フランスのパンというと、どんなものを思い浮かべますか?
フランスのパン屋さんにはさまざまな種類のパンが並びますが、最もポピュラーなものはバッゲットではないでしょうか。
ふっくらとした柔らかな日本のパンと違い、パリッとした食感が特徴で、フランスパンの中で一番の人気を誇ります。
街を歩いていると、バゲットを片手に持って歩く人をよく見かけます。パリならではの光景ですね。
しかし、旅行者のわたしたちがフランスのパン屋さんいざパンを買おうと思うと、パンの種類がたくさんあって迷ってしまったり、日本とは違って口頭で注文しなければならないため、ちょっぴり買い物のハードルが高かったりします。
でも事前に食べてみたいパンの名前を知っていれば、パン屋さんでのお買い物も怖いものなし!
当ブログ「フランスボックス」では、パン屋さんで遭遇する美味しいパンの種類と名称、そしてパン屋さんでの実際の注文の仕方をご紹介しています。
ぜひ現地でパン屋さんに訪れるときの参考にしてください。
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このページの目次
フランスのパンの歴史
フランス人にとってバゲットは欠かせない食べ物ですが、18世紀まではバゲットが丸い形をしていたのをご存知でしょうか。
現在のような形になった理由としていくつかの説があり、はっきりしたことは分かっていませんが、いずれにせよバゲットが細長くなったのは19世紀になってからです。
第一次世界大戦後、新しい労働法により、パン職人が朝4時前に働くことを禁じられ、すべての過程において時間を短縮できる細長いパンが作られるようになりました。
パゲットは上流階級にもてはやされましたが、日持ちしないことから、大衆には田舎パン(pain de campagne)のほうが根強い人気がありました。
フランスのパンの種類・名称
フランスのパン屋さんで見かけるパンはおもに3分野。
- パン・トラディショネル
小麦粉、イースト、食塩、水の4つの原料からできたシンプルなもの - ヴィエノワズリー
いわゆる菓子パン。卵・バター・砂糖・牛乳などを使ったもの - サンドイッチ
それぞれにたくさんの種類のパンがありますが、定番を中心にご紹介します。
パン・トラディショネル(pain traditionnel)
普段われわれ日本人がフランスパンと呼ぶものは、総称して「パン・トラディショネル」と呼びます。
小麦粉、イースト(パン酵母)、食塩、水の4つの原料からできたシンプルなつくりで、形や長さの違いによって名前が変わってきます。
- バゲット
- パリジャン
- バタール
- フルート
- エピ
- ブール
- パン・ド・カンパーニュ
- パン・ド・ミ
- パン・コンプレ
上から順番にそれぞれのパンの特徴をまとめてみました。
バゲット(baguette)
みなさんもお馴染みのバゲットは、フランスを代表するパン。
長さ約70㎝の棒状のパンで、一般的にクープ(切り込み)が7本入っています。
バゲットのクラストと呼ばれる外皮部分はパリパリで香ばしく、クラムと呼ばれる中身は柔らかいのが特徴で、バゲット独自の食感と香りが楽しめます。
焼きたてのバゲットが手に入ると、家に着くまで待ちきれないパリジャンは、ちぎって歩きながら食べます。
バゲットにはいろいろな種類があり、ケシの実や白ゴマがまぶされたものやイチジクが練り込まれたもの、シリアル入りなどがあります。定番のバゲットも美味しいですが、変わり種のバゲットもおすすめですよ!
パリジャン(parisien)
「パリっ子」という名前のパンで、その名の通りパリが発祥の地。
バゲットに比べ太めで、長さは60〜70㎝あります。
バタール(bâtard)
バゲットと同じ生地重量ですが、バゲットに比べ太くて短いのが特徴です。
クラム部分が多いため、もちっとした食感が楽しめます。
フルート(flûte)
フルートは「(管楽器の)フルート」という意味。
生地重量はバゲットと同じですが、バゲットよりも細長く、クラムが少ないため、パリパリ感が好きな人におすすめです!
エピ(épi)
生地に深い切り込みを入れた麦の穂のような形をしたパン。
切れ目を入れることにより、火がしっかりと通り固めに焼き上がります。こんがり焼き上げられた硬い皮は香ばしく、バリバリとした食感が好きな方におすすめです。
ブール(boule)
バゲットと同じ生地を丸めて焼いたもの。
表面はパリッとしていますが、中はしっとり柔らかなパンです。
ブールは、パン職人を表す「ブーランジェ」の語源でもあります。
パン・ド・カンパーニュ(pain de campagne)
パン・ド・カンパーニュは、その名の通り「田舎パン」という意味で、ラグビーボール型や卵型、丸型など形もいろいろです。
丸型のものは「ブール・ド・カンパーニュ」と呼ばれることもあります。
日持ちがよく、今でも伝統的な製法で作られているパン・ド・カンパーニュは、やや酸味のある味わいになっています。
パン・ド・カンパーニュといったら老舗ブーランジェリーのポワラーヌが有名。
パン・ド・ミ(pain de mie)
パン・ド・ミは日本でいう食パンのこと。
クラフトが薄く、クラムが柔らかいパンです。
ただ日本の食パンと違い、砂糖や油脂の配合量が少ないため、日本のようなしっとりふわふわとした食感とは異なります。
トーストするとサクサク感が出て、さっくりとした食感が好みの方におすすめです。
パン・コンプレ(pain complet)
パン・コンプレは全粒粉を使ったパンのことで、健康志向の高いフランス人に大人気。
全粒粉には小麦の表皮や胚芽も含まれ、食物繊維や鉄分、ビタミンB1などの栄養素が豊富に含まれています。スライスしてそのまま食べても美味しいパンです。
ヴィエノワズリー(viennoiserie)
ヴィエノワズリーは菓子パンの総称。ウィーンからフランスに伝わったため「ウィーン風パン」と呼ばれるようになりました。
比較的日本でも馴染みのあるものが多いです。
- クロワッサン
- クロワッサン・オ・ザマンド
- パン・オ・ショコラ
- ショッソン・オ・ポム
- パン・オ・レザン
- エスカルゴ・オ・ショコラ
- ブリオッシュ
- シュケット
上から順番にそれぞれのパンの特徴をまとめてみました。
クロワッサン(croissant)
クロワッサンは、折りパイ生地に油脂をたっぷり練り込んで焼き上げたパン。
クロワッサンにはひし形と三日月形の2種類があり、一般的にひし形のクロワッサンにはバターを、三日月形のクロワッサンにはマーガリンを使っています。
軽い口当たりとサクサクとした食感がたまらない美味しさです♡
個人的にはバターがたっぷり練り込まれた風味豊かなクロワッサンのほうが好みですが、興味のある方はぜひ食べ比べしてみてくださいね。
クロワッサン・オ・ザマンド(croissant aux amandes)
クロワッサン・オ・ザマンドは、クロワッサン生地にアーモンドクリームを挟み、シロップに浸してから焼き上げたもの。
表面にはアーモンドスライスと粉糖がまぶされたリッチな味わいのヴィエノワズリーです。
ボリュームがあり、かなり甘いので、甘いのが苦手な方にはおすすめできませんが、甘い物好きの方にはやみつきになる美味しさです♡
パン・オ・ショコラ(pain au chocolat)
パン・オ・ショコラは、クロワッサン生地に2本のチョコレートを挟んで、四角い形に成形したパン。
フランスの子供たちの定番おやつで、クロワッサンと並びフランスの代表的なヴィエノワズリーのひとつです。
ショッソン・オ・ポム(chausson aux pommes)
ショッソン・オ・ポムは、折りパイ生地にリンゴのコンポートを包んで焼き上げたアップルパイ。
ショッソンとは「スリッパ」のことで、形が似ていることからこの名前がつけられたそうです。
パン・オ・レザン(pain aux raisins)
パン・オ・レザンは、折りパイ生地にカスタードクリームとレーズンを練り込み、渦巻き状に成形して焼き上げたパン。
見た目が渦巻きの形をしていることから、「パン・オ・エスカルゴ(かたつむり)」とも呼ばれています。
エスカルゴ・オ・ショコラ(escargot au chocolat)
作り方はパン・オ・レザンとほとんど同じ。
中身がレーズンの代わりにチョコレートチップに置き換わり、カスタードクリームと一緒に練り込んだ渦巻き状のパンをエスカルゴ・オ・ショコラと呼びます。
ブリオッシュ(brioche)
ブリオッシュは、バター、卵、砂糖をたっぷりと使った甘味のあるパンです。
リッチな風味とふわふわした食感のブリオッシュは、朝食によく食べられます。
さまざまな形のブリオッシュがあり、お店によってバター、卵、砂糖の配合も違うので、甘さの少ないものから強いものまであります。
シュケット(chouquette)
パンではなくお菓子に分類されますが、パン屋さんに必ず置いてあるのがシュケット。
一口大に小さく絞ったシュー生地にパール・シュガーをまぶしたフランスの子供たちが大好きなお菓子です。
生地はほんのり甘くサクサクで、素朴な味♡
小腹が空いたときにピッタリのお菓子です。
サンドイッチ(sandwich)
フランスのサンドイッチは、基本的にバゲットを使ったサンドイッチです。
非常にシンプルなものが多く、一番人気のサンドイッチはバゲットにバターをたっぷり塗ってハムをはさんだ「Jambon beurre」。
「ジャンボン・フロマージュ(ハムとチーズ)」や「ジャンボン・クリュ(生ハム)」などの定番のものから、トマトや卵、チキン、スモークサーモンなど、お店によってはさむ具材も変わってきます。
日本の柔らかいパンのサンドイッチと違い、バゲットのサンドイッチは硬いので、豪快にかぶりついて食べましょう。
お昼の時間帯はパン屋さんの外まで行列ができるので、混み合う前に行くと、ゆっくりサンドイッチを選ぶことができます。
逆に、お昼のピーク時を過ぎると商品がほとんど残っていないので要注意です!
フランスのパン屋さんの注文方法
フランスのパン屋さんでは、日本とは違い、店員さんに口頭で欲しいパンを伝えて注文します。
注文の際、自分の立ち位置からパンがよく見えなかったりしますが、焦らずに欲しいパンを店員さんに伝えましょう。
注文の際はまずは挨拶から
- Bonjour(こんにちは)
- Bonsoir(こんばんは)
個数とパンの名前を伝える
注文の伝え方は、パンの名前さえ言えれば難しくありません。
「個数」+「パンの名前」+「s’il vous plaît(シル・ヴ・プレ)」
(例)Une baguette, s’il vous plaît.
バゲットを1本ください。
(例)Deux baguettes, s’il vous plaît.
バゲットを2本ください。
(例)Un croissant et un pain au chocolat, s’il vous plaît.
クロワッサンとパン・オ・ショコラをください。
フランス語の数字
- 1 → un,une
- 2 → deux
- 3 → trois
- 4 → quatre
- 5 → cinq
※数字の1を表す「un」と「une」はそのあとにくる名詞が男性名詞(un)か女性名詞(une)かによってどちらを使うか決められています。
商品を受け取るときにも挨拶
会計が終わって商品を受け取るときにも挨拶をお忘れなく。
- Merci,Au revoir(ありがとう、さようなら)
フランスのパンまとめ
フランスのパン屋さんでいざパンを買おうとすると、パンの種類がたくさんあって迷ってしまったり、値札に書かれているパンの名前が読めなかったり、そもそもパンの名前が書かれていなかったり…
日本とは違って口頭で注文しなければならないため、パン屋さんの買い物はちょっとハードルが高かったりします。
が、そんなことでパン屋さんに寄らないなんて損!
パン屋さんの焼きたてパンはとっても美味しいので、旅行中にチャンスがあればぜひパン屋さんに訪れてみてください。
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