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シスレーゆかりの地と美術館を巡る旅!フランス・パリで見られる代表作品と画家の生涯【出没年・墓地】

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マリ@旅ブロガー オハヨーツーリズム
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mari
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ボンジュー!フランスボックスのマリ(@mari_ohayotourism)です。

アルフレッド・シスレーは、フランス生まれのイギリス人印象派画家です。

他の印象派画家たちと同様、戸外で制作をしましたが、人物画はほとんど描かず、生涯で描いた900点の油彩は風景画が中心でした。

印象派画家の多くが技法を変化させていった一方で、シスレーは印象派画法を貫き通した最も典型的な印象派の画家でした。

当ブログ「フランスボックス」では、穏やかな田園風景など優しい風合いの作品を数多く残したアルフレッド・シスレーゆかりの地をご紹介していきます。

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アルフレッド・シスレー(Alfred Sisley)とは?

ルノワール《画家アルフレッドシスレーの肖像Portrait du peintre Alfred Sisley》スイスの実業家エミール・ゲオルク・ビュールレルノワール《画家アルフレッドシスレーの肖像Portrait du peintre Alfred Sisley》スイスの実業家エミール・ゲオルク・ビュールレ
アルフレッドシスレー(Alfred Sisley)
出没年 1839年10月30日-1899年1月29日 59歳で喉頭癌により死去
様式・流派 印象派、風景画家
出身 パリ
代表作 《ポール=マルリの洪水と小舟》オルセー美術館
《ルヴシエンヌの雪》オルセー美術館
《モレのロワンの運河》オルセー美術館
影響を受けた人物 ジョンコンスタブル、ウィリアムターナー、クロードモネオーギュストルノワール

幼少期から学生時代

アルフレッド・シスレーは、1839年10月30日にパリで誕生。両親はイギリス人で、父は絹を扱う貿易商だったため裕福な家庭に育ちました。

1857年に商学を学ぶため、ロンドンに留学。

しかしシスレーは、学業よりも美術に関心を持ちます。

John Constableジョン・コンスタブルWilliam Turnerウィリアム・ターナーをはじめとするイギリスの巨匠たちの作品に触れ、画家を志すように。

1862年、パリに戻ったシスレーは、エコール・デ・ボザールへ入学。

芸術キャリア

新古典主義Charles Gleyreシャルル・グレールの画塾でも学び、そこでClaude Monetクロード・モネAuguste Renoirオーギュスト・ルノワールFrédéric Bazilleフレデリック・バジールCamille Pissarroカミーユ・ピサロらに出会い、戸外制作をするようになります。

Café Guerboisカフェ・ゲルボワの常連となり、他の印象派の画家たちと熱く議論を交わし、バティニョール派(のちの印象派)と呼ばれました。

 アンリ・ファンタン=ラトゥール《バティニョールのアトリエ Un atelier aux Batignolles》オルセー美術館アンリ・ファンタン=ラトゥール《バティニョールのアトリエ Un atelier aux Batignolles》オルセー美術館
バティニョール派メンバー(抜粋)

《バティニョールのアトリエ Un atelier aux Batignolles》に描かれた人物は左から下記の順で並んでいます。錚々そうそうたるメンバーですね。

当時、印象派の絵画はまだ認められていなかったため、シスレーは父親から経済的支援を受けていました。

1866年、サロンに風景画2点を出品し、初入選。

シスレー《森へ行く女たちRue de village à Marlotte》アーティゾン美術館シスレー《森へ行く女たちRue de village à Marlotte》アーティゾン美術館
かわしまねる
かわしまねる
なんとこの時入選した絵は日本に!!

1870年に起こった普仏戦争により、シスレーは当時暮らしていたパリ西郊に位置するブージヴァルの家と家財一切を失います。

翌年には、経済的に支えてくれた父親も破産し、シスレーは亡くなるまで窮乏した生活を余儀なくされます。

1874年、オペラ歌手のJean Baptiste Faureジャン・バティスト・フォールの招きによりイギリスに滞在し、モルジー近郊のテムズ川上流の風景画シリーズ20点を制作しました。

同年、第1回印象派展に5点出品。

シスレーは印象派の創立メンバーのひとりで、第1回から第3回、第7回に参加していますが注目を浴びることはありませんでした。

晩年

1897年、ルーアンの実業家で美術愛好家でもあったFrançois Depauxフランソワ・ドゥボーの招待でイギリスを訪れ、南イングランドと南ウェールズを訪問しています。

南ウェールズを滞在中、シスレーは長く生活を共にしていたウジェニーと結婚。2人の間には長男ピエール、長女ジャンヌがいました。

1898年、シスレーは1888年に次いで2回目のフランスへの帰化を試みますが、複雑な手続きと悪化する健康により帰化を断念。

大回顧展を開催するも作品は売れず失敗に終わります。

同年10月8日には、妻ウジェニーが咽頭癌により死去し、深い悲しみに包まれました。

孤独の中、自身の咽頭癌の病状も悪化し、生きている間に日の目を見ることなく1899年1月29日、Moret-sur-Loingモレ・シュール・ロワンで59歳の生涯を閉じました。

死後

両親を失った子供たちは、作品と共にモネに託されました。モネはシスレーの作品を競売にかけ、27点を売却。

生前180フランだった作品は43,000フランになったといいます。モネはその売り上げを子供たちの養育費にあてました。

mari
mari
また、死後にこんなエピソードも。

マティスピサロに会った際、マティスが「典型的な印象派の画家は誰か?」と尋ねると、ピサロは「シスレーだ」と答えたといいます。

個性がなく、革新性に乏しいと言われたシスレーですが、まさに印象派を代表する画家として後世に名を残してします。

アルフレッド・シスレーゆかりの地ベストシーズン

フランスのベストシーズンは1年中と言っても過言ではありません。

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美術館巡りであればあえて空いているオフシーズンの冬でも全く問題ありません。

アルフレッド・シスレーゆかりの地

オルセー美術館(Musée d’Orsay)

オルセー美術館オルセー美術館

「印象派絵画の殿堂」として知られるオルセー美術館はルーブル美術館と並ぶ、パリで人気の美術館です。

シスレー《ポール=マルリの洪水と小船 Überschwemmung von Port-Marly》オルセー美術館シスレー《ポール=マルリの洪水と小船 Überschwemmung von Port-Marly》オルセー美術館

印象派美術の宝庫といわれ、《サン・マルタン運河の眺め》、《ポール=マルリの洪水と小船》、《ルヴシエンヌの雪》、《モレのロワンの運河》など、アルフレッド・シスレーの作品も多数所蔵しています。

わたしがシスレーを知るようになったのも、まさにオルセー美術館へ足を運んだことがきっかけです。

オルセー美術館
住所 1 Rue de la Légion d’Honneur, 75007 Paris 地図
最寄り メトロ12号線Solférinoソルフェリーノ
時間 9:30-18:00(火水金土)
9:30-21:45(木)
※閉館時間の45分前まで入場可能
定休 毎週月曜日、5月1日、12月25日
料金 16ユーロ
18歳以下無料
ミュージアムパスOK
HP https://www.musee-orsay.fr/
チケット オルセー美術館チケット

※最新情報は公式サイトでご確認ください。

パリ市立プチ・パレ美術館(Petit Palais)

プチ・パレは、向かい合うGrand Palaisグラン・パレと共に、1900年のパリ万国博覧会の際に建てられました。

現在は、パリ市立プチ・パレ美術館(Musee des Beaux-Arts de la Ville de Paris)として、常設展と特別展が開催されています。

シスレー《モレの教会 L'église à Moret》プチ・パレ美術館シスレー《モレの教会 L’église à Moret》プチ・パレ美術館

印象派コレクションも充実しており、アルフレッド・シスレーの代表作品《モレの教会》も見ることができます。

プチ・パレ
住所 Avenue Winston Churchill, 75008 Paris 地図
最寄り メトロ1,13号線Champs-Elysées-Clémenceauシャンゼリゼ クレマンソー
時間 10:00-18:00
定休 月曜日
1月1日、5月1日、7月14日、11月11日、12月25日
料金 11ユーロ
常設展は無料
HP https://www.petitpalais.paris.fr/

※最新情報は公式サイトでご確認ください。

アンドレ・マルロー美術館(Musée d’art moderne André Malraux)

アンドレ・マルロー美術館(Musée d'art moderne André Malraux)アンドレ・マルロー美術館(Musée d’art moderne André Malraux)マルロー美術館

地方都市最大の印象派コレクションを所蔵するマルロー美術館。

第二次世界大戦によって破壊されたル・アーヴル美術館が前身で、1961年に作家で政治家でもあったAndré Malrauxアンドレ マルローが設立しました。

シスレー《 1877年のセーヌ川 La Seine au point du jour 》シスレー《1877年のセーヌ川 La Seine au point du jour 》
アンドレ・マルロー美術館
住所 2 boulevard Clemenceau, 76600 Le Havre 地図
行き方 ル・アーヴル駅からアンドレ・マルロー美術館まで徒歩約30分
時間 11:00-18:00(火-金曜日)
11:00-19:00(土・日曜日)
定休 月曜日、1月1日、5月1日、11月1日、11月11日、12月25日
料金 10ユーロ
26歳以下無料
HP http://www.muma-lehavre.fr/fr

※最新情報は公式サイトでご確認ください。

ルーアン美術館(Musée des Beaux-Arts de Rouen)

ルーアン美術館(Musée des Beaux-Arts de Rouen)
ルーアン美術館(Musée des Beaux-Arts de Rouen)

フランス北部ノルマンディー地方にある古都ルーアンは、ジャンヌダルクの終焉の地として知られています。

フランボワイヤン・ゴシック建築の壮大なルーアン大聖堂は、街の見どころの1つで、印象派の画家クロード・モネが魅了され、33点もの連作を描いたことで有名です。

フランス国内でも有数の印象派コレクションを誇るルーアン美術館には、オルセーでも展示されている、《ポール・マルリの洪水の波止場》が鑑賞できます。

シスレー《ポール・マルリの洪水の波止場》ルーアン美術館シスレー《ポール・マルリの洪水の波止場》ルーアン美術館

セーヌ川の氾濫を静かに描いたシスレーらしい作品。

ルーアン美術館
住所 Esplanade Marcel Duchamp, 76000 Rouen 地図
行き方 パリのサンラザール駅(Gare Saint-Lazareガール サンラザール)からルーアン右岸駅(Rouen Rive Droite)で下車。所要時間は約1時間〜1時間30分。
時間 10:00-18:00(水-月)
定休 毎週火曜日、1月1日、5月1日、7月14日、8月15日、11月1日、11月11日、12月25日
料金 常設展無料
HP https://mbarouen.fr/fr

※最新情報は公式サイトでご確認ください。

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モレ・シュール・ロワン(Moret-sur-Loing)

モレ・シュール・ロワンモレ・シュール・ロワン

モレ・シュール・ロワンは、シスレーが晩年を過ごした小さな村。

ロワン川のほとりにある美しい村です。

モレ・シュール・ロワンモレ・シュール・ロワン

村の中にはシスレーの描いた場所が今でも残っています。

シスレーの代表作品《モレの橋》《モレの教会》など、シスレーによって描かれた場所にはパネルが設置されています。

シスレー《モレの教会 L’église à Moret》プチ・パレ美術館
《モレの教会》実際の場所
mari
mari
こうして見比べると一層楽しい!!
シスレー《 モレの橋 Le pont de Moret》オルセー美術館シスレー《モレの橋 Le pont de Moret》オルセー美術館
《モレの橋》実際の場所

村には、シスレーが晩年から亡くなるまで住んだ家が残っています。

残念ながら、建物内を見学することはできませんが、外観にはシスレーが晩年から亡くなるまで、ここに住んでいたことを示すプレートが掲げられています。

アルフレッド・シスレーの家
住所 19 rue Montmartre, , Moret-sur-Loing, 77250 Moret-Loing-et-Orvanne 地図
行き方 電車の場合、パリのリヨン駅(Gare de Lyonガール ドゥ リヨン)からTER(郊外線電車)でMoretモレ駅下車。徒歩15分。所要時間約1時間。
HP https://www.msl-tourisme.fr/(観光局)

※プレートのみ

シスレーの死後、遺骸は村の共同墓地に埋葬され、妻ウジェニーとともに静かに眠りにつきました。

モレ・シュール・ロワンは、パリから日帰りでも行ける場所なので、興味のある方はぜひ足を運んでみてください!

モレ・シュール・ロワン墓地
住所 49 rue de Gros Bois, Moret-sur-Loing, 77250 Moret-Loing-et-Orvanne 地図
行き方 電車の場合、パリのリヨン駅(Gare de Lyonガール ドゥ リヨン)からTER(郊外線電車)でMoretモレ駅下車。徒歩15分。所要時間約1時間。
時間
定休
料金
HP https://www.msl-tourisme.fr/(観光局)

※最新情報は公式サイトでご確認ください。

アルフレッド・シスレーゆかりの地まとめ

才能に恵まれたシスレーでしたが、作品が高く評価されるようになったのは、シスレーが亡くなった後のこと。

印象派の画家の多くが印象派の技法を離れていったなか、シスレーは終始一貫して印象派画法を保ち続けました。

晩年は逼迫した経済状況に苦しみましたが、シスレーの描く穏やかで優しい風景画からは、人生の苦悩を感じとることはありません。

この記事がシスレーの作品を楽しむきっかけとなれば嬉しいです。

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