グランテスト地域の人気観光都市
かつてのアルザス・ロレーヌシャンパーニュ地域圏とアルデンヌ地域圏が統合され、2016年からグランテストとして呼び名を変えました。
ドイツと国境を接しているのがアルザス地方。ストラスブールとコルマールは木組みの建築が有名で、ドイツの影響を多大に感じることでしょう。
また、ロレーヌ地方はかつて、公国だった歴史を持ち、首都であったナンシーは美しいアールヌーヴォーの街としても名を馳せます。
グランテストはアルザスワインやシャンパンでも有名なエリアなので、ぜひ美食と美酒を堪能してきてください!
ストラスブール Strasbourg
アルザス地方の中心都市ストラスブールは、かつてドイツ領でもあったことから、フランスとドイツの2つの文化が融合した独自の文化をもつ街です。
イル川の本流と支流に取り囲まれた旧市街(グラン・ディル)は、ユネスコの世界遺産に登録されており、主要観光スポットが集まります。
アルザス地方独自の美しい木骨組みの家が建ち並ぶ「ラ・プティット・フランス(小さなフランス)」や「天文時計」で有名なノートルダム大聖堂、3つの博物館(考古学博物館・装飾博物館・ストラスブール美術館)が併設されたロアン宮殿など見どころが満載。
またストラスブールといえば、冬の風物詩「マルシェ・ド・ノエル(クリスマスマーケット)」!
フランス最古のクリスマスマーケットとして知られるクリシュトキンデルスマリック・ブログリ広場のマルシェ・ド・ノエルをはじめ、ノートルダム大聖堂前やグーテンベルク広場などさまざまな場所で開かれます。
コルマール Colmar
ストラスブールの南に位置するコルマールは、奇跡的にも第二次世界大戦の被害が少なかったため、地方独特の古い街並が残ります。
なかでも「ラ・プティット・ヴニーズ(小さなヴェニス)」と呼ばれる運河沿いには、木骨組みの家々が立ち並び、メルヘンチックな風景が広がります。
コルマールを訪れたら絶対に見逃せないのが、旧市街外れにあるウンターリンデン美術館。
フランス屈指の美術館で、西洋宗教画の最高傑作といわれるドイツ人画家グリューネヴァルトの「イーゼンハイムの祭壇画」が展示されています。
ランス Lance
パリの東北東に位置するランスは、フランス歴代国王の戴冠式が行われたノートルダム大聖堂で有名な街。
シャルル7世の戴冠式には、百年戦争を勝利に導いたジャンヌ・ダルクも列席しました。
ランスのノートルダム大聖堂は、隣接するトー宮殿、サン・レミ教会とともにユネスコの世界遺産に登録されています。
街の中心にそびえ立つゴシック様式のノートルダム大聖堂は、シャルトル大聖堂やアミアン大聖堂と並び、ゴシック様式の傑作のひとつと称されています。
西正門入口にある彫像「微笑みの天使」やシャガール作のステンドグラスは必見です!また近くには、ロマネスク様式のフジタ礼拝堂(正式名称:ノートルダム・ド・ラ・ペ教会)もあります。
ナンシー Nancy
ロレーヌ地方の街ナンシーは、かつてロレーヌ公国の首都として栄えました。
アール・ヌーヴォー発祥の地としても知られ、巨匠エミール・ガレの生誕の地でもあることから、エミール・ガレを中心に活躍した芸術家はナンシー派と呼ばれています。
ナンシーにある3つの広場「スタニスラス広場」、「カリエール広場」、「アリアンス広場」はナンシーの観光名所で、3つの広場は一括してユネスコの世界遺産に登録。
広場が多いため、テラス席で食事やカフェを楽しむフランス人をたくさん見かけることができますよ!
メッス
ロレーヌ地方の街メッスは、 3000年以上の歴史を持つ歴史的な街。
ミニ国家のルクセンブルクからもほど近く、美しい自然と活気あふれる文化が共存しています。
街のシンボルであるサン・テティエンヌ大聖堂は、13世紀から16世紀にかけて建てられました。
ゴシック建築の最高傑作と呼ばれ、画家シャガールによって手がけられたステンドグラスは必見です!
また、最新のアートが集まるポンピドゥーセンターの分館もメッスにあります。日本人の坂茂氏が設計のメンバーになっているので、ぜひ建物だけでも見学してみてください。
アルザス地域の名物・郷土料理
アルザス地方には、美味しい郷土料理がたくさんあります。
代表的なものとしては、シュークルート、タルトフランベ、ベッコフなど。
名物を一気に堪能するなら、街の中心にあるビストロがおすすめ♡自家製シュークルートやベッコフなど、手ごろな価格で美味しい料理が楽しめます。
ロレーヌ地域の名物・郷土料理
キッシュ・ロレーヌ
キッシュ・ロレーヌは、ロレーヌ地方の郷土料理です。
手軽に楽しめる料理で、家庭料理として親しまれてきました。
もともとは余ったパン生地を利用して作られていたものでしたが、19世紀に入ってからは、タルト生地にベーコンや生クリームが使われるようになりました。
グランテスト地域のおすすめ土産
グランテストのお土産と言えば、ワインとシャンパンは外せないでしょう。
アルコールが苦手な方も、ぶどうジュースやキャンディー、シャンパン風味のチョコレートなど、色々なアイテムが手に入るので、ぜひチェックしてみてください。
その他、グランテスト地方に限らず、フランス全域で購入できる定番土産は「フランス旅行の人気定番お土産」にまとめたので、ぜひ参考にしてみてください。
アルザス地方のワイン
アルザス地方では白ワインが有名です。
降水量が少なく、ブドウを育てるのに理想的な地質と日照条件が整うことで美味しいワインに♡
AOCアルザス グラン クリュの称号を得ることが認められているブドウ品種は下記の4つ。
- リースリング(Riesling)
- ゲヴュルツトラミネール(Gewürztraminer)
- ピノ・グリ(Pinot Gris)
- アルザス地方のマスカット(Muscat)
ぜひ試飲をして、お好みの味を探してみましょう!
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関連記事在住者厳選!フランス土産におすすめの人気ワイン銘柄と選び方のコツ
シャンパン(Champagne)
フランスを代表するお酒。シャンパーニュ地方で生産されたスパークリングワインは、世界中で大人気。
シャンパンを購入するなら市内やブドウ畑で行われるシャンパン・ツアーもおすすめです。
持ち帰るのが重いという場合には郵送もしてもらえますし、シャンパーニュを使った白ワインのビネガーやマスタードもおすすめです。
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クリスティーヌ・フェルベール(Christine Ferber)
「コンフィチュールの妖精」といわれるクリスティーヌ・フェルベールのジャム。
生まれ故郷であるアルザス地方ニーデルモルシュヴィルという小さな村にアトリエがあり、ジャムはすべてここで作られています。
一番のおすすめは旬の果物のジャム。可愛らしい瓶の中には、大自然の恵みがギュッと凝縮されています。
果実がゴロゴロと入ったジャムは食べ応え抜群!
クラシックなものからオリジナルのジャムまで種類が豊富なため迷ってしまいますが、ルバーブやイチジク、グリオット、ミラベル、レーヌ・クロードなど、日本ではちょっと珍しいジャムは喜ばれます。
わたしは定番のイチゴや大好きなイチジクにプラスして季節の果物を選ぶことが多いです。
グランテストの治安
グランテストの中でもストラスブールやコルマールなど、旅行者が多い街はやや治安に不安があります。
特にストラスブールは大きな都市なので、ガラの悪い移民や売春婦などを目にすることがあるかもしれません。
パリほどではないにしても、高価なブランド品を身につけたり、夜遅くに人通りの少ない場所へ行くのはおすすめできません。
日中観光するには問題ありませんが、車上荒らしなども多発しているため、レンタカー旅行の際は荷物を置きっぱなしにしないよう十分注意してください!
特にスマートフォンは狙われやすく、マップなどを見て気を取られている隙にスリに遭遇します。
突然近寄ってきてスマホをひったくられるケースもありますので十分に注意しましょう。
ハイブランドを購入した後はメトロは使わずタクシーでホテルに戻るか、ショッピングバッグに入れ替えて移動することを強くおすすすめします!!
被害に遭ってしまうと精神的にもせっかくの旅行が台無しになってしまうので、旅行を楽しむために防犯対策はしっかりと行いましょう。
スリ対策の基本
このエリアに限った話ではありませんが、フランス旅行ではスリとの遭遇が日常茶飯事です。
万が一に備えて準備しておきましょう。
たとえば
- 海外旅行保険付帯のクレカを使う
- 現金は100ユーロ以下で基本クレカ払い
- 高くても治安重視でホテルをとる
などは必須レベルでおすすめしたいです。
海外旅行保険に入る
ことフランスに関しては、海外旅行保険は絶対に必要です。
毎月海外旅行へ行き、パリへ何度も渡航しているわたしですら、何度もスリに狙われました。未だに盗られていなのは運が良かっただけだと思っています。
ですので、どこの会社のどんなプランでも構いませんので、出国前にあらかじめ携行品保証が入っている保険に入っておきましょう。
わたしは、毎回入るのが手間なのと結構お金がかかってしまうという理由から、海外旅行保険が付帯しているクレジットカードを複数枚持って備えています。
海外旅行保険付きのクレジットカードを持っていない方は、ぜひこの機会に1枚作成されることを強くおすすめします。
特に、年会費無料で海外旅行保険自動付帯のエポスカードは作らない理由がありません。
(エポスカードというと一般的には“マルイのカード”というイメージが強いですが、実は年会費無料で海外旅行保険が自動付帯なのは他の無料カードにはない隠れた魅力。未所持の方は迷わず作って損はないですし、年会費のかかるカードに苦手意識がある方の選択肢はエポスカード一択です。)
そのほかクレジットカードについては「フランス・パリ旅行に必携!現地で使えるおすすめクレジットカード」の記事で詳しく解説しています。
グランテストの街をもっと楽しむ
現地ツアーで周る
フランスは場所によって治安面に不安はあるものの、個人旅行で問題なく観光できます。
わたしも大抵の場合は個人で滞在しますが、ガイド付きで周った時の経験は忘れられません。
グランテストの現地ツアーを調べてみたので、ぜひ旅の計画に活用ください。
ベルトラの現地ツアーは日本語ガイド付きツアーが多くて価格も良心的なので、わたしたちもよく利用しています。
日本語ガイド付きのワイナリーツアーはエペルネ発着のツアーがありました。もし日本語ガイド付きをお探しでしたらエペルネを拠点にランス観光を楽しむのもおすすめです。
- シャンパーニュ地方 日本人ソムリエガイドと行く2軒のRMシャンパーニュメゾン(自家栽培醸造家)訪問 プライベートツアー<土日/試飲込/1~8名/エペルネ発着>
- ベルトラ:アルザス地方・3軒のワイナリーを巡る1日観光ツアー
- ベルトラ:「ワイン街道の真珠」アルザスの美しい村々をめぐる1日ツアー
また、HISにもシャンパーニュ地方のワインセラーをめぐるパックツアーが出ています。
フランスの偉人・芸術家ゆかりの地をめぐる
自分がフランスに行くとき、こんな記事があったらいいな…を形にしました。
大好きなゴッホ、ルノアール、モネを出発点に、フランス国内ゆかりの地スポットをまとめています。
ナンシーはエミール・ガレなどアールヌーヴォーの聖地。コルマールには絵本作家のオンクル・アンシもいます。
ガイドブックは持っておいて損なし
ガイドブックはスマホやタブレットで読める電子書籍でも問題ありませんが、現地では情報の探しやすさ重視で、紙のガイドブックを1冊持っておくことをおすすめします。
フランス関連の書籍を20冊以上読んで厳選した中で、わたしたちがおすすめするガイドブックは地球の歩き方です。
ツアーガイドや旅慣れた人が購入するのはやはり地球の歩き方。
全579ページはもはやガイドブックというより教科書レベル。
内容もかなり充実しており、その国の文化、歴史、生活習慣なども理解できるため、旅の満足度が格段にあがります。
20年旅を続けて痛感していますが、まったく知識がない場所だと人はなかなか感動できないものです。背景を知って初めて心に響いたという経験が何度もあります。
パリやニース以外の地方都市の情報が詳しく載っているので周遊するには欠かせない1冊。
フランスのハイライトはもちろん、文化やアート情報、お土産屋グルメに関しても詳しく紹介されています。
現地で体調を崩した時や犯罪に巻き込まれた時の連絡先や緊急時の医療会話まで載せているのは本当に素晴らしいと思います。