フランス南西部の古都アルビは「アルビの司教都市」として世界遺産に登録されています。
19世紀末に活躍したフランス人画家、トゥールーズ・ロートレックの出身ということでも知れられており、聞いたことがある人も多いかもしれません。
レンガ色の美しい街並みが魅力的な小さな街で、トゥールーズと似たような色合いですが、人が少なく穏やかな空気が流れ、ゆったりと散策が楽しめます。
当ブログ「フランスボックス」では、そんなロートレックゆかりの地である、アルビの見どころをたっぷりご紹介していきます。
当サイト限定クーポン
フランスのツアーやチケットは
現在どこも価格が高騰中
クーポンで少しでもお得に購入しよう!
現地ツアーはもちろん
入場チケット・バス送迎にも使えるよ
このページの目次
アルビの観光情報
アルビが世界遺産に登録された経緯について、簡単にアルビの歴史を知っておきましょう。
歴史
12世紀末頃のこと、キリスト教の異端とされたマニ教の流れをくむカタリ派の一派がトゥールーズ・アルビに広まり、アルビ派(アルビジョワ派)はアルビを活動の拠点をおきました。
物質的なものを否定し、禁欲的なアルビ派は市民の心を掴みましたが、教会の権力や富を否定したことで、カトリック教会から攻撃の的となりました。
1209年にはローマ教皇インノケンティウス3世がフランス国王フィリップ2世に十字軍派遣を要請。
アルビジョワ派は20年にもおよぶアルビジョワ十字軍からの弾圧で壊滅に陥り、ローマ・カトリックの支配下に入ります。
その後アルビは長きにわたってカトリックが権勢を振るう都市となり、司教都市(La cité épiscopale)へと変貌を遂げ、現在の姿に。
また、15~16世紀には美しいブルーの染料であるパステル(pastel)の取引で繁栄。
トゥールーズ、アルビ、カルカッソンヌを結ぶ三角地帯は、大きな富を得ることができました。
おすすめ観光の周り方
アルビは、世界遺産に登録されているサント・セシル大聖堂をはじめ、街の中心にギュッと見どころがかたまっています。
↓観光地の位置関係をGoogleマップにまとめました。ぜひ活用ください。
シティパスを活用する
アルビには「アルビシティパス」が用意されています。
15ユーロで下記の特典が受けられるので、気になる人は公式ページをチェックしてみてください。
- トゥールーズ・ロートレック美術
- サント・セシル大聖堂の有料エリア
- その他博物館の割引
近隣の観光スポット
アルビから車で約2時間で行ける観光地も沢山あります!
鉄道やレンタカーを使って周るのは大変おすすめです。アルビからバスで30分の天空の村コルド・シュル・シエルはとても素敵な村なので、ぜひ足を延ばしてみてください!
現地ツアーで周る
アルビへ行くならトゥールーズからのバスツアーもおすすめです。わたしは子連れで、レンタカーも使わなかったので、コルド・シュル・シエルとアルビがセットになっている日帰りツアーを予約しました。
日本語ガイド付きのツアーは見つかりませんでしたが、英語ドライバーというだけならそこまでの英語力は求められないと思われます。
- アルビ大聖堂サン セシル、コルド、シエルの日帰り旅行<トゥールーズ発>
- フランス南西部 世界遺産巡りツアー 城塞都市カルカソンヌ&アルビ司教都市を訪問<終日/英語ドライバー/トゥールーズ発>
- フランス南西部 観光ツアー 巡礼路コンクと選べる観光地 世界遺産アルビまたは天空の村コルド・シュル・シエル<終日/英語ドライバー/トゥールーズ発>
アルビの観光名所と見どころ
トゥールーズ・ロートレック美術館(Musée Toulouse Lautrec)
トゥールーズ・ロートレック美術館は、1922年にトゥールーズ・ロートレック伯爵夫妻の寄贈のコレクションをもとに開館した美術館です。
デッサン、リトグラフ、ポスター、油彩画、彩色画、手紙、写真などロートレックの1000点以上に及ぶコレクションが展示されているほか、ゴッホやマティス、Pierre Bonnardなど同時代を生きた画家たちの作品も鑑賞することができます。
建物はもともと中世時代の司教館であったベルビー宮殿で、高くそびえる重厚な壁は、当時要塞の役割も果たしていました。
ルネサンス期から18世紀にかけて宮殿として変化を遂げ、美しいフランス式庭園も作られました。
タルヌ川が見渡せるフランス式庭園も世界遺産の一部。作品だけでなく、建物やお庭も楽しんできてください!
トゥールーズ・ロートレック美術館 | |
---|---|
住所 | Palais de la Berbie, Pl. Sainte-Cécile, 81000 Albi地図 |
行き方 | アルビ・ヴィル駅から徒歩15分 |
時間 | 10:00-12:30 / 14:00-18:00(10月1日-5月31日) 10:00-18:00(6月1日-9月30日) |
定休 | 月曜日(夏季は営業)、1月1日、5月1日、11月1日、12月25日 |
料金 | 10ユーロ (企画展のみ6ユーロ) 18歳未満無料 |
HP | http://musee-toulouse-lautrec.com/ |
※最新情報は公式サイトでご確認ください。
サント・セシル大聖堂(Musée des Augustins)
13~16世紀にかけてアルビ司教たちによって建造されたサント・セシル大聖堂。
アルビ派がいなければ、ここまで威信をかけてアルビに大聖堂を作らなかっただろうと思うと、数奇な運命を感じます。
内部は外観から想像もできぬほど、豪華な彫刻とフラスコ画で埋め尽くされています。
奥行き114メートル、幅35メートル、高さ40メートルで、レンガ造りの聖堂としては世界最大。
パステルを使用した青い天井が素晴らしく、言葉も出ません。
巨大なパイプオルガンの下にそびえるのは15世紀にフランドルの画家たちによって手掛けられた《最後の審判》。時間を忘れてしまう教会でした。
サント・セシル大聖堂 | |
---|---|
住所 | Place d’Assezat, 31000 Toulouse 地図 |
行き方 | アルビ・ヴィル駅から徒歩12分 |
時間 | 10:00-18:00 日曜日のみ13:30-17:30 |
料金 | 聖歌隊の合唱団と宝物庫のみ5ユーロ |
HP | https://cathedrale-albi.com/ |
※最新情報は公式サイトでご確認ください。
サン・サルヴィ参事会聖堂(Collégiale Saint-Salvy)
6世紀に初代アルビの司教となった聖サルヴィを記念して建てられた大変古い教会です。
美しい回廊が有名で、手入れが行き届いている庭を歩くと心が落ち着きます。
アルビで泊まりたいおすすめホテル
アルビに宿泊するなら、メルキュール アルビ バスディードゥがおすすめです。
タルン川に面した素晴らしいロケーションにあり、アルビの絶景が楽しめます。
予算がゆるせば、1500年代のお城に泊まってみませんか?
シャンブル ドット ラ トゥール サント セシルでの素晴らしい体験は忘れがたい旅の思い出になるでしょう。
街の中心で高級ホテルを選ぶなら、オテル アルチミーがイチオシ。ロケーションは抜群で、正統派の美味しいフレンチも堪能できます。
コスパ重視の人にすすめたいのは、オテル デュ ヴィガン。口コミと料金のバランスが良く、人気のホテルです。
アルビで絶対食べたいおすすめグルメ
アルビもトゥールーズと同じく鴨料理が有名です。フォアグラ、カスレ、コンフィなど美味しい鴨肉が楽しめますよ。
おすすめのお店はL’epicurienやRestaurant le Bruit en Cuisine。テラスが素敵なレストランが多いので、ぜひブラブラしながら美味しそうなお店を見つけてみましょう!
カスレ(Cassoulet)
カスレとは、フランス西南部の街の伝統料理で、白インゲン豆をたっぷり使い、お好みの肉(豚肉や羊肉の塩漬け、ガチョウやカモのコンフィなど)や香味野菜などを入れて長時間煮込んだ料理。
フランスの伝統料理だけあってボリュームがあり、高カロリーの料理です。
しかし一度食べたらやみつきになる美味しさ!長時間煮込んだ肉は、とても柔らかで、その肉から出た脂と旨味をたっぷりと吸い込んだ白インゲン豆は、口の中に入れた途端、とろけ出します。
日本人には少し重たく感じる料理なので、注文するときには、人数分より少なめに頼むと良いでしょう。
鴨のコンフィ (Confit de canard)
ビストロの定番メニューといえば鴨のコンフィ。フランス南西部の伝統料理です。
もともとは、常温保存できる保存食としてフランスで親しまれてきました。
鴨の腿肉を鴨脂とじっくり低温で煮込んだ料理で、パリッとした香ばしい皮に、ジューシーなお肉が味わえます。
鴨の旨味がギュッと凝縮された絶品料理、ぜひお試しあれ!
アルビで絶対に買いたいおすすめ土産
パステル製品
アルビに富をもたらしたパステル。現在でもドリンクやキャンディ、バスグッズなど素敵なものが、売られていました。
グルメ缶詰
アルビはフォアグラが有名。大人のヨーロッパ街歩きではAlby Foie Grasの生フォアグラが紹介されていました。
持ち帰りはできないので、ぜひ缶詰をお土産にどうぞ!
ガヤックワイン
アルビの西側にあるワインの産地ガヤック(Gaillac)。
ローマ時代からワインの醸造が行われ、千年以上も市場町として栄えている歴史のあるエリアです。
赤、白、ロゼだけでなく、スパークリングワインなど、幅広いスタイルのワインが生産されています。
ガイヤック ムスーというスパークリングワインを見つけたらぜひ、気軽に試してみてください!
アルビへの行き方・アクセス・最寄り駅
パリからアルビへ行くなら、高速鉄道(TGV inOui)か飛行機でトゥールーズを経由し、そこから普通列車のTERに乗り換えるのが一般的です。
パリから電車で行く場合
パリのモンパルナス駅(Gare Montparnasse)からトゥールーズ・マタビオ駅(Gare de Toulouse-Matabiau)までTGV inOuiで約4.5時間。
トゥールーズ・マタビオ駅で乗り換え、アルビ・ヴィル駅 (Gare d’Albi-Ville)まで普通列車のTERで約1時間。
高速列車(TGVやTERなど)のチケットは当日に券売機や窓口でも買うことができますが、乗る直前に駅で切符を買うのはおすすめできません。
なぜなら、座席指定のある電車の場合は予定していた切符が売り切れていたり、券売機のトラブルなどで1時間以上待った経験があるから。
予約が遅くなると料金も2倍以上になることがあるので、予定通りの切符を購入するためにも、安く買うためにも、事前に購入は必須!!
わたしたちのおすすめは日本語で一括検索が可能なOmioです。
また、クーポン利用ができるならklookでもオンライン事前予約が可能。
【klook
当サイト限定クーポンで最大6%割引】
クーポンコード『KLOOKOHAYO』
☑2025年7月1日まで
☑上限1,000円まで
☑3回まで利用可
※日本語でうまくチケットが表示されない場合は、アルファベットで再検索してみてください(カナだと表示されない場合があります)
フランス国鉄SNCFの乗り方や注意点については「フランス国鉄SNCFのTGVとTERの乗り方・料金支払い方法徹底ガイド」で詳しく解説しています。
パリから飛行機で行く場合
パリ・オルリー空港からトゥールーズ・ブラニャック空港まで約1時間10分。
トゥールーズ・ブラニャック空港からトゥールーズ市内までシャトルバスで約20分です。
航空券をとる場合
スカイスキャナーなど比較サイトで
検索して探すのが一般的ですが
わたしは最近Trip.comで
予約することが多いです!
☑料金が安い
☑ポイントが貯めやすい
☑プラチナ会員以上で
なんと空港ラウンジ無料
サイト自体も使いやすいので
ぜひ一度使ってみてください!
パリから車で行く場合
- 走行距離約680キロ
- 約7時間
フランスではオートマ車はかなり少ないです。繁忙期だと希望の車種がレンタルできない可能性もあるので早めに予約しておきたいところ。
行く先にもよりますが
繁忙期だと希望の車種が
レンタルできない可能性も…!
直前の予約の場合
値段が高くなるおそれもあるため
日程が決まった段階で予約がベスト
複数レンタカー会社を
日本語で比較できる
klookがおすすめです
日本と違った交通ルールもたくさんあるので、「フランスでレンタカーを借りるなら知っておきたい注意点と交通ルール」を事前にチェックしておきましょう!
アルビの治安
アルビの治安は旅行で、落書きなどもなく平和そのもので、安心して街歩きを楽しめました。
とはいえ、フランスの置き引きやスリの件数は日本と比べ物にならないほど多いため、貴重品には十分注意が必要です。
スリ対策の基本
万が一に備えて準備しておきましょう。
たとえば
- 海外旅行保険付帯のクレカを使う
- 現金は100ユーロ以下で基本クレカ払い
- 高くても治安重視でホテルをとる
などは必須レベルでおすすめしたいです。
また、空港からホテルまでの移動はバスや電車が手軽ですが、最近はスリも増えています。せっかくの旅行が台無しにならないよう、タクシーや送迎を使うという手もあります。
特にハイブランドで買い物をした場合はケチらず安心を買いましょう。
海外旅行保険は必要
ことフランスに関しては、海外旅行保険は絶対に必要です。
毎月海外旅行へ行き、パリへ何度も渡航しているわたしですら、何度もスリに狙われました。未だに盗られていなのは運が良かっただけだと思っています。
ですので、どこの会社のどんなプランでも構いませんので、出国前にあらかじめ携行品補償が入っている保険に入っておきましょう。
わたしは、毎回入るのが手間なのと結構お金がかかってしまうという理由から、海外旅行保険が付帯しているクレジットカードを複数枚持って備えています。
海外旅行保険付きのクレジットカードを持っていない方は、ぜひこの機会に1枚作成されることを強くおすすめします。
特に、年会費無料で海外旅行保険付帯のエポスカードは作らない理由がありません。
(エポスカードというと一般的には“マルイのカード”というイメージが強いですが、実は旅行好きのあいだでは有名なカード。未所持の方は迷わず作って損はないですし、年会費のかかるカードに苦手意識がある方の選択肢はエポスカード一択です。)
アルビをもっと楽しむ
ベストシーズンは夏
フランスのベストシーズンは1年中と言っても過言ではありません。
どの季節も素晴らしいのですが、気候的には春から夏にかけてがおすすめです。
ガイドブックは持っておいて損なし
ガイドブックはスマホやタブレットで読める電子書籍でも問題ありませんが、現地では情報の探しやすさ重視で、紙のガイドブックを1冊持っておくことをおすすめします。
フランス関連の書籍を20冊以上読んで厳選した中で、わたしたちがおすすめするガイドブックは地球の歩き方です。
ツアーガイドや旅慣れた人が購入するのはやはり地球の歩き方。
全579ページはもはやガイドブックというより教科書レベル。
内容もかなり充実しており、その国の文化、歴史、生活習慣なども理解できるため、旅の満足度が格段にあがります。
20年旅を続けて痛感していますが、まったく知識がない場所だと人はなかなか感動できないものです。背景を知って初めて心に響いたという経験が何度もあります。
パリやニース以外の地方都市の情報も詳しく載っているので周遊するには欠かせない1冊。
フランスのハイライトはもちろん、文化やアート情報、お土産屋グルメに関しても詳しく紹介されています。
現地で体調を崩した時や犯罪に巻き込まれた時の連絡先や緊急時の医療会話まで載せているのは本当に素晴らしいと思います。
アルビまとめ
アルビは小さな街なので、それほど時間をとらなくても十分散策できると思います。
大都市とは違い、ゆったりとした空気が流れているため、ぜひのんびり街歩きを楽しんできてください。
ロートレックのコレクションも素晴らしく、とても楽しい滞在でした。
アルビ | |
---|---|
住所 | 81000 Albi, フランス 地図 |
行き方 | パリのモンパルナス駅(Gare Montparnasse)からトゥールーズ・マタビオ駅(Gare de Toulouse-Matabiau)までTGV inOuiで約4.5時間 トゥールーズ・マタビオ駅で乗り換え、アルビ・ヴィル駅 (Gare d’Albi-Ville)までTERで約1時間 |
パリのホテル選びは本当に難しく、日本と違って価格と質が一致しないことも多いため、あらかじめ、情報をインプットしておくのがおすすめです!
当ブログ「フランスボックス」ではパリ在住者が教えるホテルの選び方と安全でコスパの良いおすすめエリアでホテルに関する注意点や知っておきたい情報をまとめました。
日本人に最も人気のエリアで、わたしたちもおすすめするオペラ座周辺のホテルについてもぜひご覧いただけると嬉しいです!
予算はどれくらいかかっても一流ホテルに泊まりたいという方は、パレスホテルの代表、オテルリッツをおすすめします。
ココシャネルやダイアナ妃にも愛されたパリに行くすべての人達が憧れる、フランス最高峰のホテルで、サービス、食事、設備どれをとっても申し分なく、私にとって人生最高の滞在でした。
かなり高額な宿泊代とはなりましたが、一生の思い出に1泊だけ泊まることができ悔いありません。
ヴァンドーム広場が目の前で、オペラ座までも500mと観光するにも抜群の立地。
絶対に忘れられない滞在になること間違いなしなので1泊だけでもぜひ検討してみてください!