ヨーロッパで忘れられない体験と言えばクルーズ船に乗船したこと。
これまで地中海クルーズには乗船したことがありましたが、今回は人生初のリバークルーズ!!

川なので、海よりもずっと水面の距離が近く、揺れも少なく優雅な雰囲気。そしてなんといってもフランスですから、パリ発のクルーズはもちろんセーヌ川を下っていきます♡

パリを出発し、ノルマンディーの田舎に向かって美しい街並みを楽しめる「クロワジー・ヨーロッパ」は格別の経験でした。
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ファミリーがメイン層の大型客船とは違い、大人のゆったり旅なのでシニアがメインの客層になりますが、今回8歳の娘と一緒に乗船してきたので、ファミリーの楽しみ方についても合わせて紹介していきますね!
たった5日間の乗船でしたが、わたしはもちろん、娘もお友達ができて大喜びでした。
当ブログ「フランスボックス」では、初めてクロワジー・ヨーロッパに乗る方のために、乗船当日の流れから船内の過ごし方、注意点まで、まるっと解説していきます。
ヨーロッパのリバークルーズ
ゆったり過ごすことができるので
シニア、子連れにもおすすめです
旅の初心者にこそチェックしてほしい
モネなど印象派画家が愛した
ノルマンディーのクルーズに乗船してきました
このページの目次
クロワジー・ヨーロッパってどんな船?
基本情報

クロワジー・ヨーロッパは、フランス・ストラスブールに本社を構える老舗のクルーズ会社。
ヨーロッパ全域にわたる運航ネットワークを誇り、なかでもフランス国内では高い知名度を誇ります。

ヨーロッパを代表とするライン川、ドナウ川、セーヌ川の他、各地でクルーズを運行しており、ホームページを眺めているだけで楽しい!

前述のとおり、大型客船のようにプールや多彩なアクティビティがあるわけではありません。
そのぶん、ヨーロッパの美しい景色を静かにゆったりと楽しみながら、美味しい食事に舌鼓を打つことができ、本当にのんびり過ごすことができました。
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今の時代こんな貴重なことはないなと思います。

今回の旅は、日本の旅行代理店「船旅見聞録」を通して予約したので、すべて日本語に翻訳された状態でスケジュールなどを送っていただけました。
過去の船旅は、すべて代理店を通して予約しています。日本人向けの案内があるのは安心だし、問い合わせができるのも良い。料金もほとんど変わらないのでおすすめです。
注意点
言語問題
船内アナウンスやプログラムは基本「フランス語」。英語案内がある場合もありますが、ない可能性も。
乗船時は、フランス語のわかるスペイン語話者が数人いただけで、英語話者はわたしたちだけ。ジョークで笑いが起きている時、全くわからず残念でしたが、後から重要なことだけ個別で英語説明してもらったので、困ることはなかったです。
スタッフの多くは英語を話せますが、フランス語表記が多いため、翻訳アプリやスマホのカメラを使って翻訳する環境があると便利。
航路
渇水・増水の影響で航路変更や運休の可能性や、ロック(水門)を通過するため、通過待ちで2時間以上遅れることもあることを頭にいれておきましょう!
乗船時にトラブルは全くありませんでした。
船酔い・揺れについて
過去に地中海、北欧バルト海、日本のクルーズに乗船してきましたが、セーヌ川に関してはとても穏やかで、過去最も揺れや船酔いを感じることはありませんでした。
海のように波が荒れるということもないので、クルーズ初心者におすすめできるポイントだと思います。
パリ発着の乗り場
クルーズによって乗船場所は違うと思いますが、今回わたしたちが乗船した船の乗り場について案内します。
地図を頼りにUberを呼んだのですが、手前の道路で降ろされてしまったので移動が大変でした。
セーヌ川沿いに降りるのに階段があるので、スーツケースが重かったら危なかった…。
早めに出たので問題なかったのですが、結構迷ってしまい、17:15分頃船に到着。

すぐ近くに乗り場があったのに、見つけられずビルアケム橋の方まで行ってしまい、ようやく写真の案内板を見つけて正確な場所がわかりました。
みんなどうやってタクシーで正確に到着できたんだろう…。Googleマップで検索しても出てこなかったんですよね…。

今回の船の場合、Paris Yacht Marinaを指定すれば問題なく船の目の前まで行けたはず!
旅の準備|持ち物チェックリスト
ドレスコードは基本カジュアル。
「ガラ・ディナー」ではスマートカジュアルが好まれるという事前情報でしたが、本当に人によるという感じで、常におしゃれをしている人、日によって違う人など様々でした。
日本人は結構おしゃれなので、それほど気にしなくても大丈夫だと思います。
必ず持っていくべきアイテム
- パスポート(有効残存要確認)
- クレジットカード(VISA/Master/AMEX)
- 常備薬・処方薬(欧州では処方箋がないと購入不可)
- 電源プラグ(Cタイプ)、変圧器
- 歯ブラシ・化粧品・スリッパなど(船内にない)
- フランス語翻訳アプリ・会話帳
あると便利なもの
- 日焼け止め・帽子・サングラス
- スニーカーなどの歩きやすい靴
- 軽い防寒着(薄手のダウンやカーディガンなど)
季節によりますが、寒暖差が激しいことが多いです。夏でも羽織物はあった方が安心。
わたしは歩きやすいサンダルを使いました。
パリ旅行に必要な持ち物は「フランス・パリ旅行に必要な持ち物と便利グッズを旅のプロが徹底解説」で詳しく紹介しています。参考にどうぞ。

乗船当日の流れ
スケジュール
事前に知らされていたスケジュール下記の通り。実際は少し時間がずれたので、写真と共に詳細を紹介します。
- 16:00〜18:00:港に到着し、スタッフにスーツケースを預ける
- 17:00〜18:00:パスポートと乗船バウチャーを提出、キャビンキー受取
- 18:30〜:ウェルカムミーティング(フランス語・英語併用の場合あり)
- 19:00〜:指定席での夕食スタート
※船内の避難経路確認と救命胴衣チェックもこのタイミングで。
パスポートの確認はなく、すぐにキーを渡してもらえたのでお部屋でゆっくり過ごせました。

お部屋は想像通りすごく素敵ーーーー!!娘と一緒に大喜びしながら、ベッドにダイブ。
18:30になったので、ラウンジに向かいます。

ウェルカムミーティングは残念ながらフランス語とスペイン語のみでほとんどわからず、みんなと一緒に盛り上がれなくてちょっと悲しい…。

スタッフの紹介(これは見ていればわかる)に、船内の注意事項、スタッフのいない時間に船外に出る場合に必要なパスワードの番号や翌日の集合時間などを話していたようです。
明日以降の重要な案内もあったので、後ほど英語で説明してもらいました。
個別にゆっくり話してくれるので、言語が苦手な人でもGoogle翻訳やポケトークを使えば問題なく理解することができ、むしろ大型船より親切かもしれません。
大型船の場合はかなりしっかりした救命胴衣の講習がありましたが、リバークルーズはあっさり。セーヌ川も穏やかだし、溺れても自力で這い上がれそうな雰囲気はある。

食事のため着席したのは20:00頃で、前菜がサーブされたのは20:30近く。

少し遅くなるであろうことは予想していたので、問題なし。思ったより食事も重くなく、美味しく、完食しました!

席はあらかじめ指定されており、5日間同じ場所での食事でした。
船内キャビン(客室)の様子と設備
キャビン内の設備
客室の設備について紹介します。
- 220V電源(Cタイプ)
- 貸金庫、テレビ、ドライヤーあり
- タオルあり/歯ブラシ・パジャマなし
- エアコン調整可、飲料水あり

スーツケースをじゅうぶん広げられるスペースがあり、小さな机と鏡、シャワールーム、トイレも部屋についています。

船の中にこんなにしっかりした設備があるって毎回感動~。
その他の施設
- サロン・バー(ドリンク無料)
- ショップ(お土産やグッズ販売)
- Wi-Fi無料(接続不安定な場合あり)
ショップはたいしたものは置いていないのでチラ見程度。寄港地でショッピングした方が圧倒的に楽しいです。

Wi-Fiは都市の近くはまぁまぁ電波がよくなるけど、つながりにくい区間もそこそこあったので、仕事をしたり、動画を見たりするのは厳しいと思っておいた方がいいでしょう。
喫煙について

船内は全面禁煙。喫煙はデッキの指定場所のみ可能。フランスは喫煙率高めなので、デッキでたばこを楽しんでいる人を見かけました。煙のにおいは特に気になりませんでした。
食事について
席はチェックインの時に番号を渡され、初回はそのテーブルを探しました。翌日からも同じ席なので、同じテーブルの人たちとは仲良くなると思います。
今回、英語話者はわたしたちだけだったのと、子連れだったからか2人きりのテーブルが用意されていて気楽でした。

日によって飾り付けが違ったり、とってもかわいい雰囲気で、ここのレストランもすごく好きだったな~。
基本の食事内容は下記の通り。
- 朝食:ビュッフェ式(パン・ハム・卵など)
- 昼・夕食:3コース(前菜・メイン・デザート)
事前に毎食コース料理と聞いていたので、食べきれるか心配でしたが、シニアが多いからか、それほど重たい食事というわけではなく意外と食べきれる日が多かったです。
朝食

朝食は毎日同じメニュー(だと思います)で、ビュッフェ形式。一般的な4つ星ホテルくらいの内容で、大満足!
これだけたくさんの種類があれば飽きることはありません。









ディナー
ディナーは基本的に前菜、メイン、デザートのコース料理です。最終日のディナーが一番豪華で、スープやチーズもついていたので紹介します。





ドリンクについて

ソフトドリンク、ワイン、ビール、コーヒー等は無料。シャンパンやコニャック、高級なワインなどは有料で注文できます。
アレルギー・ベジ対応
苦手食材は朝までに申告しておくと対応してくれます。ベジ・ビーガン対応には限りがありますが、希望はリクエストしておきましょう。
ノルマンディーリバークルーズのスケジュール
スケジュールと寄港地
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今回参加したノルマンディーのクルーズ寄港地は、フランス国内の中でも、わたしのお気に入りの都市が集まっています。
はじめてのフランス旅行にもおすすめの、比較的メジャーで人気のある航路。寄港地から徒歩でそのまま観光を楽しめる都市もあれば、寄港地からバスに乗って、訪れる都市もあります。
1日目 | パリ | 18:00頃乗船 スタッフ紹介後夕食 セーヌ川クルーズを楽しむ ※潮位により中止の可能性あり |
2日目 | ポワシー マントラジョリー |
ロック(閘門)を通過しセーヌ川沿いの風景を楽しみながらクルージング ポワシー到着 【オプショナルツアー】 ・ヴェルサイユ宮殿 ・ヴェルサイユ宮殿+自転車で巡る庭園 夜:オンフルール到着 |
3日目 | オンフルール | 午前:オンフルール到着観光(旧港聖トリニテ教会エリック・サティの生家など) 午後【オプショナルツアー】 ・オンフルール観光 ・印象派の愛した奇岩エトルタ ・エトルタ/イギリス海岸 夜:オンフルール出発 |
4日目 | ルーアン | 午前:セーヌ川沿いの石灰岩の白い壁農村風景かわいらしい家や教会などを眺めながら航行 午前:ルーアン観光(大聖堂など) 午後:ルーアン出発 夜:船内にてガラディナー&エンターテインメント |
5日目 | パリ | 09:00頃下船 |
寄港地ではフリー散策、またはオプショナルツアーに参加することになります。
わたしはクルーズ船に乗船した時はだいたい半分くらいツアーに参加するのですが、今回は体験のため、すべてのツアーに参加してきました。
エクスカーション
エクスカーション(オプショナルツアー)の基本情報は下記の通り。
- 予約は出発前または船内でも可
- 英語ガイドは英語参加者がいる場合のみ
- 一部ツアーは事前予約必須
前に行ったことのある場所なら、自由散策、初めての場所はガイドに案内してもらった方がスムーズなので柔軟に選択するといいと思います。
英語話者はわたしたちだけでしたが、ガイドが気にかけてくれたので、とても楽しめました。実際のツアーの様子を紹介します。
2日目ヴェルサイユ
2日目の寄港地マントラジョリーはわたしも初めて聞いた街で、とっても小さくて可愛らしい街でした。

多くの乗船客がヴェルサイユ宮殿のツアーに申し込んでいたと思います。わたしはもう何度もヴェルサイユ宮殿の観光をしたことがあるので、今回はお庭のツアーに参加しました。

庭だけ??と思われるかもしれませんが、こんな場所あったんだ!!というくらい色々連れて行ってくれて、かなり興味深いツアーでした。

いつも宮殿だけでタイムオーバーになったり、歩き疲れて庭をたっぷり散策する余力がないので、このツアーは想像以上に満足。
過去にヴェルサイユ宮殿は訪問済という人にもおすすめできます。

ちょうど噴水ショーをやっている時期だったので、時間に合わせて案内してもらえるのがありがたかった!

3日目エトルタ・オンフルール

3日目は午前中、バスに乗って景勝地エトルタへ。モネやクールベが描いたことで知られ、数年前に父と車で訪れました。

到着後ガイドから簡単な案内があり、自由散策へ。海を眺めながら、ちょっとしたハイキングをして、娘と石拾いなどを楽しみました。

多くの日本人がフランスと聞いて思い描くイメージではない場所ではありませんが、とても素敵な場所なので、ぜひ参加してほしいです。
一度船に戻りランチを楽しんでからオンフルールの街歩きツアーに参加しました。港から中心地までは徒歩5分程度なので、ここはガイドなしでもいいかもしれません。

港町オンフルールもかなり雰囲気のよい都市です。

音楽家のエリックサティやモネの師匠、ブーダンのゆかりの地としても知られ、見どころもたくさんあります。

エトルタへ行った場合、オンフルールの散策時間は短くなるので、美術館へ行くとなるとかなり駆け足になると思います。

オプショナルツアー参加者は少なく、英語ガイドは貸し切りでした。

ヴェルサイユのツアーでも一緒だったフランス人のレティシアが、「わたしも一緒に参加していい?」と飛び込んでくれたので、ガイドと娘と4人でオンフルールを散策し、とても良い思い出ができました。

ガイドブックに載っていない素敵な公園は忘れられない思い出です。


4日目ルーアン

ルーアンもモネゆかりの地。オルセー美術館で見られる「大聖堂」は目にしたことがある人も多いのではないでしょうか。
ジャンヌダルク終焉の地としても有名ですね。

ここも港から中心地まで徒歩10分と散策しやすいので、ツアー参加者は少なめでした。自分たちで街歩きをするのでも十分楽しめると思います。
わたしは以前1泊してたくさんの教会や美術館をまわりました。
まる1日あっても全然時間が足りないほど見ごたえがある街で、死ぬまでにまた何度か訪れたいくらい好きな場所です。

下船の流れとチップについて
クルーズ船ではチップを支払うのが一般的です。はじめから込みになっていない場合はできるだけ下記の金額を目安に置いていきましょう。
- 荷物搬出:朝食後、キャビン前に置く
- チップ:1日5〜10ユーロ×泊数(例:6日=35ユーロ)
- 鍵返却&下船:レセプションへ
- タクシーの手配も前日までに可能
まとめ|人生に一度は乗ってみたいフランス式リバークルーズ
クロワジー・ヨーロッパの旅は、移動そのものが贅沢な体験。本当に素晴らしい経験ができて最高でした!
都市を巡る旅とは違う、時間に寄り添う旅の魅力を味わえることのできるリバークルーズ。機会があればぜひ体験してほしいと思います。
この記事が、初めての方の不安解消と楽しい船旅のヒントになりますように。Bon voyage !

パリのホテル選びは本当に難しく、日本と違って価格と質が一致しないことも多いため、あらかじめ、情報をインプットしておくのがおすすめです!
当ブログ「フランスボックス」ではパリ在住者が教えるホテルの選び方と安全でコスパの良いおすすめエリアでホテルに関する注意点や知っておきたい情報をまとめました。
日本人に最も人気のエリアで、わたしたちもおすすめするオペラ座周辺のホテルについてもぜひご覧いただけると嬉しいです!

予算はどれくらいかかっても一流ホテルに泊まりたいという方は、パレスホテルの代表、オテルリッツをおすすめします。
ココシャネルやダイアナ妃にも愛されたパリに行くすべての人達が憧れる、フランス最高峰のホテルで、サービス、食事、設備どれをとっても申し分なく、私にとって人生最高の滞在でした。
かなり高額な宿泊代とはなりましたが、一生の思い出に1泊だけ泊まることができ悔いありません。
ヴァンドーム広場が目の前で、オペラ座までも500mと観光するにも抜群の立地。
絶対に忘れられない滞在になること間違いなしなので1泊だけでもぜひ検討してみてください!