術の先駆けとなった美術館といわれ、パブロ・ピカソ、ジョルジュ・ブラック、Chaïm Soutine、Camille Pissarro、Paul Gauguin、Pierre Bonnardなどの近代美術作品が数多く展示されています。
アンリ・マティスの作品だけでも《茄子のある室内》、《モロッコの海辺、あるいはタンジール湾の眺め》、《モロッコの少女、あるいは黒人と白人の小さな混血児》、《クラマールの森の散歩道》など、見事なコレクションが揃います。
グルノーブル美術館 | |
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住所 | 5 Place de Lavalette, 38000 Grenoble 地図 |
行き方 | パリからグルノーブルまで電車で行く場合、TGVでパリのリヨン駅(Gare de Lyon)からグルノーブル駅(Gare de Grenoble)まで約3時間。グルノーブル駅からグルノーブル美術館まで徒歩約20分。 |
時間 | 10:00-18:30 |
定休 | 火曜日、1月1日、5月1日、12月25日 |
料金 | 8ユーロ 26歳以下無料 第1日曜日無料 |
HP | http://www.museedegrenoble.fr/ |
※最新情報は公式サイトでご確認ください。
⑨ニースのマティス美術館(Musée Matisse de Nice)

昔から南フランスはたくさんの芸術家たちを魅了しました。20世紀の巨匠と呼ばれるアンリ・マティスもその1人で、晩年ニースに移り住みます。
ローマ遺跡の残るシミエと呼ばれるニースの高台には、17世紀に建てられたイタリア建築のマティス美術館があります。

1963年にマティス美術館が公開されたときは考古学博物館(Musée d’Archéologie de Cimiez)と併設されていましたが、1989年に考古学博物館が移転し、マティス美術館は拡張されました。
マティスの作品を収蔵する美術館としては世界最大規模を誇り、油彩画・デッサン画・切り絵画・彫刻・オブジェなどが年代別に展示され、マティスの作風の変遷を辿ることができます。

またロザリオ礼拝堂建造のための習作やマティスの愛用品も展示されており、マティス愛好家なら必ず訪れておきたい美術館です。
マティス美術館周辺には、移転した考古学博物館やローマ遺跡の円形競技場跡(Arènes de Cimiez)、オリーブの木に囲まれたアレーヌ・ド・シミエ庭園(Jardin des Arènes de Cimiez)、シミエ修道院(Monastère de Cimiez)などがあり、美術館と合わせて見学が楽しめます。
ニースのマティス美術館 | |
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住所 | 164 Avenue des Arènes de Cimiez, 06000 Nice 地図 |
行き方 | ニース・サン・ロシュ駅からマティス美術館まで徒歩約26分 |
時間 | 10:00-17:00(11月1日-4月30日) 10:00-18:00(5月2日-10月31日) |
定休 | 火曜日、1月1日、5月1日、12月25日、イースターの日曜日 |
料金 | 10ユーロ 18歳以下無料 |
HP | https://www.musee-matisse-nice.org/fr/ |
※最新情報は公式サイトでご確認ください。
⑩シミエ墓地のアンリ・マティスのお墓(Cimetière de Cimiez)

シミエ修道院の隣にあるシミエ墓地には、アンリ・マティスのお墓があります。
元妻のアメリもマティスと同じお墓に埋葬されています。
同じ敷地内には、フォーヴィスムのRaoul Dufyやフランスの小説家Roger Martin du Gardのお墓もあります。
シミエ墓地 | |
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住所 | 77 Voie Romaine, 06000 Nice 地図 |
行き方 | パリからニースまで飛行機で行く場合、パリ・シャルル・ド・ゴール空港からコード・ダジュール空港まで約1時間30分。ニースのマティス美術館から徒歩約5分 |
時間 | 9:30-16:00 |
料金 | – |
HP | – |
⑪ヴァンス美術館(Musée de Vence)

ニースから15㎞ほど離れた小さな街ヴァンス。
ヴァンス旧市街にあるヴァンス美術館は、17世紀の古城を改装した趣のある建物で、マティスのヴァンス時代のコレクションを所蔵しています。
デッサンや切り絵画「ジャズ」シリーズ、ロザリオ礼拝堂の習作などが展示されています。
ヴァンス美術館 | |
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住所 | 164 Avenue des Arènes de Cimiez, 06000 Nice 地図 |
行き方 | パリからニースまで飛行機で行く場合、パリ・シャルル・ド・ゴール空港(Aéroport de Paris-Charles-de-Gaulle)からコード・ダジュール空港(Aéroport Côte d’Azur)まで約1時間30分。コード・ダジュール空港からヴァンスまでバスで行く場合、バス400番に乗りヴァンスで下車。所要時間約40分。 |
時間 | 11:00-18:00 |
定休 | 月曜日 |
料金 | 6ユーロ 18歳以下無料 |
HP | https://vence.fr/musee-de-vence/ |
※最新情報は公式サイトでご確認ください。
⑫ロザリオ礼拝堂(Chapelle du Rosaire)

ヴァンス中心部から徒歩で約15分のところに、マティスが手がけたドミニコ派修道会の礼拝堂があります。
マティス自身が「生涯の最高傑作」と語ったロザリオ礼拝堂です。
第二次世界大戦中、マティスは十二指腸癌で生死を彷徨いました。回復したものの、車椅子生活を余儀なくさせられ、筆を持つことが困難となりました。
そんなときに舞い込んできた礼拝堂再建の話。マティスは無償で礼拝堂再建を引き受けます。
マティスが画家人生の集大成として全霊をかけて挑んだロザリオ礼拝堂は、4年の歳月をかけて完成しました。
祭壇、燭台、十字架像、屋根、階段の手すりなどすべてのデザインを手がけ、マティスの理想の礼拝堂を作り上げました。
礼拝堂の中へ入ると、温かな光に包まれます。
白いタイル壁は聖母子像と聖ドミニク像が漆黒で描かれ、祭壇の背後には青・緑・黄色の3色からなるウチワサボテンをモチーフにしたステンドグラスがあります。
《生命の木》と題され、切り絵画の手法が用いられています。
ロザリオ礼拝堂 | |
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住所 | 466 Avenue Henri Matisse, 06140 Vence 地図 |
行き方 | コード・ダジュール空港からヴァンスまでバスで行く場合、バス400番に乗りヴァンスで下車。所要時間約40分。ヴァンス中心部から徒歩で約15分 |
時間 | 【3月1日-10月31日】 10:00-12:00 / 14:00-18:00(火・木・金曜日) 14:00-18:00(水・土曜日)【11月1日-2月28(29)日】 10:00-12:00 / 14:00-17:00(火・木・金曜日) 14:00-17:00(水・土曜日) |
定休 | 日曜日、月曜日、1月1日、5月1日、5月8日、7月14日、8月15日、11月1日、11月11日、12月1日-12月16日、12月25日 |
料金 | 7ユーロ 12歳から18歳まで4ユーロ 11歳以下無料 |
HP | http://chapellematisse.fr/ |
※最新情報は公式サイトでご確認ください。
アンリ・マティスゆかりの地12選まとめ
パブロ・ピカソとともに20世紀を代表する近代絵画の巨匠といわれるアンリ・マティス。
晩年、五感を刺激する眩い陽光に魅了されたマティスは、南フランスに拠点を移して制作を続けました。
ここで得たインスピレーションがなければ、マティスが「色彩の魔術師」と呼ばれることもなかったのかもしれません。
南フランスの自然から生み出されたマティスの作品は、いつまでも人々を魅了し続けることでしょう。

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