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旅のヒント

フランスの教会巡りが楽しい!カトリックの建築をちょっと学んでおすすめの教会をまわってみよう

この記事を書いた人
マリ@旅ブロガー オハヨーツーリズム
当ブログ「フランスボックス」はフランスが大好きな旅ブロガーのマリと、パリに2年間芸術留学していたねるのふたりで運営しています。 インスタX(Twitter)ではブログに載せていない写真や、日々の様子も発信しています。記事が役に立ったらSNSや友人にシェアしてくださると嬉しいです!
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mari
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ボンジュー!フランスボックスのマリ(@mari_ohayotourism)です。

世界各国で教会、寺院、モスクなどの宗教施設を見学してきましたが、壮麗な佇まいが美しいモスクとカトリックの教会建築が特に好きで、新しい街へ行く度に、必ず立ち寄ってきました。

中でも、フランスの教会建築は、その歴史の深さと芸術性の高さから、世界中の人々を魅了しています。

ゴシック建築の荘厳な大聖堂から、ロマネスク様式の素朴な教会まで、その姿は様々。

ビザンチン様式の白いドームが特徴的なモンマルトルのシンボルビザンチン様式の白いドームが特徴的なモンマルトルのシンボル

パリのモンマルトルにはビザンチン様式で有名なサクレ・クール、海沿いの街ル・アーヴルには、オーギュストペレの傑作、コンクリートで造られた聖ヨセフ教会など他ではあまり見られないタイプの教会もあります。

鉄筋コンクリート造りの現代的なサン・ジョセフ教会鉄筋コンクリート造りの現代的な美しを感じるサン・ジョセフ教会

教会はどれも同じような感じでつまらないから、あまり興味がないという人も多いかもしれません。

まさにわたしの友達や家族もそんな感じなので、少しでも教会建築について知ってみようと思えるよう、この記事を書くことにしました!

キリスト教と教会の基本情報

mari
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さっそく退屈な世界史の話になって恐縮ですが、ちょっとここだけ頑張って読んでくださると嬉しいです。

キリスト教の種類

一言でキリスト教と言っても、実は大きく以下の3つにわかれているのはご存じでしょうか??

  • カトリック(Catholic)
  • プロテスタント(Protestant)
  • 正教会(Orthodox)

もともと現在のパレスチナ周辺でイエス様とその弟子たちが作ったのがキリスト教。

西暦1年 ベツレヘムの馬小屋でキリスト誕生西暦1年 ベツレヘムの馬小屋でキリスト誕生
mari
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イエス・キリストが生まれたと考えられた年を西暦1年としているため、今から2000年以上前のことになりますね!

紀元前を示すB.C.がビフォアキリスト(Before Christ)だと知った時は本当に衝撃でした。

ローマ カトリック教会の総本山 バチカンローマ カトリック教会の総本山 バチカン

その後ローマを総本山としてキリスト教会が建ち、どんどん広まっていきました。

395年ローマ帝国が東西分裂にしたため、西側はローマを拠点としたカトリック、東側はコンスタンティノープル(現イスタンブール)を本拠とする東方教会にわかれ、その後ロシア正教(Russian Orthdox)、ギリシャ正教(Greek Orthodox)などに分裂。

その後、1517年にドイツの大学教授だったルターが腐敗したカトリックに一石を投じるため宗教改革をすすめ、プロテスタントが誕生して、現在にいたります。

キリスト教会

そんな歴史的背景があったため、わたしが特に好きな、華やかな教会はカトリックのものが多いです。

ブルガリアの正教会 リラの僧院は最高でしたブルガリアの正教会 リラの僧院は最高でした

東方教会も、本当に素晴らしいので大好きですが、ここはフランスがメインなので割愛します。

プロテスタントはお金を使いすぎた豪華なカトリック教会のありかたを批判していますから、教会はかなり質素

本来の宗教の存在や立ち位置を考えるとプロテスタントの方がしっくりくるような気がするけれど、それは置いておいて…

教会建築ということだけで考えるとやはり見ごたえたっぷりのカトリック教会!ということで、フランスのカトリック教会をご案内していきます。

フランス教会建築

ロマネスクとゴシックの違い

フランスのカトリック教会といっても、時代によって建築様式が様々。主な建築スタイルはロマネスクゴシック

どこかで聞いたことがあると思います。

その他ルネサンス様式やビザンチン様式などさまざまあるのですが、あまり多いと混乱してしまうので、まずはこの2つの違いを大きく押さえておきましょう!

冒頭でもお話ししたように、素朴なのがロマネスク、ステンドグラスや装飾が華やかで、派手なものがゴシックです。

mari
mari
わたしはフランスの大聖堂に見られるゴシックの壮麗な教会建築が大好き!
特徴 ロマネスク様式 ゴシック様式
アーチ 半円アーチ 尖頭アーチ
厚い壁、小さな窓 薄い壁、大きな窓
雰囲気 重厚、素朴で力強い 高くそびえ立つ、華やか

それではそれぞれの建築について少し掘り下げていきましょう!

ロマネスク様式

サン・セルナン・バジリカ聖堂(Basilique Saint-Sernin de Toulouse)トゥールーズのサン・セルナン・バジリカ聖堂(Basilique Saint-Sernin de Toulouse)

ロマネスク様式は、10世紀後半から12世紀にかけて西ヨーロッパで栄えた建築様式。

直訳すると「ローマ風」という意味ですが、厳密にローマ建築を模倣したわけではなく、中世ヨーロッパの技術とローマ建築の要素が融合した独自のスタイル。

サン・セルナン・バジリカ聖堂(Basilique Saint-Sernin de Toulouse)サン・セルナン・バジリカ聖堂(Basilique Saint-Sernin de Toulouse)

ロマネスク様式の教会建築を見ると、その重厚な造りから力強さを感じます。

サン・セルナン・バジリカ聖堂(Basilique Saint-Sernin de Toulouse)サン・セルナン・バジリカ聖堂(Basilique Saint-Sernin de Toulouse)

壁や天井を支えるための半円アーチや小さな窓、柱頭や扉などに描かれた幾何学模様や植物模様、動物の彫刻などが特徴。

フランスの有名なロマネスク建築

サン・ジェルマン・デ・プレ界隈にあるパリ最古の教会サン・ジェルマン・デ・プレにあるパリ最古の教会

フランスで見られる主な建築を紹介します。

ゴシックに比べるとシンプルなので、地味だと言われることも多いのですが、常に一定の人気があり、ロマネスク巡礼をしている旅行者もいます。

  • サント・マドレーヌ・バジリカ聖堂(ヴェズレー)
  • サン・ラザール大聖堂(オータン)
  • サン・セルナン・バジリカ聖堂(トゥールーズ)
  • サン・ピエール修道院教会(モワサック)
  • サント・フォワ修道院教会(コンク)
  • サン・トロフィーム教会(アルル)
  • ノートルダム・デュ・ポール・バジリカ聖堂(クレルモン・フェラン)
  • サン・ジェルマン・デ・プレ教会(パリ)
  • サン・ピエール・ド・モンマルトル教会(パリ)

ブルゴーニュ地方にある ヴェズレーのサント・マドレーヌ教会は、「サンティアゴ・デ・コンポステーラ街道」の1つ、リモージュの道の出発地。

ヴェズレーのサント・マドレーヌ教会ヴェズレーのサント・マドレーヌ教会

ロマネスク様式の最高傑作の一つとして名高く、巨大なキリスト像や、精緻な彫刻が施されたティンプーン(扉の上部の彫刻)などが特徴。

ヴェズレーのサント・マドレーヌ教会ヴェズレーのサント・マドレーヌ教会

特に、キリストの昇天を描いたティンプーンは、その壮大さで見る者を圧倒します。

コンクのサント・フォワ教会もまた、巡礼路「サンティアゴ・デ・コンポステーラ街道」の1つ、ル・ピュイの道中にあり、多くの巡礼者が訪れる教会です。

コンクのサント・フォワ教会コンクのサント・フォワ教会

キリストの生涯を描いた壮大なレリーフが巡らされており、その迫力ある表現も見逃せません。

コンクのサント・フォワ教会コンクのサント・フォワ教会

ゴシック様式

ゴシック建築は、12世紀後半から15世紀頃にかけてヨーロッパで栄えた建築様式。

ロマネスク様式に続く建築様式として発展し、その特徴的な尖塔やステンドグラスが印象的な、荘厳で華やかな教会がとっても素敵!

mari
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フランスは、ゴシック建築が花開いた国として知られており、その美しい大聖堂は世界中から観光客を魅了しています。

尖塔が空に向かって伸びる荘厳な姿や、ステンドグラスを通して差し込む光が織りなす幻想的な空間は、まさに中世ヨーロッパの芸術の結晶と言えるでしょう。

フランスの有名なゴシック建築

フランスで見られる主な建築を紹介します。フランスの教会と言えば、一番に思い浮かぶのがやはりノートルダム大聖堂。

パリだけでなく、各地にあり、その壮大さと美しさに圧倒されます。

ここで紹介した大聖堂はどれも本当に素晴らしいので、ぜひ足を運んでみてほしいです。

  • ノートルダム大聖堂(パリ)
  • ノートルダム大聖堂(シャルトル)
  • ノートルダム大聖堂(アミアン)
  • ノートルダム大聖堂(ランス)
  • ノートルダム大聖堂(ストラスブール)
  • ノートルダム大聖堂(サンテティエンヌ大聖堂)
  • サント・シャペル(パリ)
  • サン・トゥスタッシュ教会(パリ)

パリで行けるおすすめは、世界中から旅行者が足を運ぶノートルダム大聖堂とステンドグラスの素晴らしいサントシャペル。

サント・シャペル 圧巻のステンドグラスサント・シャペル 圧巻のステンドグラス

アミアン、シャルトル、ランスはパリから日帰りできる都市で、素晴らしい大聖堂をゆっくり見学できます。

シャルトル大聖堂(Cathédrale Notre-Dame de Chartres)「シャトルブルー」と称賛されるステンドグラスで有名なシャルトル大聖堂

ゴシックの中でも南フランスゴシックと呼ばれるアルビのサント・セシル大聖堂は、震えるほど素晴らしかった。

サント・セシル大聖堂(Cathédrale Sainte-Cécile)言葉を失うほど豪華なアルビ、サント・セシル大聖堂(Cathédrale Sainte-Cécile)

教会建築の見どころ

教会建築は、神への信仰心から当時の技術力と芸術性を結集させ、人類が築き上げてきた偉大な遺産です。

わたしは特定の宗教を信仰していませんが、昔から教会やモスクなど、美しい宗教施設に行くのが好きで、見えざる者のただならぬパワーを感じ、行く度にエネルギーをもらっています。

見どころは多岐にわたりますが、ここでは、教会建築を鑑賞する上で特に注目したいポイントを詳しく解説します。

外観

ファサード

教会の正面にあたる部分で、教会の顔とも呼ばれます。

見学の時間がいくらあっても足りないほどびっしりと刻まれた彫刻見学の時間がいくらあっても足りないほどびっしりと刻まれた彫刻

彫刻やステンドグラス、扉など、様々な装飾が施され、その教会の性格や歴史を物語ります。

サッと入ってしまいがちですが、まずはファザード部分の装飾をじっくり眺めてみてください。

尖塔

シャルトル大聖堂(Cathédrale Notre-Dame de Chartres)シャルトル大聖堂(Cathédrale Notre-Dame de Chartres)

空に向かって伸びる尖塔は、神への祈りを象徴しています。

シャルトル大聖堂をよく見てみると、2つの尖塔が全く違った形をしているのがわかりますね。

左側のとげとげして華やかなのがゴシック様式で、右のシンプルなものがロマネスク様式。

長い期間をかけて建設された教会は、時代と共に様式を変えたり、火災などに見舞われ、修復されることで異なる建築様式がミックスされるということもよくあります。

鐘塔

教会に設置された鐘を収める塔で、時刻を知らせたり、ミサの時刻を告げたりする役割があります。

教会内部

身廊

教会の中心となる部分で、信徒が礼拝を行う空間です。

トランセプト

身廊を横切るように交差する部分で、十字架の形を表しています。

袖廊(そでろう)や翼廊(よくろう)と呼ばれることもあります。

祭壇

パリノートルダム大聖堂のモダンな祭壇も美しいパリノートルダム大聖堂のモダンな祭壇も美しい

ミサが行われる場所であり、教会の中心的な位置を占めます。

ノートルダム大聖堂(Basilique Notre-Dame de Fourvière)リヨンノートルダム大聖堂(Basilique Notre-Dame de Fourvière)

ステンドグラス

サント・シャペル 圧巻のステンドグラスサント・シャペル 圧巻のステンドグラス

色彩豊かなガラスを用いて作られた窓で、聖書の物語や宗教的な象徴が描かれています。

メッス大聖堂(Cathédrale Saint-Etienne de Metz)メッス大聖堂のステンドグラスはなんとシャガールが手掛けたもの

光を透過させ、神聖な空間を演出してくれるので、時間を忘れて見入ってしまいます。

彫刻

柱や壁、天井などに施された彫刻は、宗教的な物語や聖人の生涯などを表現しています。

壁画

サン・ジェルマン・デ・プレ教会イポリット・フランドランのフレスコ画サン・ジェルマン・デ・プレ教会イポリット・フランドランのフレスコ画

壁面に描かれた絵画で、聖書の物語や宗教的なテーマが描かれています。

ノートルダム大聖堂(Basilique Notre-Dame de Fourvière)リヨンノートルダム大聖堂(Basilique Notre-Dame de Fourvière)

フランスの教会をもっと楽しむ

現地ガイドツアー

専門のガイドの説明を聞きながら、教会を巡るツアーに参加するのもおすすめです。

教会建築の本

様々な教会建築を紹介した本を読むことで、知識を深めることができます。

フランスの教会建築まとめ

フランスの教会は、単なる建物ではなく、歴史、芸術、信仰が凝縮された文化遺産です。

建築様式や歴史的背景、そして細部を観察することで、より深くその魅力を味わうことができると思います。

フランスを訪れた際には、ぜひここで紹介した教会を訪れ、その美しさを体感してみてください!好きな教会などコメントくださるととても嬉しいです!

パリに訪れるなら一度は泊まってほしい!

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当ブログ「フランスボックス」ではパリ在住者が教えるホテルの選び方と安全でコスパの良いおすすめエリアでホテルに関する注意点や知っておきたい情報をまとめました。

日本人に最も人気のエリアで、わたしたちもおすすめするオペラ座周辺のホテルについてもぜひご覧いただけると嬉しいです!

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